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モチベーション3.0とは|概要やメリット、引き出すポイントを紹介
「モチベーション3.0」という言葉をご存知ですか?これは、内面から湧き出る「内発的動機づけ」のことを指します。
今回は、モチベーション3.0の概要や注目されているメリット、引き出すポイントを紹介します。
目次
モチベーション3.0とは、その人自身の内面から湧き出る「内発的動機づけ」のこと
モチベーション3.0とは、アメリカの作家ダニエル・ピンクが著書『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』の中で提唱した考え方です。これは、その人自身の内面から湧き出る「内発的動機づけ」のことで、人々が内なる意欲や情熱に基づいて行動する状態を指します。内発的動機づけとは、「やりがいがあって楽しいから仕事を頑張る」「会社に貢献するためにスキルアップをしたい」といった、その人自身の内面から生まれる動機づけのことです。自己の成長や意味のある目標の追求に向けて自発的に取り組み、満足感や達成感を得る点が特徴です。
モチベーション3.0には、以下のような3つの要素があります。これらの要素は、内発的な動機づけを引き出すために重要な役割を果たします。
- 自主性・自律性
自己の意思や判断に基づいて行動し、目標や価値に合わせて自主的に行動する能力のこと - 成長・熟達・マスタリー
個人の成長や発展に取り組み、能力やスキルを向上させること - 目的
存在意義や意味のある目標に向かって行動するための要素です
モチベーション1.0とは、生理的な欲求を満たすための「生理的動機づけ」のこと
モチベーション理論は、モチベーション1.0から始まり、次に19世紀後半ごろからモチベーション2.0が広がりました。
モチベーション1.0とは、基本的な生理的欲求を満たすために行動する「生理的動機づけ」のことです。食事や睡眠、安全な環境維持など、生存に必要な欲求を満たすことに焦点を当てたものです。
モチベーション2.0とは、アメとムチを使った「外発的動機づけ」のこと
モチベーション2.0とは、報酬や罰などのアメとムチを利用して人々の行動を促す「外発的動機づけ」のことです。外部からの刺激や評価に基づいて行動することに焦点を当てたもので、「目標を達成したらインセンティブがもらえる」「ミスをしたら上司に怒られる」などが外発的動機づけの例として挙げられます。
モチベーション3.0が注目されている理由
モチベーション3.0が注目されている背景には、社会状況や企業・組織の変化があります。現在、社会の変動によって経営環境も激しく変動しているため、自律的に行動できるモチベーションの高い人材が求められています。
また、モチベーション1.0とモチベーション2.0では、社会の変化に対応できなくなってきたことも理由の1つです。モチベーション3.0は、自発的な行動を引き出す方法として注目されており、モチベーションを維持管理するための有用な手段とされています。
モチベーション3.0を取り入れるメリット
本質的に目標・目的が明確になりモチベーションにつながる
モチベーション3.0を取り入れることで、個人の本質的な目標や目的が明確になるというメリットがあります。モチベーション2.0のように、アメとムチを使った外発的動機づけだけだと、自分の欲求を満たすためのモチベーションになってしまいます。
しかし、モチベーション3.0は自己の成長や意味のある活動に向けて自発的に取り組むことができるため、内発的なモチベーションが高まります。
周囲からの影響を受けにくいため長期的な目標達成を目指せる
モチベーション3.0では、外部からの刺激や評価に頼らずに行動することが重視されます。モチベーション2.0のように外部の影響を受けると長期的なモチベーション維持が困難です。モチベーション3.0は、周囲の影響を受けにくくなり、自己の目標に集中して長期的な目標達成を目指せるというメリットがあります。
新たな価値の創出につながる
モチベーション3.0を取り入れると、自己の能力や情熱に基づいて行動することができます。自発的な取り組みにより創造性や革新的なアイデアが生まれ、新たな価値の創出につながるというメリットもあります。
モチベーション3.0を引き出すポイント
モチベーションを引き出しやすい環境を整備する
モチベーション3.0を引き出すためには、モチベーションを引き出しやすい環境を整備することが重要です。人のモチベーションは外部環境の影響を受けるため、周囲のモチベーションが高いとモチベーションが上がり、低いとモチベーションが下がるといわれています。まず、チームや部署など狭い範囲から、自己成長や目標達成に向けて取り組むために適切なサポートやフィードバックを行うなど、モチベーションを引き出しやすい環境を整備しましょう。また、モチベーション3.0を実現するためには、モチベーション1.0やモチベーション2.0が満たされていることも大切です。
従業員自身が目標を決定する
モチベーション3.0を実現させるために、従業員自身が目標を決定できることも重要です。従業員が自分の成長や意義のある活動に向かって行動するためには、明確な目標設定が必要です。従業員と対話しながら、具体的な目標や目的を共有しましょう。目標を自身で決定することで、従業員自身が目標に対して意欲や責任感を持ち、自己の成長や達成に向けて努力するモチベーションになります。
裁量権を与える
モチベーション3.0を引き出すためには、従業員に裁量権を与えることも重要です。従業員には自らの仕事の進め方や方法についての意思決定の権限を与えることで、内発的な動機づけを高める助けとなります。また、従業員に裁量権を与えると、自己の成果や行動に対して責任を持ち、目標達成できた場合には成功体験につながりモチベーションが高まります。
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