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振り返りに役立つKPT法とは?メリットや手順、実施のポイントを紹介
「KPT法」という言葉をご存知ですか?これは、プロジェクトや目標の振り返りに役立つフレームワークです。
今回は、KPT法に関して、メリットや実施する際の基本的なポイント・手順、および効果的に行うための秘訣を紹介します。
目次
KPT法とは、プロジェクトや目標に対して振り返りを行い、今後のアクションを決めるためのフレームワークのこと
KPT法とは、プロジェクトや目標に対し、振り返りを行い現状を把握して、改善点や次のアクションを見つけるために有用なフレームワークのことです。KPT法は、チームや個人が目標に向かって進む上で、定期的な振り返りを通じて改善を行い成長を促進するのに役立ちます。
以下の点に従って、「KPT」の順に振り返りが行われます。
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KPT法を使って振り返りを行うメリット
課題の早期発見と解決につながる
振り返りを行う際にKPT法を用いることで、プロジェクトや目標における課題を早く発見し解決できるというメリットがあります。
定期的な振り返りを行うことで、現在の進捗状況や問題点を客観的に把握できます。さらに、課題が早期に浮き彫りになれば、それに対する解決策を早めに講じることが可能です。これにより、問題の深刻化を防ぎ、効果的な改善につなげられます。
コミュニケーション促進につながりチーム力が向上する
チームでKPT法によりディスカッションを行うことで、各メンバーが自身の意見や気づきを共有する機会が生まれます。このようにKPT法を実施すれば、チーム内のコミュニケーションが促進され、チーム力が向上します。
情報共有や意見交換を行うと同時に、問題の本質や原因を理解し、チーム全員で解決策を見出すことができれば、信頼関係がさらに深まり、全体のパフォーマンスも高まるでしょう。
継続的な組織の成長につながる
KPT法を継続的に実施することにより、組織の成長につながるというメリットもあります。振り返りを通じて得られた知見や改善策を、次のプロジェクトや目標に生かすことで、組織全体での勉強機会が生まれ成長が促進されます。
KPT法を使って振り返りを行う際の基本的なポイント
KPT法を実施する際には、以下の基本的なポイントに注意することが重要です。
- 実施タイミング
実施するタイミングとしては、週次、月次、またはプロジェクトの重要なマイルストーンの達成後などが挙げられます。プロジェクト進行中に定期スケジュールとして実施したり、各目標の達成予定日に合わせて設定しましょう。 - 用意するもの
振り返りの結果を記録するためのノートやホワイトボード、振り返りで参照するためのプロジェクトのドキュメントや資料を用意します。 - 所要時間
所要時間は、プロジェクトの規模や目標の複雑さによって異なります。一般的には、30分から1時間程度を目安に設定することが多いです。参加者が集中して議論し意見を交換できる時間を確保しましょう。 - 参加人数
参加人数はプロジェクトの規模やチームの構成に応じて適切に調整します。参加者全員が自由に発言できる雰囲気を作ることが重要です。
KPT法の実施手順
1. フォーマットを準備する
KPT法で振り返りを始める前に、まずフォーマットを準備します。以下のように「Keep」「Problem」「Try」3つの項目を用意し、それぞれの項目にメモを書き込むスペースを作成します。ホワイトボードなどを使う場合も同様に準備しましょう。これにより、参加者は整理された形で意見をまとめることができます。
2. 「Keep」「Problem」を書き出す
次に、振り返りの対象となるプロジェクトや目標について、「Keep」(うまくいったこと、継続すること)と「Problem」(うまくいかなかったこと、問題点)を書き出します。このとき、他の参加者と相談せずに個別で書き出しましょう。
3. 「Keep」「Problem」についてディスカッションを行う
次に、書き出した「Keep」と「Problem」の内容について、参加者間でディスカッションを行います。それぞれの項目について、なぜそのような評価がされたのか、具体的な事例や根拠を示しながら話し合います。このディスカッションを通じて、参加者全員が共通の認識を得ることが重要です。
このとき、ディスカッションに長く時間をかけすぎず、事前に設定した時間内で行うようにしましょう。
4. 「Try」する内容を具体的に書き出す
ディスカッションの結果を踏まえて、「Try」する内容を具体的に書き出します。問題点に対して具体的な解決策や、試すべきアイデアを考え、それを実行するための計画や目標を立てます。「Try」する項目が多すぎる場合には、優先順位をつけて考えることが重要です。
効果的にKPT法を実施する秘訣
参加者が発言しやすい環境を作る
KPT法の振り返りでは、参加者全員が自由に意見や考えを発言できる環境を作ることが重要です。特に初心者や内向的なメンバーにも積極的に発言の機会を与えるよう心がけましょう。
また、「Keep」と「Problem」についてディスカッションする際には意見への批判が出やすいため、あらかじめ批判を避けるような環境を作ることで、多様な意見を集められます。
ファシリテーターを設置する
KPT法の振り返りでは、ファシリテーター(進行役)を設置することが有効です。ファシリテーターは参加者の発言を促しながら議論を進め、振り返りを円滑に進める役割を担います。参加者が多い場合は議論が白熱し時間内に話がまとまらない可能性があるため、ファシリテーターを設置し、会議の時間配分の調整を行いましょう。
継続的に繰り返し実践する
KPT法を効果的に活用するためには、継続的に繰り返し実践することが重要です。継続的な実施のため、プロジェクトや目標に応じて、週次、月次、半期などの頻度を決め、定期的なスケジュールを設けましょう。
さらに、「Try」を実施した後にも振り返る機会を設けることで、日常的に振り返る癖を身につけられます。
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