ビジネスマナー

ビジネスにおける「お茶出しマナー」とは?予想外の事態にも備えよう

次の会議で「お茶出し」をしてほしいと頼まれたものの、正しいマナーが分からないという方は多いのではないでしょうか。お茶出しはビジネスマナーの基本の1つですが、覚えなければいけない項目がたくさんあります。

そこで今回は、お茶出しに関するマナーの基本から、予想外の事態への対処法までを丁寧に解説していきます。

美味しいお茶を出すための下準備

「お茶を出す時だけ気を付ける」ことがお茶出しのマナーではありません。お茶には正しい淹れ方があり、お客様には美味しいお茶を提供しなければなりません。

マナーに厳しい方は細部まで見ていることもあるので、事前にチェックしておきましょう。

◆1. 湯呑と急須をお湯で温める
淹れたお茶がすぐに冷めないよう、あらかじめ湯呑と急須をお湯で温めます。

◆2. 急須に茶葉とお湯を入れて、1分間蒸す
湯呑と急須が温まったことを確認したら、中のお湯を捨てます。その後、急須に茶葉とお湯を入れて1分程度蒸らします

◆3. 均等の濃さで湯呑の7分目まで、お茶を淹れる
湯呑ごとで濃さに偏りが出ないよう、少しずつ順番にお茶を注ぎます。4周で7分目まで注ぎましょう

◆4. 湯呑と茶托をお盆に乗せる
湯呑は茶托の上には置かずに、お盆に乗せて運びます。お盆の上にお茶を淹れた湯呑と、重ねた茶托および綺麗な布巾を乗せましょう。

下準備における注意点を説明します。

※ お茶の適切な温度
玉露は50~60℃の低温でじっくり、煎茶は70~80℃で、玄米茶やほうじ茶は100℃の熱湯で淹れることが目安です。

※ お盆でお茶を運ぶ時の正しい姿勢
お盆は左手で持ち、胸より下の高さで運びます。初めてお茶出しをする場合は、安定させることが難しいので、ゆっくり丁寧に運びましょう

正しいマナーで「入室する→お茶を出す→退室する」

部屋に入ると、退出するまでの全ての仕草をお客様に見られます。失礼の無いように、丁寧に行動することを心がけましょう。

入室する

◆1. 3回ドアをノックして、「失礼します」と一礼する
左手にお盆を持ち、右手で3回ノックします。中の人に聞こえるようにしっかりノックしましょう。そして、「失礼します」と一礼して入室します。

◆2. お盆をサイドテーブルに音を立てないよう置く
サイドテーブルがあれば、一旦そこにお盆を置きます。無ければお客様で下座側のテーブル端に置かせていただきます。この場合は、下座側の方に「失礼します」と了解を取りましょう。

※入室時の一礼は会釈で
お盆を持っている状態で礼を深くすると、お茶がこぼれてしまいかねません。そのため、会釈をすることがポイントです。

※マスクを着けるのは失礼?
基本的にマスクを着けたまま、お茶出しをすることは失礼に値します。しかし、花粉症や風などでやむを得ない場合は入室時に、「体調が優れないため、大変恐縮ですがマスクのまま失礼します」と断りを入れましょう。

お茶を出す

◆1. 湯呑の底を拭いて茶托に乗せる
湯呑の底に水滴が付着していると、湯呑と茶托が引っ付いてしまいます。そのため、綺麗な布巾で湯呑の底の水滴を拭きとってから、茶托に乗せます。

◆2. お客様の上座から順に、お茶を右後方から出す
お客様から社内の人間へ、それぞれ上座から下座の順でお茶をお出しします。手で茶托を持ち、左手を添えて相手の右後方から出し、相手の右膝前の位置に置きます

※「お客様の後ろを通る・右から出す」スペースが無い場合
お客様の後ろを通るスペースが無い場合は「前から失礼します」と一言添えて前からお茶をお出しします。また、右後方から出すスペースが無い場合も「左から失礼します」と一声かけてお出ししましょう。

※書類などがいっぱいで、お茶を置く場所がない場合
書類などでテーブルの上がいっぱいで、お茶を置く場所がない時は「どちらに置きましょうか」と相手にお聞きするか、「失礼します」と述べてスペースを空けてもらいましょう

※ 湯呑を置くときの向き
ワンポイントの絵柄がある湯呑は、絵柄が内外どちらにある場合でも、相手の正面を向くように置きます。無地のものや全体で模様が統一されているものは、どの向きに置いても構いません。

おしぼりお菓子を出す場合
おしぼりとお菓子を出す時は「おしぼり→お菓子→お茶」の順で出します。置く位置は右から「おしぼり→お茶→お菓子」の順です。

※席次の上座・下座
基本的に上座は「入口から遠い位置」、下座は「入口に近い位置」にあります。ただし、3対3の人数で行うときの上座は「中央」であったり、景色がよく見える窓がある場合の上座は「景色が見える側」であったりと例外もあるので、あらかじめ席次の知識もチェックしておきましょう。

退室する

◆1. お盆を左脇に抱える
退出するときは、まずお盆を裏が自分の向きになるように、左脇に抱えます。

◆2. 「失礼します」と一礼して退室する
足音を立てないようにドアへ向かい外に出た後、会議室側に振り返り「失礼します」と会釈して静かにドアを閉めます。

予想外の事態が起こった時の正しい対処法

失礼の無いようお茶を出すために準備をしっかりしていても、当日に予想外の事態は起こってしまうものです。慣れないうちは戸惑うかもしれませんが、あらかじめ対処法を知っておくことで落ち着いて対応できます。

聞いていた人数よりも多く、お持ちした湯呑では足りない

あらかじめ聞いていた人数分のお茶を持ってきたけど、それよりも人数が多く「お茶が足りない」という事態もあります。そんな時は、落ち着いてマナー通りの順(お客様の上座から)でお茶を出していきます

そして、お茶が足りなくなったところで「改めてお持ちします」と断りを入れて一度退室し、足りない人数分のお茶を用意してお出します。もしお茶が手元にない方から「お茶は結構です」と言われれば、そのまま退室して構いません。

お客様の中に外国の方がいらっしゃった

外国人の中には、会議で温かいお茶を飲む習慣が無い方もいます。もし、外国の方が会議にいらっしゃる場合は、「お飲み物は何がよろしいですか」と尋ねましょう。

あらかじめメニュー表を用意しておき、その場で選んでもらうとスムーズに対処できます

「お茶は結構です」と断られた

お客様から「お茶は結構です」と断られた場合は、相手の主張に従えば失礼に思われることはありません。ただし、会社の方針によってはとりあえず出して、飲むかどうかをお客様に委ねる場合があります。

したがって、会社に方針をあらかじめ聞いておき、その方針に従いましょう

人数が多く、お出しするのに時間がかかってしまう

会議の参加人数が多いと、お茶出しに時間がかかってしまいます。そんな時に、お客様から「手伝いますよ」と御厚意をいただくことがあります。この場合は、御厚意に甘えて「恐れ入ります」と一声かけ、手伝ってもらいましょう

また、複数人で対応する手もあります。事前に誰が誰にお出しするかを話し合っておき、スムーズに提供できるように準備しておくと良いでしょう。

お茶をこぼしてしまった

万が一お茶をこぼしてしまっても、慌ててはいけません。まずお客様に丁寧に謝罪し、拭くものを用意して、お客様の体や服およびモノにかかってないかを確認します。お客様にかかってしまった場合は、拭くものをお渡します。

お客様の服やモノを拭かせてもらうときは、本人の同意を得てから手伝いましょう。あらかじめ、こぼした時のための布巾を持っていくことをお勧めします。また、お客様がご自身のハンカチなどで拭きとったときは、ハンカチを入れるための袋をお渡しましょう。

会議が長引きそうだが2杯目を出すべきか

会議が1時間以上かかっている場合は、会議がそれ以上長引きそうならば1杯目のお茶を下げて2杯目の飲み物をお出しします。ただし、会議中に入室することは会議の妨げになってしまうので、タイミングを見計らって一段落ついた頃に出しましょう

2杯目も温かいお茶を出す場合は、新しい湯呑と茶托を用意します。また、別の飲み物を出すのも良いです。その場合は、何を出すか事前に上司と相談しておくか、何が飲みたいかをお客様に尋ねましょう。

まとめ

いかがでしたか?

ビジネスにおける「お茶出しマナー」は、何よりもお客様を大切にするという「おもてなしの気持ち」が大切です。たくさんの項目がありますが、イメージトレーニングを繰り返すなどして、頭にしっかり入れておきましょう。
また、予想外の事態が起こったときは慌てず、臨機応変に対応することが大切です。

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