予算策定・コスト計算

ビジネスにおける「グロス」と「ネット」|意味の違いと注意点を解説

グロス・ネットという言葉を聞いたことはありますか?
ビジネスの場面では広告費用について用いられており、広告の効果測定を行う際には絶対に覚えておかなければならない言葉です。

今回はグロス・ネットについて、意味の違いや広告の効果測定における注意点を解説します。

グロス・ネットは、広告費用の計算で用いられる言葉

グロス(gross)とは、広告費の原価と広告代理店の手数料を合算した金額のこと

グロス(gross)は、「総量」「総計」という意味の英単語です。マーケティングにおいては、広告費の原価と、広告代理店に支払う手数料を合算した金額のことを指します。

グロスは最終的にクライアントが広告代理店に支払う金額であるため、クライアントが「広告費」という言葉を使う場合、基本的にはグロスの金額を指しています

ネット(net)とは、広告費の原価そのもののこと

ネット(net)は、「純量」「正味」といった意味の英単語です。マーケティングにおいては、広告費の原価そのものを指します。

ネットは純粋に広告配信にかかる費用のことであって、手数料は含まれていません。広告代理店が「広告費」という言葉を使う場合、基本的にはネットの金額を指しています

手数料はマージン(margin)と呼ばれる

広告配信に際して、広告代理店の利益となる手数料はマージン(margin)と呼ばれます。本来は「利ざや」「粗利益」という意味の英単語です。
広告代理店が「マージンが○○%」としている場合、基本的には「ネットの○○%」を指します。

ネット・グロス・マージンは、数式にするとネット+マージン=グロスという関係になっています。

【例】
マージンが30%の広告代理店で、ネットが100万円の場合
ネット(100万円)+マージン(100万円×0.3=30万円)=グロス(130万円)

グロス・ネットに関する注意点

広告費用について、どちらで計算しているかに注意

マーケティング・広告の場面において、マージンは特定の金額ではなく割合の形で提示されることが大半です。そのため、マージン率の計算の前提となる広告費がグロス建て・ネット建てのどちらであるかによって、広告費の総額やマージンの額が変わってきます

【例】
マージンが30%の広告代理店で、ネットが70万円の場合
●グロス建ての場合 ネット:70万円、マージン:30万円、グロス:100万円
●ネット建ての場合 ネット:70万円、マージン:21万円、グロス:91万円

このように、マージン率の計算をグロス建て・ネット建てのどちらで行うかによって、大きな金額の差が生まれます。広告費や手数料の計算を行うにあたっては、どちらで計算を行っているかに注意しなければなりません

CPAの計算では、グロス・ネットのどちらも使って確認する

広告の効果測定を行う手法のひとつとしてCPAがあります。CPAは、新規顧客を獲得するのに、1人当たりいくらかかったか(顧客獲得単価)を示す指標で、次のように計算します。

CPA=広告費用÷獲得顧客数(コンバージョン数)

CPAの計算においても、グロス建て・ネット建てのどちらで計算するか、という違いが影響してきます。

【例】
広告の費用がグロス:100万円、ネット:70万円で、目標CPAが7万円、コンバージョン数が10件の場合
●グロスで計算 CPA=100万円÷10件=10万円
●ネットで計算 CPA=70万円÷10件=7万円

このように、グロスで計算した場合CPAが目標以上となっており、「マージン分で赤字になっている、広告は自社運用の方がよい」という結論になる可能性があります。
しかし、マージンが人件費分であると考えると、自社運用の方が利益が出るとは限りません。ネットで計算しても目標丁度のCPAであることを考えれば、広告は代理店に依頼したほうが安上がりになることも十分に考えられます

このように、CPAなどの指標を用いて計算する場合、グロスとネットの両方を用いて指標をみることが重要です。

CPAについては、次の記事も参考にしてみてください。

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まとめ

いかがでしたか?

広告にかかる費用を計算したり、効果を測定したりする場合には、グロス・ネットの意味を正しく把握しておく必要があります。

効果測定を行う場合も、この記事に挙げた注意点を覚えておきましょう。

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