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「上座・下座」を場面ごとに図で解説!席次のマナーを押さえよう
ビジネスマナーの1つに「席次マナー」があります。目上の人やお客様と行動を共にする際に、誤って「上座」に座ってしまったり、「下座」へ案内してしまったりすると、常識が無いように思われてしまいかねません。
そこで今回は、図を利用して様々な場面での「席次」を解説していきます。
目次
「上座・下座」マナーの基本
基本は出入口から遠い方が「上座」、近い方が「下座」
「上座」は出入口から遠いところ、「下座」は出入口に近いところにあることが基本です。また、出入口からの距離が同じような席では、最も上座から見たときに左側が「上座」、右側が「下座」となります。
ただし、この基本パターンに当てはまらない状況もあるため注意が必要です。例えば、景色が見える窓がある場合は、出入口側であっても景色を望める席が「上座」となります。
「地位・社歴・年齢」の順で座るのがマナー
「地位・社歴・年齢」が高い人から上座にお通しします。なかでも地位の高い人が最優先で、同じ地位の人であれば社歴が長い人を、社歴も同じであれば年齢が高い人を順に案内します。例えば、30歳の部長と40歳の課長がいる場合は、地位の高い部長を先に上座へお通しします。
お客様を迎える際には、先にお客様を地位の高い人から上座に案内します。お客様を全員案内した後、社内の人を順に上座へ勧めます。
ただし、目上の人から上座へ勧められた場合や、客として迎えられ上座へ案内されたときは、「失礼します」と断りを入れて着席しましょう。
お客様を迎える応接室の席次
まずは、応接室にお客様を迎えるときの席次を解説します。
洋室
洋室の場合は基本的な席次と同様です。ただし、椅子の種類にも格があるので上座から順に格の高い椅子を配置しましょう。椅子の格は「長椅子>1人用」「肘掛け・背もたれのある椅子>無い椅子」という順になっています。
和室
和室の場合は、床の間がある側が「上座」となります。それ以外の席次ルールは基本と同じで、出入口から遠い方が「上座」です。
3対3の場合
出入口から遠い方がお客様の座る側、近い方が社員の座る側になります。この場合では、それぞれ中央の席が「上座」であることに注意しましょう。
社内会議における席次
「ロの字型」テーブル
議長のいる「口の字型」テーブルでは、席次は上図のようになります。議長席に近く、出入口から遠い方が「上座」です。議長の正面に座ることは失礼に値するので、控えましょう。
「コの字型」テーブル
議長のいる「コの字型」テーブルでは、上図の通りになります。議長席に近く、議長から見て左側にある席が「上座」です。
円卓
円卓では出入口から最も遠い席が「上座」となります。以降は上座から見て左側が「上座」、右側が「下座」の順です。
その他、社外における席次
社外において、よくある場面の席次について解説していきます。
居酒屋
居酒屋では、店内の状況によって席次が異なるので、それぞれの「上座・下座」を把握しておきましょう。
- テーブル席
テーブル席では出入口から遠い方が上座であり、「お客様を迎える応接室」の洋室における場面と同じになります。下座は食べ物などの出入りが多いため、幹事が座るようにしましょう。 - 座敷
座敷には床の間がある場合が多々あります。したがって、「お客様を迎える応接室」の和室における場面と同様になります。 - 円卓
席次は会議室の円卓での場合と同じです。円卓であることが多い中華料理店では、主賓が着席するまで、出入口付近で待つことがマナーです。 - カウンター
寿司屋やバーでよく見られるカウンター席では、板前やバーテンダーなど店員の前を「上座」とする場合があります。続いて出入口から遠い方が「上座」、近い方が「下座」になります。
エレベーター
エレベーターでの席次は上図のようになります。操作盤の目の前が「下座」です。
エレベーターに乗る時は、ドアが閉まらないように手で押さえ、お客様や目上の人に先に乗ってもらうことがマナーです。最後に自分が乗り、操作盤の前に立ちます。目的のフロアに着いたら、乗る時と同様に手でドアを押さえ、全員を降ろしてから自分も降ります。
操作盤の前にお客様や上司がいる場合は、「よろしければフロアのボタンをお押しします」と尋ねましょう。逆に、目上の人に押していただいた場合は「恐れ入ります」とお礼を述べましょう。
タクシー
タクシーでの席次は上図の通りです。最も「上座」は運転席の後ろであり、最も「下座」は助手席です。後部座席に3人乗る場合は中央が下座になります。助手席は料金の支払いを行う、後部座席の中央は事故の際に危険な席であるということから、このような席次となっています。
いかがでしたか?
様々な場面での席次について、「上座・下座」を説明しました。会議や飲み会などでは、あらかじめ役職を把握しておくと、スムーズに案内できます。また、移動中やプライベートでも礼儀に気を遣えるように、社外における席次も頭に入れておきましょう。
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