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プライスゾーン・プライスライン・プライスポイントをそれぞれ解説
プライスゾーンやプライスライン、プライスポイントといった言葉を聞いたことはありますか?
これらの用語は、小売店における商品の価格を考えるために重要です。
今回はプライスゾーン・プライスライン・プライスポイントについて、それぞれ解説します。
目次
プライスゾーンとは、あるカテゴリーの商品・サービスにおける、価格の上限〜下限の範囲のこと
プライスゾーンとは、あるカテゴリーの商品・サービスにおける、販売価格の上限〜下限の範囲のことを指します。例えば、スマートフォンの分野において、最も安い商品が10,000円、最も高い商品が400,000円であった場合、プライスゾーンは10,000円〜400,000円となります。
また、ある店舗内における、最も安い商品と高い商品の価格の幅を意味することもあります。例えば、あるコンビニエンスストアにおける最安値の商品が切手の80円、最高値の商品が菓子折りの2,000円であった場合、プライスゾーンは80円〜2,000円となります。
類似した言葉にプライスレンジがありますが、これはあるカテゴリー内における売り上げの高い商品の価格帯( ≒ 店舗に最も置かれている商品の価格帯)を意味します。
プライスゾーンは、価格の高さで4つに分けられる
プライスゾーンは、価格の高さによって次の4つに分けられます。
- 特別価格帯(超高価格帯、プレスティッジプライスゾーン)
- 高価格帯(ベタープライスゾーン)
- 中価格帯(モデレートプライスゾーン)
- 低価格帯(ポピュラープライスゾーン)
このうち、特別価格帯(超高価格帯)に属する商品は「見せ商品(=売れることは期待されておらず、売り場を目立たせるための商品)」であり、実際に販売の中心となるのはその他の3区分です。特に小売店では、手の届きやすい価格である中価格帯・低価格帯が重点的に揃えられる傾向にあります。
プライスラインとは、個々の商品が販売されている価格のこと
プライスラインとは、あるカテゴリーにおける個々の商品・サービスの販売価格のことを指します。言い換えれば、プライスゾーンにおけるひとつの販売価格です。例えば、スマートフォンが10,000円、50,000円、70,000円、100,000円、400,000円の5つの価格で販売されていた場合、プライスラインは5つであるということになります。
プライスポイントとは、カテゴリー内で最も売れている商品の価格のこと
プライスポイントとは、あるカテゴリー内において、最も売れている商品(売れ筋の商品)の販売価格のことを指します。言い換えれば、最も売れているプライスラインのことです。
プライスゾーン・プライスライン・プライスポイントの関係を図に表すと、次のようになります。
小売店における価格設定のポイント
業界におけるプライスゾーンを意識する
まずは、自分の店舗が属している業界のプライスゾーンを知る必要があります。例えばスーパーであれば、チェーン店から高級店までを含めて、プライスゾーンが何円から何円なのかを把握しなければなりません。
その上で、自分の店舗が業界のプライスゾーンのどこに位置しているのかを見極めます。これによって、自分の店舗でどの価格帯の商品・サービスを提供するべきなのかを考えやすくなります。
「プライスライン政策」を意識する
プライスライン政策とは、段階的に商品の価格を設定することで、消費者が価格で商品を選びやすくなるという施策のことです。価格段階政策とも呼ばれます。
消費者は見た目や性能・品質でどの商品を買うか決定しますが、販売価格をいくつかのプライスラインに絞って設定することで、価格が判断基準のひとつとなります。その結果、消費者の意思決定が容易になるだけでなく、店舗側も仕入管理や在庫管理が行いやすくなります。
例えば、商品の価格が1,000円、1,200円、1,500円、2,000円、2,500円、3,000円と展開されている場合と比べると、1,000円、2,000円、3,000円の3つにプライスラインを絞って展開されている場合の方が、顧客にとって価格を基準に何を買うか決めやすくなるということです。
プライスラインに合わせて売り場を分ける
小売店では、プライスラインごとに売り場を分ける(=ゾーニングする)ことも重要です。コンビニエンスストアやスーパーマーケットでは、カテゴリー内で商品の価格帯を揃えて売り場を作るのが一般的です。例えば、商品を並べる際に価格の近い商品を上下左右で揃えることが考えられます。
また、プライスポイントに近い商品をまとめて陳列できれば、顧客に訴求しやすいだけでなく、売り場の管理も容易になります。
いかがでしたか?
プライスゾーン・プライスライン・プライスポイントは、小売店で価格設定を行う際に重要になる考え方です。
この記事を参考に、価格設定のポイントも押さえておきましょう。
まずはこれだけ。新規開拓営業を始める時の心得
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