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グループ・ダイナミックスとは|学問的な内容と活用方法を解説

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グループ・ダイナミックス」という用語をご存知ですか。
これは、より生産性が高い、活発な集団を作り上げる際の重要な要素として、ビジネスと学問の両面で注目を集めています。

今回は、グループ・ダイナミックスの内容や活用方法について解説します。

グループ・ダイナミックスとは、人の思考は集団から影響を受け、また集団に対して影響を与えるという特性

グループ・ダイナミックスとは、「集団は個人の思考や行動に影響を与え、個人は集団の思考や行動にも影響を与える」という、集団とその集団に所属している個人の間の特性を示している用語です。グループ・ダイナミックスのイメージ図は以下のようになります。

例えば、経理部の社員は部署の雰囲気や同調圧力などによって思考や行動が変わりますが、部署全体も個人のキャラクターなどによって大きな影響を受けます。このようなグループ・ダイナミックスを上手に活用できると、企業や部署の生産性などの向上につながるため、チームビルディングの手法の一つとして注目されています。

集団による圧力が大きい場合、グループ・ダイナミックスの傾向も強くなる

グループ・ダイナミックスの傾向の強さに大きな影響を与えるのが、集団による圧力の大きさです。他の人と同じ行動を取ることを強制する雰囲気が集団内で強い場合、個人は集団による影響を受けやすくなります。

集団凝集性の向上により、集団圧力が大きくなる

集団圧力の向上に大きな影響を与えるのが集団凝集性です。集団凝集性とは、集団の存在そのものが集団内のメンバーを引きつけ、その集団に所属することを動機づける度合いです。つまり、集団凝集性が高まると、メンバーは集団に所属し続けたいと感じ、集団内に一体感や協力関係が生まれます

 集団凝集性を向上させる要素

  • 共通の目標・任務
    集団凝集性が高まる集団の特徴として、「売上の向上」などの全体での目標や社会的使命などにより使命感を持っていることが挙げられます。集団が共通目標を持つことで全員が同じ方向に向かって努力し、集団の目標達成のために互いに協力する傾向が強まります
  • 共通の価値観
    集団内で共通の価値観を持っている場合も集団凝集性が高まります。物事の良し悪しの判断が一致する場合、相互理解が深まりやすく、個人同士の絆が深まります
  • 規模の小さい集団
    集団が少人数で構成されていて規模が小さいと、集団凝集性が高まりやすい傾向にあります。人数が少ないため、必然的に個人間の関係性が深くなり、絆が生まれやすくなります
  • 固定されたメンバー
    集団のメンバーの出入りが少なく、長い期間同じメンバーで活動している場合、集団凝集性が高まります。同じメンバーと長期間共に過ごすことで信頼関係が生まれ、集団への魅力が高まりやすい傾向にあります

集団凝集性については、以下の記事も参考にしてみてください。

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集団凝集性とは?高い組織の特徴やメリット・デメリットを解説「集団凝集性」という言葉をご存知ですか。 集団凝集性を向上させることによって、さらなる組織の成果や効率が期待できると言われています...

グループ・ダイナミックスは学問としても研究されている

グループ・ダイナミックスは、人間の集団内の行動や集団の現象の変化を明らかにする社会心理学の一分野としても研究されています。

集団内で優秀なリーダーとメンバーの関係

グループ・ダイナミックスが研究されているテーマの一例として、「リーダーのタイプに応じて、どのようなメンバーが集団に対して協力的・積極的になるのか」といったテーマがあります。つまり、リーダーのキャラクターや能力によって、協力を得られるメンバーも変わるということが示唆されています。
このような研究が行われていることから、企業も求める人材像によって育成するリーダーを調整する必要があると推察できます。

集団における適切な目標設定

集団において設定する目標や、目標の設定の仕方がメンバーに及ぼす影響についても研究が行われています。例えば、実現困難な目標を経営層が立てても、メンバーが非協力的になってしまうことが考えられます。一方、適切な目標を立てた場合、集団全体で協力しながら達成を目指せるでしょう。

企業においても、設定するべき売上目標の高さや目標の設定の仕方によって社員のパフォーマンスが変わることが考えられます。

グループ・ダイナミックスを社内に取り入れ、組織を活性化させる

組織内のリーダーのタイプや組織の目標の設定の仕方によって、メンバーの行動が変化することが予想されます。つまり、グループ・ダイナミックスをチームビルディングに取り入れることで、組織の活性化が見込めます

具体的には、実際に過去に活躍してきたリーダーや成功していたチームを参考にして、リーダーに必要なスキルや特徴を見極め、人材育成を行うことが考えられます。また、部署のパフォーマンスと目標の高さ、設定の仕方を振り返り、適切な目標設定を行うことで、社員同士が協力し合う活発な組織が作れます。

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