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ビジネスで使える「お礼状」の書き方・コツを紹介【例文付き】

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お礼状は、ビジネスを含め様々な場面で書くことがあります。難しいイメージがありますが、形式に則って書くことで相手に感謝の気持ちを丁寧に伝えることができます。この記事では、例文を交えてお礼状の具体的な書き方を紹介します。

お礼状は、感謝を伝えるために書く手紙のこと

お礼状は感謝を伝えるために書く手紙のことであり、冠婚葬祭やお祝いをいただいた時、ビジネスでお世話になった時などに書きます。特に、ビジネスにおいては、会食の後や人事異動の時、お歳暮をいただいた時などにお礼状を書くことになります。

また、お礼状は口頭で伝えるよりも丁寧な形式であり、感謝の気持ちや敬意が伝わりやすいというメリットがあります。

お礼状を書く時の注意点

お礼状はできるだけ早く書きましょう。可能ならその日のうちに、遅くとも3日以内に投函するのが好ましいです。特にお歳暮などの品物をいただいた場合は、お礼状が受け取った報告にもなるため、受け取り次第お礼状を書くようにしましょう。

また、お礼状の形式は縦書きの封書(封をした手紙)が一般的です。親しい間柄の場合は葉書でも問題ありませんが、文面が第三者にも見えてしまうことには注意しましょう。

お礼状の構成

お礼状は、前文、主文、末文、後付の4つの要素から構成されます。それぞれの要素ごとに形式が決まっており、それに則って書くことで簡単に礼儀正しいお礼状を書くことができます。

前文

前文とは、お礼状の最初に書く挨拶の部分です。頭語、時候の挨拶、相手の健康・成功を確信する言葉、普段お世話になっていることへのお礼から構成されます。

  1. 頭語
    頭語は相手への敬意を表す言葉で、最初の挨拶に当たります。一般的には「拝啓」、改まった手紙や目上の方には「謹啓」などを用います。
  2. 時候の挨拶
    時候の挨拶とは季節感を表す言葉で、「秋雨の候」のようにある程度決まった形式で書くこともあれば、「紅葉の美しい季節となりました。」などと季節を感じさせる文として書くこともあります。
  3. 相手の健康・成功を確信する言葉
    相手が活躍していたり健康でいたりすることを確信している表現を用います。「〇〇様におかれましてはますますご清祥のこととお喜び申し上げます」などです。
  4. 普段お世話になっていることへのお礼
    取引先や上司など、普段からお世話になっている方へ書く場合は、そのお礼を述べると礼儀正しい印象を与えることができます。例えば、「平素よりご厚意ご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。」と書きます。

主文

主文はお礼状の本題となる部分で、ここでお礼の言葉を書きます。
用件を簡潔に述べること、1通の中に複数の用件を入れないことが大切です。
会食へのお礼だと「貴重なお話を伺うことができ、大変勉強になりました」のように、実際に感じたことを具体的に書くと良いでしょう。

末文

末文は、最後に書く挨拶の部分です。

  1. 結びの挨拶
    お礼状の最後に「略儀ながら、書中にて御礼申し上げます。」などと結びの挨拶を添えます。
    取引先や上司であれば、「今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。」のように、今後も指導や関係を続けるようお願いする内容を書くと良いでしょう。
    また、相手の発展や健康を祈る文で締めることもあります。例として「貴社の益々の発展をお祈り申し上げます。」「寒さ厳しき折柄、皆様どうぞご自愛くださいませ。」などが挙げられます。
  2. 結語
    結語は、終わりの挨拶に当たる言葉です。
    注意点は、結語が前文の頭語とセットになっていることです。頭語が「拝啓」なら結語は「敬具」、頭語が「謹啓」なら結語は「謹白」とするのが一般的です。

後付

後付には、差出人などの情報を書きます。

  1. 日付
    お礼状を書いた日付を書きます。一般的には「令和二年」のように元号を用います。年月日を書くのが正式ですが、日を省略することもあります。
  2. 差出人
    差出人の会社・組織名と名前をフルネームで書きます。
  3. 宛名
    お礼状を書く相手の会社・組織名、部署名、名前をフルネームで書きます。

場面ごとの例文を3つ紹介

お礼状を書く時は、例文やテンプレートをそのまま用いるのではなく、自分の言葉を添えると相手に好印象を与えやすくなります。

取引先との会食のお礼状

謹啓
晩夏の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
〇〇様には平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
先日はお食事の機会を設けてくださり、誠にありがとうございました。
美味しいお料理を堪能し、また公私にわたる事柄をお話しできた時間は大変貴重なものでした。
またお目にかかれますことを心待ちにしております。
今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
残暑厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。

謹白

令和二年八月十六日

株式会社〇〇〇
〇〇 〇〇

株式会社□□□ □□部
部長 □□ □□様

お歳暮へのお礼状

拝啓
寒冷の候、皆様におかれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
このたびはご丁寧なお歳暮の品をお贈りくださいまして誠にありがとうございました。
□□□株式会社の皆様には平素よりお力添えを賜り、重ねて御礼申し上げます。
お風邪など召されませぬよう、皆様どうぞご自愛くださいませ。
略儀ながら書中にて御礼申し上げます。

敬具

令和二年十二月

株式会社〇〇〇
〇〇 〇〇

株式会社□□□ □□部
部長 □□ □□様

退職する上司へのお礼状

拝啓
春寒のみぎり、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび、□□課長がご退職されるにあたり長年お世話になった感謝をお伝えしたく筆を執った次第です。
入社当初からご指導くださり、心より御礼申し上げます。
〇〇プロジェクトの際には、□□課長のご助言のおかげで成功を収めることができました。
これまで□□課長より教わった事柄を忘れずに精進してまいります。
末筆となりましたが、□□課長の一層のご活躍をご祈念申し上げます。

敬具

令和二年三月九日

〇〇 〇〇

□□ □□課長

まとめ

お礼状は形式やコツを押さえることで簡単に書くことができます。書く機会が訪れたらぜひこの記事を参考にしてみてください。

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