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【ビジネス向け】ビッグデータを解析するための基本を解説

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最近では多くの企業がビッグデータを収集し、その解析結果を事業の改善に役立てるようになりました。
正しくビッグデータの解析を行なうことができれば、効果的な売上の予測や改善、機械の故障の事前予測など、様々なメリットを得ることができます。

今回は、ビッグデータの解析を行なうための基本的な知識を紹介します。

ビッグデータの基本となる5V

Volume(データ量)

ビッグデータは名前の通り、膨大な量のデータを扱います。現代では防犯カメラやカーナビ、ICカード、スマートフォンなど、様々な機器からデータを集められます。より多くの媒体から情報を集められるようになった結果、データ収集システムが貯蓄するデータ量も膨大になりました。

Velocity(速さ)

データの処理には、データの入力(インプット)出力(アウトプット)の2種類の処理が存在します。ビッグデータの解析では膨大な量のデータを扱うので、高速な入力と出力が求められます。また、ビッグデータ解析の目的によっては、データを収集する速度が求められる場合もあります。

Variety(多様性)

ビッグデータには、画像・映像情報や位置情報、購買情報、乗車情報などの様々な種類のデータが集められます。また、収集するデータによってデータの形式も違います。行と列の形式で生成される構造化データに加えて、ビッグデータで扱われるデータの多くは、このような決まったデータの形を持たない非構造化データと呼ばれます。

Veracity(真実性)

解析するデータは真実性や正確性を持っていなければいけません。正しいデータを収集するには、正確な収集方法を採用し、収集デバイスの故障によるノイズや誤差を除去しなければいけません。その他、SNSなどから情報を集める場合は、デマ情報がないか注意する必要があります。

Value(価値)

ビッグデータの解析の目的は、新たな価値の創出です。売上の上昇や正確な予測、社会問題の解決などがビッグデータの解析によって得られる価値の例です。上の4つのVが揃ってこそビッグデータの解析によって価値を生み出すことができます

ビッグデータを解析する際のポイント

活用する目的・方法を明確にする

ビッグデータを解析する際、「解析によってどのような価値を作り出したいのか」「どのような解析方法を取るのか」を明確にする必要があります。ビッグデータは分析結果の見方や活用方法によって大きく価値が変わります。

ただ闇雲にデータを集めているだけでは、上手にデータを活用できず、分析結果を活用できないまま終わってしまいます。課題の把握から仮説の構築、得たい結果の明確化を行なうことで、本質を見失わずに意味のあるデータ解析を行ないましょう。

集めるデータの種類を決める

ビッグデータの解析で使用するデータには、「顧客」「業務」「財務」の3種類が存在します。解析に用いたいのは、どの種類のデータなのかを明確にした上で収集を行ないましょう。

・顧客
購入履歴や検索結果、決済情報など、顧客に関するデータです。主に顧客の嗜好や傾向、購買行動などを把握するためのマーケティング活動に使われます。クレジットカードやICカードから得られる購買情報や、ホームページへのアクセス状況が顧客データとして挙げられます。

・業務
業務効率化や施策の結果測定など、業務に関する客観的な現状を示すデータです。また、工場などにおける設備の稼働状況の把握や、設備の状態の監視、各種業務の効率・効果測定にも使用されます。

・財務
企業における収益や支出、売上、利益など、企業における予実管理を行なうためのデータです。各部署から予実状況を集め、迅速に管理を行なえることも財務データに関する重要な要素です。コストカットや予算の最適化を行なうために重要なデータです。

必要なデータとそうでないデータを分別する

収集したデータは、全てが必要なデータだとは限りません。膨大な量や種類のデータから、どのデータが必要なのか、どれがノイズとして捨てるべきなのかを見分ける力が必要です。得たい結果とどのようなデータが因果関係や相関関係を持っているのか、目星をつけてデータの選別を行ないましょう。

データ解析のためのツールを導入する

ビッグデータの解析は手動では行なえません。しかし自社でプログラムを組んでいては、専門のエンジニアを雇うコストや時間を必要とします。そこで、データの収集や解析を行なってくれるBIシステムを導入しましょう。解析の自動化を行なうことで、よりリアルタイムでデータを簡単に解析できます。

ビッグデータの解析手法6選

クロス集計分析

クロス集計分析は、2つの要素について互いの相関の強さを測定する分析手法です。アンケートの結果と年齢や性別などの属性などを元に分析対象の傾向を把握することに使用されます。例えば、「年齢」と「収入」を要素とすると、「それぞれの年齢層で各年収層が何%いるのか」を調べるのがクロス集計分析です。

多くの企業で使用される手法で、エクセルなどでも簡単に行なえることが特徴です。

ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰分析は、「購入する/購入しない」などの2択の項目に関する分析で用いられ、その事象が発生する確率を表す分析手法です。病気に掛かる確率や、顧客が商品を買う確率を求める際に使用されます。

アソシエーション分析

アソシエーション分析はバスケット分析とも呼ばれ、「商品Aを買った人」と「商品Bを買った人」のような要素の相関関係を求める分析手法です。アソシエーション分析の有名な例として、「おむつと缶ビールの法則」が挙げられます。

「おむつと缶ビールの法則」とは、顧客が購入する商品同士の相関を調べてわかった、「金曜日の夕方にはおむつと缶ビールを合わせて購入する30〜40代の男性客が多い」という法則です。このように、蓄積した売上データを元に、商品同士にアソシエーション分析を行なうことで顧客行動が把握でき、さらに売上を上げるためのヒントとなります。

クラスター分析

クラスター分析とは、似ている要素同士をクラスター(集団)に分類するマーケティング分析手法です。例えば、各商品の「商品の価格」と「売上個数」から属性の似ている商品を把握するのに用いられます。その他、2つのアンケート項目への解答を分析要素とし、調査対象を心理的傾向が似ているグループに分けることができます。

決定木分析

決定木分析とは、クロス集計分析を繰り返し、データを様々な要素で分類を繰り返し、樹木状のモデルを作成する分析手法です。例えば、「商品を購入した/購入していない」→「女性/男性」→「会員である/会員でない」など、様々な要素で分類していきます。顧客の嗜好や属性の把握、故障などの原因分析などに使われます。

主成分分析

主成分分析とは、複数の要素をまとめてよりシンプルにする分析手法です。「要素をまとめる」分析手法の例として、体重と身長からある程度肥満度を測定できる「BMI」が挙げられます。本来であれば、「身長」「体重」「年齢」「体脂肪率」「筋肉量」など、多くの要素を考慮しなければいけませんが、要素を減らすことで分析をより簡単に行なえるようにします。このように、求めたいデータをより簡単に表すことができる要素を見つけ出すのが主成分分析です。

まとめ

いかがでしたか?
今回はビッグデータの解析を行なうための基本的な内容を紹介しました。
今回ご紹介した内容や、「何のために解析を行なうのか」を明確にした上で分析を行ないましょう!

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