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【株初心者向け】時価総額とは?企業価値を評価する指標を解説します

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時価総額という言葉を聞いたことがあるけれど詳しくはわからない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、時価総額の意味と指標としての時価総額の利用方法を解説します。

時価総額とは、市場が企業価値を評価する際の指標のこと

時価総額は、市場が企業の価値や規模を評価する際に指標とする数値のことです。投資を判断をする際の重要な指標となり、投資家はこの指標で企業の安定性や将来のリスクを評価します。

時価総額は以下の計算式で求められます。株価と発行株式数が分かれば専門的な知識がなくても算出することができます。

時価総額(企業価値)=株価×発行済株式数

指標としての時価総額の利用方法

以前は1株当たりの株価で企業の価値や規模を比較していました。しかし、株価が同じでも発行済株式の数が違えば、時価総額は変わってしまいます。なので、昨今では企業規模を比較する指標として時価総額が利用されています。時価総額が大きいほど会社全体の価値が高く、企業規模が大きいといえます。

実際の国内企業の時価総額から、企業比較の指標としての見方を説明します。日本国内主要企業の時価総額は以下の通りです。

順位 企業名 株価 発行済株式数 時価総額
(百万円)
1 トヨタ自動車 7,113 3,262,997,492 23,209,701
2 ソフトバンクグループ 6,437 2,089,814,330 13,452,135
3 キーエンス 49,820 243,207,684 12,116,607
4 NTTドコモ 3,213 3,228,629,406 10,373,586
5 ソニー 8,200 1,261,058,781 10,340,682

https://info.finance.yahoo.co.jp/ranking/?kd=4
※2020年9月30日の株価参照

株価だけを見れば、3位のキーエンスの1株あたりの株価は他社と比較し圧倒的に高いですが、発行株式数の違いで時価総額はトヨタ自動車が1番大きいという見方ができます。

業界内でのシェア比較

企業の売上高などから予想される企業のイメージや知名度と、時価総額が異なる場合は少なくありません。そのため、売上高や株価だけではなく時価総額を指標として利用し、企業価値を正しく理解する必要があります。

日本国内自動車業界の時価総額ランキング

順位 企業名 株価 時価総額
(百万円)
1 トヨタ自動車 6,932 22,619
2 本田技研工業 2,507 4,481
3 スズキ 4,480 2,202
4 日産自動車 376 1,569
5 SUBARU 2,080 1,563

※2020年9月30日の株価参照

自動車業界で比較すると、2位の本田技研と3位のスズキでは株価はスズキが高いですが、発行済株式数の違いから時価総額は本田技研が高く企業価値が高いといえます。

国内企業と海外企業の比較

時価総額がわかると、国際間の比較が同じ基準で行えます。

米国時価総額ランキング

順位 企業名 株価 発行済株式数 時価総額
(千ドル)
1 Apple 116 17,102,536,000 1,992,445,444
2 Amazon.com 3,200 500,889,651 1,602,446,171
3 Microsoft 210 7,567,652,935 1,592,082,824
4 アリババ・グループ・ホールディング 288 2,705,636,600 779,953,863
5 Facebook 264 2,404,282,110 636,293,260

(2020年10月6日時点の株価参照)

日本時価総額ランキング

順位 企業名 株価 発行済株式数 時価総額
(千ドル)
1 トヨタ自動車 67 3,262,997,492 219,687,000
2 ソフトバンクグループ 61 2,089,814,330 127,329,000
3 キーエンス 472 243,207,684 114,688,000
4 NTTドコモ 30 3,228,629,406 98,189,000
5 ソニー 78 1,261,058,781 97,877,000

(2020年10月6日時点の株価参照)

アメリカ企業と日本企業を比較すると、日本1位のトヨタでさえアメリカの企業に比べると時価総額がはるかに小さいことが分かります。

時価総額が大きい企業と小さい企業の特徴

時価総額の大きい企業と小さい企業で、それぞれ特徴があります。時価総額が大きい企業は信頼性が高まり、企業はさらなる成長を目指すことができます。詳しくは以下の表をご覧ください。

時価総額が大きい企業・特徴 時価総額が小さい企業・特徴
社会からの信用 信用性が高い 信用性が低い
倒産リスク リスクが低い リスクが高い
資金調達 行いやすい 行いにくい
投資家数 増加する
流動性 高まる 低い
一気に高まる可能性がある
買収難易度 買収価格が高額になるため
手を出しづらい
買収価格が低いため
買収の対象になりやすい
他社買収 交渉が有利

時価総額を指標にする際の注意点

「新株」の影響を考慮する

時価総額は、上場株式数と株価によって算出されますが、新株発行があると時価総額が大きく増加する場合があります。そのため、時価総額の急激な増加があったときは、企業へ評価が上がったことによるものなのか、新株発行によるものなのか確認しましょう。

「優先株」を加味する

優先株とは普通株に比べ、投資家が優先的に配当を受けたり、会社解散の際に優先的に残った財産を受け取る権利がある株のことです。インターネットなどで確認できる時価総額は、多くの場合優先株が含まれておらず、普通株のみが表示されています。優先株を発行している企業と比較を行う際は、上場企業が提出している「有価証券報告書」を確認し優先株の分を時価総額に足してから比較しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、時価総額の意味と指標としての時価総額の利用方法を紹介しました。時価総額が高いと企業価値が高いといえるので、この記事を参考に時価総額を読み取り経営に生かしてみてください。

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