業務において、自身で対応できる範囲外の事柄が起こることがあります。そのような場合、自身では抱え込まずに上長などにエスカレーションする必要があります。
この記事では、エスカレーションの意味や必要な場面、組織内でエスカレーションを円滑に行うためのルールなどを紹介します。
目次
ビジネスにおけるエスカレーションとは、上長の判断を仰いだり対応を委ねたりすること
エスカレーションは英単語の「escalation」が由来で、「段階的な拡大・上昇」といった意味があります。そして、ビジネスにおけるエスカレーションは、自身が対応しきれない事柄に対して上長に相談して判断を仰いだり、対応を委ねたりすることを指します。
エスカレーションが必要な場面
エスカレーションは、緊急性を要したりトラブルに発展したりしそうな事案が発生し、自分の権限や能力出来は対応しきれない際に必要です。具体的には、「値段交渉などの自身では判断できない事案の発生」や「不具合によるクレームが続出し上長の判断が必要な場合」などがあります。
こういった事案に対して自身で解決を図ろうとした場合、トラブルに発展したり問題が拡大したりする可能性があります。そのため、上長などの権限を持つ人物にエスカレーションし、事態の拡大を未然に防ぐことが大切です。
エスカレーションを円滑に行うためのルール
エスカレーションを円滑に行うために、エスカレーションをルールとして明確に定めましょう。
エスカレーションに関するルールが組織内に存在しない場合、エスカレーションを行うかの判断が担当者に委ねられるため、判断に迷って対応が遅れる場合があります。また、エスカレーション先で対応が止まるといった問題も生じる可能性があります。
このような問題を避けるためにも、エスカレーションに関するルールを明確に定め、組織全体にルールを浸透させることが大切です。
報告者に責任を問わない
エスカレーションを円滑に行うためのルールとして、エスカレーションした人物に責任を問わないことが大切です。
エスカレーションする際に、報告者が責任を問われ叱責されることを恐れて報告をためらったり、現場で対応できる事案なのではないかと迷ったりする場合があります。しかし、エスカレーションの対象となる事項は素早い対応が必要な場合がほとんどであるため、対応が遅れることでさらに事態が悪化してしまう可能性もあります。
このようなことを避けるために、報告者に責任を問わないというルールを明示し、有事の際にためらわずにエスカレーションできるようにしましょう。
エスカレーションすべき事項や対応する人物を決定する
担当者がエスカレーションすべきか判断に迷うことがないように、エスカレーションすべき事項や対応する人物をあらかじめ定めておきましょう。
想定される事案をその種類や重要度などによって分類し、どのレベルからエスカレーションを行うのかを明確にしましょう。また、種類や重要度によって対応すべき人物も変わるため、事前に規定しておくとスムーズに処理できます。
どのツールで行うのか手段を明確にする
エスカレーションに関するルールを定める際に、メールや電話などの報告手段を明確にすることも大切です。
エスカレーションすべき事項に迅速に対応するには、電話で直接指示を仰いだり、社内メッセージツールを使用したりするといった方法が考えられます。しかし、組織によって手段が異なる場合があるため、緊急時にどの手段を使うのかを明確にしておく必要があります。
エスカレーションの手順を定める
エスカレーションすべき事項や対応する人物、報告手段などを定めたあとは、エスカレーションの手順を明確にしましょう。
エスカレーションの対象となる事項や報告の手順、報告後の処理方法などを一連のフローにまとめます。そして、実際にエスカレーションすべき事項が発生した場合に、そのフローに則ってエスカレーションします。
また、エスカレーションの手順を定めたあとも定期的に見直し、改善することが重要です。手順を定めた当時とは異なる事案が発生したり、より効率的に対応する手順が見つかったりした場合には、手順を見直し最適化しましょう。
エスカレーションのルールについて解説した記事もございますので、あわせてご覧ください。
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