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企業の社会的責任(CSR)とは?普及した理由やメリット、事例も解説

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近年、企業は営利だけを追求するのではなく、社会貢献活動などを通じて評価されることが多くなりました。そこで注目されるのが「企業の社会的責任」という言葉です。耳にしたことはあるものの、詳細を説明できる方は少ないのではないでしょうか。

今回は、企業の社会的責任とは何か、メリットや活動事例を紹介します。

企業の社会的責任(CSR)とは、企業が社会全体に対しての責任を果たすこと

企業の社会的責任とは、企業が営利だけを求めるのではなく、消費者や投資家などのステークホルダーを含む社会全体に対して、責任を果たすことを指します。「Corporate Social Responsibility」の頭文字をとって「CSR」と呼ばれることもあります。

主に企業が社会的責任を果たすために行なっている活動は、植林活動などの環境保護に関するものや、文化支援が多いとされています。また、ボランティアや寄付活動も含まれます。

トリプルボトムラインの考え方

企業が社会的責任を果たすためには「トリプルボトムライン」の考え方が重要です。トリプルボトムラインとは、何かしらの活動を手掛けていればいいというわけではなく、「経済面・社会面・環境面」の3つの側面から責任を果たす必要があるという概念です。3つの側面の内容は以下の通りです。

  1. 経済面(業績、配当や内部留保の適切な会計処理など)
  2. 社会面(福利厚生を含む労働環境、製品の安全性、地域とのかかわりなど)
  3. 環境面(環境に配慮した商品の開発、廃棄物の排出など)

日本に企業の社会的責任が普及した理由

日本は古くから、企業活動を行なうことで経営者だけ儲かるのではなく、社会もよくなければいけないという企業の社会的責任と似た考えが普及しています。例えば、江戸時代に滋賀県で活躍した近江商人の「三方よし」が有名です。近江商人たちが消費者から信用を得るために大切にしていた精神が「買い手よし、売り手よし、世間よし」の3つです。地域の公共事業にも投資をして、地域とのかかわりも強固であったともされるため、企業の社会的責任の考え方にも通ずるものがあるでしょう。

また、近年では企業による食品の偽造表示や、悪質な労働環境など不祥事が発覚したことから、社会に対する責任を果たすべきという考え方が世間に浸透したことも、概念が普及した理由でもあります。

企業の社会的責任(CSR)に取り組むメリット

消費者にアピールできる

社会的責任の活動に取り組んでいることを社内外にアピールすると、企業価値やイメージを向上させられます。企業のイメージを向上させることで、消費者が持つ商品やサービス自体の価値やイメージにも繋がり、商品の購入にも影響を与えるでしょう。

また、企業価値やイメージは採用活動にも効果的に働きます。活動をアピールすると、社会的責任にも関心を持った優秀な人材を採用することも容易になります。

ステークホルダーとの関係を強化できる

継続的に社会的責任の活動を手掛けている場合、企業のイメージが向上するため仕入先や販売先、投資家などの様々なステークホルダーからの信頼が厚くなると言われています。関係が強化されることで、企業活動などを円滑に進められるでしょう。
また、顧客に社会的責任の活動を支持してもらうことで、投資家に資金を提供してもらいやすくなります。

社員のモチベーションを高めることができる

企業の社会的責任の活動は、社員のモチベーションや満足度も向上させられます。社員が活動について知り積極的に参加することで、自分の活動が社会貢献などに繋がっていると自覚でき、モチベーションに繋がります。
さらに、社会的活動に参加することで社員同士の結びつきも強固なものとなり、企業全体の生産性向上に期待もできるでしょう。

社会的責任(CSR)の活動事例

ヤフー株式会社

ヤフー株式会社は「情報技術社会の発展」「災害・社会課題への支援」「誰もが活躍できる社会の実現」「持続可能な社会への挑戦」の4つに取り組んでいます。
特に「Yahoo!ネット募金」での、「3.11」と検索すると1人当たり10円を東日本大震災で被害を受けた団体などに寄付する「Search for 3.11 検索は応援になる。」が有名です。

(参考:https://about.yahoo.co.jp/csr/

ダイキン工業株式会社

「価値提供のCSR」と「基盤的CSR」の2つの視点から、社会的責任の活動を手掛けています。「価値提供のCSR」では、温室効果ガス排出削減など気候変動への対応や、生物多様性の保全に取り組んでいます。また「基盤的CSR」では、価値提供のCSRを実現するために、人権の尊重や芸術・文化振興への貢献を行なっています。

(参考:https://www.daikin.co.jp/csr/

まとめ

いかがでしたか?
企業の社会的責任(CSR)は、営利だけを追求するのではなく、経済面・社会面・環境面への責任を持つという考え方です。企業価値の向上や社員のモチベーションにも繋がるため、事業との親和性を持つ活動に注目してみましょう。

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