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営業成績が上がらないときに、ファネル分析でどこに問題があるのか知る方法
営業成績が芳しくないとき、いろいろ試行錯誤してみても思うような成果が出ず、何が悪いのか、どう改善すればいいのか分からなくなってしまう…そんな経験はありませんか?
ファネル分析という手法を使えば、どこに問題があるのか、数字ではっきりと確認することができるようになります。
目次
ファネル分析とは、成約までのステップのうち、どこで失注しているかを確認する分析手法のこと
ファネル分析とは、成約に至るまでの営業プロセスをいくつかのステップに分け、どこで顧客が離脱(失注)しているかを確認する分析手法です。
それぞれのステップでなぜ離脱しているのか、どうすれば離脱率を下げることができるのか、改善策を練ることができます。
ファネル分析の方法
成約に至るまでの流れを、いくつかのステップに分ける
まずは、成約に至るまでの営業プロセスを分解していきましょう。
例えば、以下のようなステップに分解することができます。
- テレアポ
- 初回訪問(ヒアリング)
- 2回目訪問(提案)
- 3回目訪問(見積もり・クロージング)
- 受注
どのステップで離脱する顧客が多いかを見る
次に、顧客が実際にどの時点で離脱(失注)しているか、具体的な数値を見ていきます。
先ほどのステップに、各段階の顧客数と、ステップ間の遷移率・離脱率を加えて表にまとめました。
※遷移率…次のステップに進んだ顧客の割合
ステップ | 顧客数 | 遷移率 | 離脱率 |
テレアポ | 1000人 | — | — |
初回訪問(ヒアリング) | 50人 | 5% | 95% |
2回目訪問(提案) | 40人 | 80% | 20% |
3回目訪問(見積もり・クロージング) | 20人 | 50% | 50% |
受注 | 15人 | 75% | 25% |
この事例でまず目につくのは、テレアポ ⇒ 初回訪問の離脱率95% です。
もっとテレアポを改善しよう…と考えてしまうかもしれませんが、実はテレアポの平均アポ率は1~5%程度です。95~99%の顧客は離脱してしまうのが一般的なので、そこまで悪い数値ではないことが分かります。
次に離脱率が高いのは、2回目訪問 ⇒ 3回目訪問の 離脱率50% の部分。2回目訪問での提案内容があまり魅力的でなかった、3回目訪問のタイミングが遅すぎる、などの可能性が考えられます。
また、それほど数値は悪くないものの、初回訪問と2回目訪問の 離脱率20% も改善できそうです。ヒアリングの仕方に問題があったり、提案を受けてみたいと思えるほど商材に魅力を感じられなかったり、といった原因があるかもしれません。
ファネル分析のポイント
営業データをきちんと登録・管理する
どんな分析手法でも言えることですが、正しいデータがなければ分析はできません。
どの顧客がどの営業プロセスに該当しているか、失注した場合はどのタイミングだったか、きちんと管理しておく必要があります。
それぞれのステップで離脱率の目標を決めておく
離脱率がいいのか悪いのか、正しく判断するためには必ず目標数値を定めておきましょう。
先ほどの事例のように、テレアポの離脱率が95%ととても悪く見えても、実際は世の中の平均と同じで問題なかったという風に、なんとなく数値を見るだけでは判断を見誤ることがあります。
どこに問題があるかが分かったら、改善方法を考える
目標数値と照らし合わせて問題のあるステップが見つかったら、なぜ顧客が離脱するのか仮説を立て、どう離脱率を下げていくか改善施策を考えましょう。施策を講じて離脱率が下がらなければ、また別の仮説を立てて施策…と、改善を繰り返すことが大切です。
ファネル分析により、どこに問題があるのか、どうやって営業プロセスを改善していけばいいのかを考える方法をお伝えしました。
営業の分析となると難しいイメージがあるかもしれませんが、Excelなどでデータをきちんと管理しておけば、営業担当者ひとりからでも簡単なファネル分析はできるかと思います。
改善策が思いつかず行き詰まったときには、ぜひ一度お試しください。
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