組織マネジメント

【新人教育】OJTを「放置」にしないために|正しいOJTの方法とは

新人教育では、OJTと呼ばれる手法が用いられることがあります。
しかしこのOJTは、ただ新人を放置していたという結果になる場合もあるため、注意が必要です。

今回は、OJTをただの「放置」にしないための方法を紹介します。

OJTとは、実務を通して指導を行う教育手法のこと

OJTとは、On-the-Job Trainingの略称で、現場での業務を通して指導を行う教育手法のことです。実際に業務にあたらせることで、インプットとアウトプットの両方の力を同時に育めます。

実務経験を積むことによって現場で役立つ知識やスキルを獲得し、即戦力となる人材を育てられます。また、その場で上司や指導担当者からフィードバックを受けられることもOJTのメリットです。

対義語はOFFJTと呼ばれる

OJTの対義語はOFFJT(Off-The-Job Training)と呼ばれています。こちらは、実務を離れて知識をインプットすることに特化した教育手法です。具体的には、座学や講習会、グループワークなどによる研修を行います。

実務に関係することだけでなく、社会人としてのマナーやコンプライアンス、セキュリティなどに関する知識を幅広くインプットできます。ただし、実務経験を伴わないため、知識のアウトプットには現場でのトレーニングが必要です。

OJTは「放置」と化すおそれがある

現場での業務経験によって教育を行うOJTですが、しばしば「ただの放置になっている」と批判されることもあります。「放置」と化しているOJTとは、例えば次のような状態です。

  • 何も教わらないまま急に現場に放り込まれ、なにもできない状態になってしまう
  • 上司や指導担当者に仕事の進め方を尋ねても「自分で考えろ」と言われる
  • マニュアルや資料を読むだけになっており、業務に関わらせてもらえない

OJTが「放置」と化してしまう原因

OJTが「放置」と化す原因は、単に指導担当者が新人を無視しているから、というだけではありません。次のような原因から、やむを得ず放置してしまっている場合もあります。

  • 新人の指導に割く時間の余裕がない
  • 優秀な人材を求めて採用活動を進めており、「新人は即戦力なので放置しても大丈夫だ」と思われている
  • 放置が常態化しており、「自分も大丈夫だったから何とかなるだろう」と思われている
  • 長い間新人を採用していなかったため、指導のノウハウが蓄積されていない
  • 新人に仕事を教えられる中堅層が会社にいない
  • 計画的なOJTが行われておらず、運用が現場まかせでいい加減になっている

何が原因となってOJTが「放置」と化しているのかを把握しなければ、対策を講じることもできません。

正しいOJTを行うために必要なこと

「Show」「Tell」「Do」「Check」の4つを繰り返す

OJTの基本は、「Show」「Tell」「Do」「Check」の4つのステップを繰り返すことです。これは「4段階職業指導法」と呼ばれるもので、第一次世界大戦中のアメリカ軍が新人教育に用いていた手法です。特に「Show」と「Tell」のステップが重要で、最初に手本を見せることによって、効率的に業務の進め方を覚えてもらえます。

  1. Show:指導担当者が手本を見せる
    OJTでは実際に現場での業務を手本として見せることができるため、具体的なイメージを伝えられます。
  2. Tell:説明する
    手本を見せるだけでは伝わらない部分もあるため、詳しく説明します。業務の流れやコツを漏れなく伝えましょう。
  3. Do:新人に業務を進めてもらう
    実際に業務にあたってもらいます。後ほどフィードバックを行うため、指導担当者は業務の様子を細部まで確認しなければなりません。
  4. Check:業務のチェックとフィードバックを行う
    新人が担当した業務のチェックを行います。評価や改善点を正確に伝えることで、成長が期待できます。

「Show」や「Tell」のステップを省いてしまうと、新人は何から手を付ければよいのか分からなくなり、OJTが「放置」になってしまいます。

ティーチング・コーチングのスキルを高める

指導担当者や現場の上司が、ティーチングやコーチングのスキルを高めることも必要です。ティーチングとは現場での業務の進め方やコツを「教える」こと、コーチングとは業務を「サポートする」ことを指します。具体的な指導を行うティーチングに対して、相談やアドバイスによって支援するのがコーチングです。

現場にこれらのスキルを持った人が居ない場合、新人の指導は困難です。新人を採用する準備として、まずは指導側のスキルを養う必要があります。

ティーチング・コーチングについては、次の記事も参考にしてみてください。

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指導を行う余裕を確保する

OJTが「放置」となっているケースの中には、現場で働く従業員に時間・精神的な余裕がないために、新人への指導に対応できない場合もあります。そのようなときには、まずは指導のために現場の労働環境を整える必要があります。

次のような取り組みによって、指導を行う余裕を確保しなくてはなりません。

  • 業務の優先順位を見直す(新人教育の優先度を高める)
  • 業務量そのものを削減する、個人のタスクを減らす

 

まとめ

いかがでしたか?

OJTを行う際は、ただの「放置」にならないように注意しなければなりません。

この記事を参考に、OJTが「放置」になってしまう原因と、正しいOJTの方法について押さえておきましょう。

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