経営

売上債権回転率とは?活用法や売上債権回転期間との違いを解説

売上債権回転率という言葉をご存知でしょうか?
これは、企業の経営の効率性を把握するための指標の一つです。本記事では、売上債権回転率の内容や業種別の平均値、数値の向上方法などを紹介します。

売上債権回転率で経営の効率性がわかる

売上債権回転率とは、売上高と売上債権の比を表しています。企業の売上債権がどれだけ効率的に回収されているかを表しており、経営の効率性を把握するための指標の一つです。売上債権回転率は次の式で表されます。

売上債権回転率 = 売上高 ÷ 売上債権

売上債権には売掛金と受取手形の2つがあります。

売掛金 得意先との通常の営業取引において発生した代金のうち、未回収の代金を計上するための勘定科目
受取手形 掛け取引によって営業取引を行った際に発生した手形債権を計上するための勘定科目

売上債権回転率が高いほど、売上債権の回収までに時間を要さないことを表しており、低いほど売上債権の回収までに時間がかかることを表しています。

業種別の売上債権回転率

業種によって決済方法などの違いがあるため、売上債権回転率の適切な数値も業界別に異なります。この記事では、業種別の売上債権回転率を紹介します。

業種 売上債権回転率
建設業 8.80
製造業 5.67
卸売業 6.49
小売業 12.64
宿泊業・
飲食サービス業
33.54

出典:令和元年中小企業実態基本調査(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00553010&tstat=000001019842&cycle=7&tclass1=000001142846&tclass2=000001142847&tclass3val=0)より筆者が計算

このように、業種によって大きく売上債権回転率が異なっています。現金での会計を行うことが多い小売業や宿泊業・飲食サービス業では、とりわけ売上債権回転率が大きくなっています。一方で、月締めでの支払いや支払期日までが長い製造業などの業種では、売上債権回転率は低くなっています。

売上債権回転率が低いときの対策方法

売上債権回転率が低く、資金の回収が遅いために将来の資金繰りが不安だと思う場合もあるかもしれません。そこで、売上債権回転率を向上させるための方法を2つ紹介します。

1. 支払期限を短くする

売上債権回転率が低い場合、売上債権の回収までに時間を要していることが原因のひとつとして考えられます。そこで、その債権の回収を早めることが一つの手段として挙げられます。

例えば、売掛金や受取手形の支払日の期日を短くすることで、より早い資金の回収が可能であるため、売上債権回転率が大きくなります。

2. 入金の早い現金などの決済に限定する

取引での決済方法には、現金払いやクレジットカード決済、銀行口座への入金など様々な方法があります。その中で、クレジットカードや電子マネーなどの買い手と売り手の間に仲介を挟むタイプの決済方法は、入金までの時間が長くなる傾向にあります

そこで、現金などの入金までの期間が短い決済方法に限定すれば、素早く現金を手にすることができ、売上債権回転率も高くなります。

しかし、最近ではクレジットカードや電子マネーを用いた決済においても入金までの期日が早いサービスも登場しているため、買い手と売り手双方の利便性を高めつつ売上債権回転率の向上につながる可能性があります。

売上債権回転率と売上債権回転期間の違い

売上債権回転率と似た言葉に、売上債権回転期間という指標があります。売上債権回転期間は、売上債権が売上高の何日分、あるいは何月分あるかを示しています売上債権回転率を日数や月数で表して見やすくしたものが、売上債権回転期間であると言えます。

日数で回転期間を表す場合は次の式のようになります。

売上債権回転期間(日数)= 売上債権 ÷ 一日あたりの売上高

日数ではなく月数で表す場合は、ひと月あたりの売上高で売上債権を割ることで求められます。

まとめ

いかがでしたか?
業種によって売上債権回転率は異なりますが、高いに越したことはありません。売上債権回転率が低い場合は決済方法の見直しや支払期日の見直しを行い、できるだけ早く債権を回収できるようにしましょう。

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