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アンコンシャス・バイアスとは|具体例や影響を抑えるための方法も紹介

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アンコンシャス・バイアスという言葉をご存知でしょうか。アンコンシャス・バイアスはダイバーシティを推進する上で必要な考え方で、近年注目を浴びるようになりました。

この記事では、アンコンシャス・バイアスとは何かというところから、具体例や影響を抑えるための方法までを紹介します。

アンコンシャス・バイアスとは、無意識の思い込みや偏見のこと

アンコンシャス・バイアスとは「無意識の思い込み」「無意識の偏見」という意味で、過去の経験や過ごしてきた環境などをベースに、日々接する情報から自動的に形成される認知のことです。
アンコンシャス・バイアスは、普段の何気ない言動や行動に含まれています。例えば、「男性はパソコンに詳しい」「女性は管理職に向いていない」というような思い込みが、相手の発言に対して眉をひそめたり腕組みをするというような小さな仕草となって表れます。

アンコンシャス・バイアスは、「よくあること」「気にする程のことではない」と見過ごされがちです。しかし、アンコンシャス・バイアスが見過ごされた状態を放置すると、社員のモチベーション低下や職場の人間関係の悪化、多様性推進の阻害など、様々な悪影響を及ぼします。

アンコンシャス・バイアスに関する知識を得ることは、社員をマネジメントする上で重要視されるようになってきました。GoogleやFacebookといった大手外資系企業をはじめとして、現在では多くの日本企業でもアンコンシャス・バイアス研修が導入されています。

アンコンシャス・バイアスによる悪影響

アンコンシャス・バイアスによる悪影響の典型は、採用・昇進といった人事の意思決定や職場の人間関係に関わるものです。また、偏りのある組織では採用がうまくいかなかったり、戦力が低下したりなどの問題も誘発しかねません。
アンコンシャス・バイアスが生み出す悪影響には以下のようなものがあります。

  • 人間関係が悪化し、パフォーマンスが低下する
    アンコンシャス・バイアスは人間関係の悪化を招きます。年齢・性別による無意識の思い込みや偏見は特に普段の言動に表れやすく、自身の偏見を自覚できていない人からの「女性であれば仕事よりも家のことをするべき」「子どもの風邪で男が早退するなんてありえない」といった配慮のない発言は、部下のモチベーションやパフォーマンスの低下にもつながってしまいます。
  • 多様性の推進が阻害される
    日本に住む在留外国人の人口は年々増加傾向にあり、それぞれの文化を尊重する社会が築かれようとしています。また、LGBTなどセクシュアルマイノリティへの認知や支援も進んできています。このような背景から、社会全体に多様性の推進が求められています。
    アンコンシャス・バイアスを放置すると、このような多様性の推進を阻害することになります。
  • 公正な人事考課ができない
    アンコンシャス・バイアスは採用や昇進、評価、人材の育成といった人事面でも悪影響を及ぼします。例えば、「子どもが生まれても第一線で働きたい」という本人の意向が無視され、「子どもがいる女性には、負荷の高い業務は無理」という思い込みによる配属は、社員の不満を募らせることになります。
    公正でない人事考課は、人材が育たない・採用しても辞めてしまうといった問題を引き起こします。

アンコンシャス・バイアスの具体例

アンコンシャス・バイアスは以下のように分類することができます。
ビジネスシーンで起こりがちな具体例も合わせて紹介します。

  • ステレオタイプバイアス
    あるグループに所属する人には特定の特徴があるというステレオタイプ的な判断をする。
    (例)「受付対応や事務職というと、女性を想像する」「高齢者にITは向かない」
  • 確証バイアス
    自分の考えや経験則を支持する情報ばかりを探してしまう。相対する情報を無視する、もしくは集めようとしない。
    (例)「ワーキングマザーは仕事より家庭を優先して当然だと思う、先輩もそう言っていた」「LGBTは一部の職業に偏っていて、普通の職場にはいないと思う」
  • 正常性バイアス
    危機的状況になっても、「自分は大丈夫だ」と思い込んで自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりする。
    (例)「自分の会社に限って不正をするわけがない」「今回はたまたま起こっただけで気にする必要はない」
  • 慈悲的差別
    少数派に対し、本人に確認することなく先回りして不要な配慮をする。好意的ではあるが勝手な思い込みをする。
    (例)「障害者にはあえて負担のかからない仕事を回す」「子どものいる女性は忙しいだろうから、責任のある業務を任せない」
  • 権威バイアス
    権威のある人物や専門家の言うことはすべて正しいと思い込み、深く考えることなく信用してしまう。
    (例)「専門家の言うことはすべて正しい」「上司の言うことにただ従っていれば何も問題はない」
  • インポスター症候群
    自分の実力による成果を肯定できず、自分を過小評価したり、可能性を閉ざしてしまう思い込みをする。
    (例)「(周りからの推薦はあるが)自分にリーダーは務まらないと思う」「成功は自分の実力ではなく、運が良かっただけだと思う」
  • 集団同調性バイアス
    ある集団に所属することで、周りと同じように行動しようとする。
    (例)「みんながこうしているから、自分も同じようにする」「自分の意見は言わずに人に合わせる」

アンコンシャス・バイアスの影響を抑えるための方法

正しい知識を身につけ、従業員の意識を高める

組織内でアンコンシャス・バイアスの意識を高めるには、まずマネジメント側が正しい知識を身につける必要があります。
自分がバイアスに無自覚になってしまう瞬間を振り返ってみましょう。また、発言をする前に一度踏みとどまる癖をつけたり、他に選択肢がないか考えたりなど、偏見を改めるような経験を増やすことも大切です。
マネジメント側が意識を変えることは、従業員の意識を変える第一歩です。

偏見を持っていることを自覚させる

アンコンシャス・バイアスは無自覚だからこそ、自分が偏見を持っていると自覚させることが大切です。
例えば、「男性と女性」「太っている人と痩せている人」などの写真を並べて、どのようなイメージが浮かぶかを考えてもらうことで、自分の中にある偏見を自覚させます。自分がどのような瞬間に偏見を持ちやすいかを自覚することで、日ごろの言動に注意深くなれるのです。

アンコンシャス・バイアス研修を取り入れる

従業員の意識を高め、適切な行動を取ることができるよう、アンコンシャス・バイアス研修を取り入れる企業も増加しています。アンコンシャス・バイアス研修では、無自覚の思い込みや偏見がどういうものなのかを学び、自分の持つ偏見に気づけるようになるためのものです。

Googleでは、2013年に「日替わりで更新される検索エンジンのロゴが男女差別的である」との指摘を受けて以来、全社員を受講の対象としています。日本でもメルカリの「無意識(アンコンシャス)バイアスワークショップ」が話題になりました。このように、現在では多くの企業でアンコンシャス・バイアス研修が取り入れられています。

アンコンシャス・バイアス研修を行い、社内の多様性を担保することはチームワークの向上や離職率の低下、さらには企業価値の向上にもつながります。

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