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【例文付き】顛末書とは|始末書との違いや作成時のポイントを解説

「仕事で重大なミスを犯して顛末書の提出を求められたが、どのように作成すればいいか分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、顛末書に記載する項目や作成時のポイントを例文付きで紹介します。

顛末書とは、仕事上発生したトラブルの経緯を説明する文書

顛末書とは、仕事中の交通事故や製品の不備などといったトラブルを起こした際に、状況や経緯を詳しく報告する文書です。主に社内向けに用いられる文書ですが、社外に提出する報告書として用いられる場合もあります。

顛末書には、以下の項目を記載します。

  1. 作成日時と作成者
    文書の冒頭に、顛末書を作成した日時と作成者を明記します。文書作成が完了したら、作成者名の箇所に印鑑を押しましょう。
  2. いつ、どこで、何が起きたのか
    トラブルが発生した日時や場所を分かる限り詳細に記載し、「○○と従業員との接触事故」といったように、トラブルの内容も簡潔に示しておきます。
  3. 被害や損害
    トラブルによって会社や従業員にどの程度の損害が発生したのかを記載します。「全治○ヶ月」や「○円分の発注がキャンセルされた」など、可能な限り具体的に示すようにしましょう。
  4. どのように対応したか
    どのようにトラブルに対応したかを説明します。けが人が発生した場合は「自宅にて療養中」、取引先とのトラブルが発生した場合は「○○と△△が直接訪問し、経緯の説明と謝罪をした」などの対応が考えられます。
  5. 今後の対策
    同じトラブルを二度と起こさないために、今後どのような対策を講じるかを記載します。「確認態勢を強化した」という抽象的な内容は避け、「規定のスピードを超過した場合、ブザーが鳴るシステムを導入した」といった具体的な対策を示しましょう。
  6. 担当者からのコメント
    最後に担当者からのコメントを記載します。トラブルを起こしてしまったことへの謝罪の言葉とともに、再発防止に努める旨を明示するのが一般的です。

謝罪の色が濃い始末書とは異なる

顛末書と混同されやすい文書に「始末書」が存在します。どちらも仕事上のトラブル発生した後に提出する書面ですが、両者が担う役割には明確な違いがあります。顛末書は、主に客観的な状況説明を行う文書であり、パソコンによる作成が一般的ですが、始末書は主にトラブル起こしたことに対する反省を示すための文書であるため手書きで作成する場合があります。

また顛末書と始末書は、作成者が異なる場合もあります。始末書は個人的な謝罪を表す文書であるため、原則としてトラブルを起こした本人が作成します。一方で顛末書は詳細な状況説明を行う文書であるため、状況を把握している管理職など、トラブルの当事者以外が作成することも珍しくありません。

顛末書作成のポイント

5W1Hに沿って文章を構成する

顛末書は、トラブルについて詳細に報告する文書であるため、トラブルについて全く知らない人が読んでも内容を把握できるような、客観的かつ簡潔な文書である必要があります。そのため、以下の5W1Hに沿った文章構成を意識しましょう。

  • When=トラブルが発生した日時
  • Where=トラブルが発生した場所
  • Who=トラブルの当事者
  • What=トラブルの内容
  • Why=トラブル発生の理由
  • How=トラブルへの対応方法

事態が収束したら速やかに顛末書を提出する

顛末書ではトラブルの経過や今後の対策などを報告するため、トラブル対応中の提出はできませんが、事態が収束し次第、再発防止策を考えて速やかに提出することが望ましいです。迅速な顛末書の提出によって、トラブルに対応する姿勢や、誠意を表すことができます。

【場面別】顛末書作成の際に役立つ例文

社用の車で交通事故を起こした場合の顛末書

○年○月○日
代表取締役社長 ○○様
○○部○○課
(自分の氏名)

顛末書

○年○月○日に発生しました社用車での接触事故につきまして、原因や対応、今後の対策などの詳細を以下の通りご報告いたします。

1 事故発生日時:○年○月○日

2 事故発生場所:○○区内○○交差点

3 事故内容:当社の社用車による接触事故

4 当事者:
当社○○部○○(事故を起こした人の氏名)
○○様(事故の相手方の氏名)

5 事故当時の状況:
見通しの良い○○区内○○交差点において、当社○○が運転する社用車が右折しようとしたところ、直進する○○様運転の車に接触した。

6 事故の原因:
事故当日○○社様に訪問予定であったが、急遽○○社様担当である○○に会議の予定が入り、○○が一人で訪問することになった。○○は運転経験が浅く、また○○社様への道順についても熟知していなかったため、カーナビを確認しながら運転していた。

7 被害状況:
社用車はバンパー部分を損傷。
○○様の車は前ドア部分を損傷。修理代○万円程度を当社で負担。

8 現時点での対応:
社用車は修理済み。費用は総務部に確認し、車両保険を利用した。
○○様に関しては、修理代○万円と菓子折を持参して直接訪問し、謝罪済み。

9 今後の対策:
運転経験が浅い社員が社用車を運転する際には、必ず補助の社員を同行させてサポートに当たれるようにした。

10 担当者コメント:
このたびは私の不注意により交通事故を起こしてしまい、申し訳なく思っております。幸いにも双方とも怪我はありませんでしたが、当社への信頼を損なう結果になってしまいました。今後は同じことのないように、同僚や上司などからサポートしていただきながら業務に邁進してまいります。本当に申し訳ありませんでした。

以上

取引先に納品ミスをした場合の顛末書

○年○月○日
代表取締役社長 ○○様
○○部○○課
(自分の氏名)

顛末書

○年○月○日に発生しました○○社様への納品ミスにつきまして、原因や対応、今後の対策などの詳細を以下の通りご報告いたします。

1 発生日時:○年○月○日

2 納品ミスの内容:本来△個である納品数を、誤って○個納品した。

3 当事者:
当社○○部○○(ミスをした人の氏名)
○○社様(納品先の会社)

4 納品ミスの状況:
当初予定していた納品数は△個であったものの、○月○日に○○社○○様より電話を頂き、当社○○部の○○が生産計画の大幅な変更により納品数を○個に増やして欲しいという伝言を預かった。しかし、○○が伝言を預かったことを担当者に伝え忘れた。納期を経過しても納品数が不足していることに気がついた○○社○○様よりお電話を頂き、今回の納品ミスが発覚した。

5 損害状況:
不足分○個を3割引の価格○円で納品したため、○万円の損失が発生した。

6 現時点での対応:
本来の納期には間に合わず、○○社様には謝罪の上、○月○日に不足分を納品した。
なお、不足分○個は定価の3割引で販売した。

7 今後の対策:
今回のような取り次ぎミスを防ぐために、担当者などの項目を記載した電話取り次ぎ用メモを作成して各社員の机に設置し、利用を徹底する。

8 担当者コメント:
このたびは私の不注意により、取引先からの信頼を損なう結果となり、大変申し訳なく思っております。預かった伝言を間違いなく伝えるという、社会人としての基本が欠けておりました。今後はミス無く業務を行えるように、メモの使用などを徹底していく所存であります。

以上

まとめ

いかがでしたか?顛末書は、発生したトラブルの経緯を詳細に報告する文書です。今回紹介したポイントを参考にして、誠意の伝わる顛末書を書けるようになりましょう。

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