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ボトムアップのメリット・デメリットとは?トップダウンとの違いも
組織の意思決定の手法には「ボトムアップ」と「トップダウン」の2種類があります。その中でも「ボトムアップ」は、組織の下部から意思決定をする手法です。
今回は、ボトムアップのメリット・デメリット、活用する際の注意点を解説します。
目次
ボトムアップとは、現場の声を拾い上げて経営判断を行う手法
ボトムアップとは、組織の下部や現場から上がる声を基に、意思決定を行う手法です。「下意上達」とも言われます。実際に現場で動いている社員からの意見を反映できるため、現場や社員に寄り添って物事を決めることができます。
トップダウンとの違い
対義語であるトップダウンは、経営層など組織の上層部が決定した内容に基づいて、現場の社員が行動する手法です。「上意下達」とも言われ、迅速な判断ができる一方で、独断的な判断が行われるおそれもあります。
トップダウンのメリット・デメリットについては、以下のページにも詳しく記載しています。参考にしてみてください。
ボトムアップのメリット
現場の声が反映されやすい
組織の現場の声を基に意思決定を行うため、現場のリアルな声が経営戦略などに反映されやすいというメリットがあります。変化が起きやすい顧客のニーズや現場の課題などが上層部に共有されやすく、現場に寄り添った組織の運営が可能です。
現場の社員が声を上げやすくなり、成長にも繋がる
現場の声が組織の意思決定に反映されるため、社員は声を上げやすくなります。また、声を上げるためには常に課題意識を持って業務に取り組む必要があるため、社員自身の成長やモチベーションの維持にも繋がるでしょう。
ボトムアップのデメリット
意思決定に時間がかかる
全ての意見を取りまとめる必要があるため、会議の回数が増えるなど上層部に伝わるまでに時間がかかります。迅速な意思決定や問題解決が必要な場合、ボトムアップは適切ではありません。
また、それぞれの部門が意見を出すため、組織全体のメリットよりも、部門ごとのメリットを優先した要望が多く集まるおそれもあります。組織の全体像を意識し、慎重に意見をまとめる必要があるでしょう。
優秀な人材が必要となる
現場の声が組織の意思決定に反映されるため、その場で考えて判断できる優秀な人材が必要です。社員の能力によって、現場の声の質が左右されるのは、組織にとって大きなデメリットでしょう。
ボトムアップを行う際に注意するポイント
現場の声を吸い上げる仕組みを作る
現場の社員が気軽に声を上げやすいように、匿名で意見を出せるシステムを設置するなどの仕組みを作りましょう。また、課題などを共有できるように、コミュニケーションを取りやすい環境を構築することも重要です。声を上げられる環境を作ることで、ボトムアップが効果的に働くでしょう。
現場から上がってきた提案を否定しない
組織の上層部は現場の社員から上がってきた声を潰さないことを意識しましょう。上層部の力で潰してしまうと、それを見た社員はそれ以上声を上げなくなってしまいます。
すぐに否定するのではなく、現場が声を上げやすい仕組みを作り、モチベーションを下げないように工夫しましょう。
原則、ボトムアップだけで意思決定は行わない
ボトムアップには様々なメリット・デメリットがあります。そのため、ボトムアップだけですべての意思決定を行うのは難しいものです。状況に応じて、ボトムアップとトップダウンを使い分けましょう。
また、ボトムアップでは現場の意見を尊重しますが、最終的な判断を下すのは組織の上層部であることは変わりません。メリット・デメリットを把握し組織の状況によって、適切な判断を下すように心掛けましょう。
いかがでしたか?
ボトムアップは「下意上達」とも言われ、組織の下部からの意見を尊重して物事を決める手法です。現場の声が反映されやすい一方で、意思決定に時間がかかるなどメリット・デメリットは様々です。組織の状況に合わせて、活用してみてください。
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