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法人向け訪問営業(飛び込み営業)の基本|成功のコツを紹介します
訪問営業は、顧客のもとを直接訪れて商品やサービスを提案する営業手法です。訪問営業を成功させたいけれど、どのようにすれば良いかわからず悩んでいる人多いのではないでしょうか?
今回は、訪問営業の基本的な流れや成功のためのコツ、新たな営業手法について解説します。
目次
訪問営業とは、直接顧客のもとを訪れて商品・サービスを提案する営業手法
訪問営業とは、営業担当者が直接、顧客先を訪問し、商品・サービスを提案する形の営業手法です。多くの場合は事前のアポイントなしに行われており、これは飛び込み営業とも呼ばれます。
訪問営業で直接のコミュニケーションをとることで、信頼関係を築きやすい
効率的とはいえない訪問営業が現在でも重要視されている理由のひとつは、直接のコミュニケーションをとることによって信頼関係を築きやすいからです。対面でのやり取りは電話やオンラインでの営業より相手の反応を伺いやすく、真摯に向き合えば信頼されやすいといえます。
また、一度の訪問で契約を取れなくても、礼儀正しく接すれば回数を重ねるごとに信頼されるようになる場合もあります。繰り返し訪問営業を行うことで、契約に繋がるかもしれません。
訪問営業の基本的な流れ
1. 営業リストの作成
訪問営業の第一段階として、営業リストの作成が挙げられます。訪問先となる顧客を絞り込み、リストアップする際に重要な点が、自社の商材・サービスとマッチしているかです。住所や業種・規模など、様々な条件を加味しながら、見込み顧客を選別していきます。
弊社が提供する営業リスト作成ツール「Musubu」は、法人営業を支援する企業情報データベースです。数千社の営業リスト(テレアポリスト・DM送付先リスト・メール営業リストなど)を30秒で作成できます。
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2. 訪問先のリサーチ
次のステップは、訪問先のリサーチです。リストアップした企業について、業界の動向はもちろん、企業の経営状況、意思決定者のプロフィールなど、あらゆる角度から調査を進めていきます。集めた情報を元に、相手に合わせた最適な提案を行いましょう。
3. 営業資料の準備
訪問先をリサーチし、実際に訪問する企業が決定したら、営業資料の準備を行います。製品・サービスのメリットをわかりやすく説明した資料、導入事例や実績を示した資料、価格表や見積りのひな形など、営業トークを効果的にサポートする様々な資料を用意しておきましょう。
4. 訪問の実施
最後は、実際に訪問します。アポイントを取っている場合は約束の時間を厳守することが大原則です。飛び込みで訪問する場合は、先方の都合を考えながらタイミングを計ることが求められます。また、訪問時の礼儀、言葉遣い、所作など、細部まで気を配り、好印象を与えられるようにしましょう。
訪問営業を成功に導くためのコツ
適切な訪問時間を設定する
訪問のタイミングは、営業の成功の鍵を握る重要な要素です。企業訪問では午前10時から11時半、午後13時から14時半が、個人宅への営業では午前9時から10時、正午から午後1時、夕方6時以降が効果的です。ただし、業種や地域によって最適な時間帯は異なるため、ターゲットの特性を考慮して最適な訪問時間を選ぶことが重要です。
事前準備を徹底する
訪問営業を成功に導くには、徹底した事前準備が欠かせません。訪問先企業のWebサイトやニュース、SNS投稿を確認し、業界動向や課題、キーパーソンについて把握します。その情報を元に、提案内容を考え相手にとって有益なプレゼンテーションを準備します。
信頼関係を構築する
訪問営業では、信頼関係の構築が重要です。相手の話に耳を傾け、約束の時間を守り、確約したことは必ず実行します。事前に相手の経歴や興味関心について調べ、共通の話題を見つけておくと親近感が湧き話やすくなります。
また、訪問先企業の業界動向や市場の課題について、しっかりとリサーチしておきましょう。商談の中で、業界の最新トレンドや課題解決のヒントを提示できれば、相手に「この人は我々のビジネスをよく理解してくれている」と好印象を与えられます。相手の背景を踏まえた提案は説得力があり、信頼関係の構築につながります。さらに、手土産を持参することも効果的です。
訪問件数を増やす
成約数は、「訪問件数×成約率」で表せます。訪問営業に慣れないうちは、訪問件数を増やすことによって成約数の向上を目指すのがポイントです。経験を積み重ねることによって、営業に必要なスキルが身についてきます。
訪問営業に慣れてきたら、一件当たりの質を重視して成約率を高めるのもよいでしょう。
法規制を理解し順守する
訪問営業では、訪問時や契約時に特定商取引法を含む各種法の規制を順守することが不可欠です。特に個人宅への訪問は特定商取引法の対象となり、氏名の明示や再勧誘の禁止などの規定があります。また、重要事項を記載した書面の提供が義務付けられ、クーリングオフ制度に関する説明も正確に行わなければなりません。訪問時にはこれらを遵守し、誠実な営業を心がけましょう。
もし訪問先から断られ、退去するように促された際、それに応じずしつこく営業を続けた場合は不退去罪に問われる可能性があります。こういったリスクを避けるため、営業に関わる法令を知っておき遵守する姿勢が大切です。
訪問営業に代わる新たな営業手法
従来の訪問営業の手法を磨くことは重要ですが、時代の変化に合わせて新しい営業スタイルを取り入れていくことも重要です。ここでは、最近注目を集めている新しい営業手法として、インサイドセールスとオンライン商談について紹介します。
インサイドセールス
インサイドセールスとは、電話・メールやビデオ通話システムを用いて、オフィスにいながら営業を行うことを指します。現実の訪問を行わないことで、移動にかかる時間やコストを大幅に削減でき、その分多くの見込み顧客にアプローチできます。
インサイドセールスでは、見込み顧客獲得からナーチャリングまでを、非対面のコミュニケーションで進めていきます。MA(マーケティングオートメーション)ツールやSFA(営業支援システム)などを活用し、PDCAサイクルを回し継続的に改善を図る必要があります。
オンライン商談
オンライン商談は、Web会議システムを用いてオンライン上で商談を行う手法で、近年導入する企業が増えています。移動にかかる時間とコストを大幅に削減でき、遠方の顧客ともスピーディーにコミュニケーションが取れる点が最大のメリットです。また、画面共有や録画など、Web会議システムの機能を活用すれば、対面商談に劣らない提案力も発揮できます。
オンライン商談では、通信環境の安定性や機材トラブルへの備えなど、万が一のトラブルを想定した準備が求められます。また、画面を介したコミュニケーションでは、対面では異なり、言葉のニュアンスや表情の変化などを読み取りにくいため、相手の反応を丁寧に確認しながら進めていく必要があります。資料の見せ方や話し方のテンポなど、オンライン特有のコツを身につけましょう。
監修 | |
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Baseconnect株式会社 マーケティングチーム マネージャー 河村 和紀(かわむら かずき) 大手人材紹介会社に新卒入社。その後、Webメディア「ferret」を運営する株式会社ベーシックに入社。営業、営業企画、イベントマーケを経て、マーケティングマネージャーに就任。 主な寄稿実績『マーケター1年目の教科書』、『MarkeZine(マーケジン) vol.66』 |