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「内部監査」を簡単に解説|流れや外部監査との違い、今後の動向まで

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企業の不祥事や不正の発覚が多い中で、ガバナンスを強化するために「内部監査」が注目されています。しかし、内部監査について詳細を説明できる方は少ないのではないでしょうか。

今回は、内部監査について、流れや外部監査との違いを簡単に解説していきたいと思います。

内部監査とは、企業の発展のために内部の人が行う監査のこと

内部監査とは、監査役や監査担当者など企業内部の人が行う監査を指します。例えば、法令や社内規定が守られているのかなど、業務や会計の状況を調査・分析します。
これらを行うと、業務の不正を未然に防いだり、企業の内部統制を強化したりすることができます。

内部監査は企業が独自に行うことができる任意監査です。そのため、必ずしも行わなければいけないというわけではありません。
ただし、会社法や金融商品取引法は企業に適切な内部統制を行うように求めているため、結果的に内部監査が必要となる場合があります。

内部監査の流れ

1. 監査計画を策定する

内部監査を行うためには、まず監査計画を策定しなければいけません。監査の対象先や進め方、体制を決めましょう。

また、内部監査人の選定も行う必要があります。特定の部署が不利益にならないように公正性が必要なため、独立している立場の人を選ぶことが重要です。

2. 予備調査を行う

次に予備調査を行いましょう。監査の対象となる部署に対し、1~2か月前に通知・実施します。部署の責任者と共に、必要な書類や内部監査を行う目的などを確認します。

ただし、不正会計が疑われる部署に対しては、事前に通知を行うことなく抜き打ちでの監査も可能です。

3. 監査を実施する

監査計画と予備調査にて手に入れた書類やデータを基に、監査を実施します。マニュアルに沿って業務を手掛けているか、適切に費用が使われているかなどを分析・調査します。また、問題点や疑問に思うことがあれば、部署の責任者や担当者からヒアリングを行うこともあります。

4. 監査調書を作成する

監査が終了したら、結果を監査調書として文書を作成します。ヒアリング結果や課題、また改善方法などを記載しましょう。公平性の観点から客観的なデータに基づいて、作成する必要があります。

5. 監査結果を報告し、改善案などを提案する

監査調書を基に、部署の責任者・経営者に監査結果を報告します。その際に、課題の提示を行うことも重要です。「なぜ課題と判断したのか」「どのように改善していくといいのか」を詳細に説明し、明瞭性を意識しましょう。

課題の改善案を提案した後は、再度調査を行い、課題が解決されているのか確認をする必要があります。

内部監査と外部監査の違い

企業に所属している監査役などが監査を行う内部監査の一方で「外部監査」というものもあります。
外部監査とは、企業に所属していない公認会計士や監査法人などの第三者の専門家が監査を行うことを指します。金融商品取引法による法定監査であり、財務諸表が正しいかを調査・分析した結果を株主などの利害関係者に表明することが目的です。さらに、内部監査結果の妥当性も確認するため、企業外からの信用を得ることにも繋がります。

内部監査の結果を外部監査で調査するなど、内部監査と外部監査は、互いに補完し合う関係性にあります。それぞれの違いや特徴を理解して、使い分けましょう。

今後の内部監査に求められること

人材不足のため、企業内に監査のノウハウを蓄積する必要がある

現在、様々な企業で内部監査を行う人材が不足していると言われています。また、人材が不足していると、内部監査に関連するノウハウを蓄積することができません。企業内で正確な内部監査を行い、内部統制機能を強化させるためには、人材を育成し、ノウハウを蓄積・伝承させることを意識しましょう。

専門知識やスキルを持った人材を育成するためには、以下の資格を取得するのもおすすめです。

  • 内部監査士(QIA)
  • 公認内部監査人(CIA)
  • 内部統制評価指導士(CCSA)

効率的に監査を行うために、情報をデジタル化する必要がある

従来の内部監査は紙媒体で書類を管理しているため、業務に時間がかかっていました。内部監査を行う人材が不足している現在、効率的に業務を行うためには、あらゆる情報をデジタル化する必要があります。

例えば、書類をデジタル化・データ化することで、情報共有が簡単になります。他にも、出張管理システムを活用すると経費が正しく使われているのか確認も可能です。これらは、履歴も残るため改ざんを防ぐこともできるでしょう。
企業内の状況に適したITツールやサービスを活用し、内部監査を効率的に行う工夫も重要です。

まとめ

いかがでしたか?
内部監査とは、監査役など企業内部の人が監査を行うことです。第三者が行う外部監査と補完的な役割を持っており、ガバナンス・企業内部統制を強化するためには重要です。企業の目的に合った監査を行うためにも、それぞれの違いを理解しておきましょう。

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