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【基本解説】コンセプトダイアグラムとは|目的と作成手順を紹介
コンセプトダイアグラムという言葉はご存知ですか?これは、マーケティング活動において顧客理解や施策の評価のために利用されるものです。聞いたことはあるけれど、詳しい意味は分からないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、コンセプトダイアグラムの概要や目的、作成手順を紹介します。
目次
コンセプトダイアグラムとは、顧客の心理変化と施策を図に整理したもの
コンセプトダイアグラムとは、顧客の心理変化を元に施策を図に整理したもので、コンセプトモデルやエクスペリエンスモデルと呼ばれることもあります。
コンセプトダイアグラムは、1990年代の後半にアメリカのWebコンサルティング会社において活用されていたインフォメーションアーキテクト(IA)の方法論の1つです。インフォーメーションアーキテクトとは、情報を整理し顧客にわかりやすく伝えたり、情報を探しやすくしたりする手法のことです。この時に活用されていた方法論を清水誠氏がマーケティング活動につなげやすいよう改良し、2008年に「コンセプトダイアグラム」として提唱しました。
コンセプトダイアグラムは、Webサイトの全体像を可視化し課題を明確にするために作成します。具体的には、「顧客がどのような状態でWebサイトを訪問したのか」「どのようなタイミングでどのようなコミュニケーションを取ることが有効なのか」「Webサイトの目的を達成するためにどのようなコンテンツや機能が必要か」などを記入します。
(コンセプトダイアグラム公式サイト:https://concept-diagram.com/)
カスタマージャーニーマップとの違い
コンセプトダイアグラムと混同されやすいものにカスタマージャーニーマップがあります。カスタマージャーニーマップは、顧客が商品を購入し実際に利用するまでのプロセスを図や文で整理し可視化・具現化したものです。どちらも、顧客獲得や成果につなげるために作成される点は同じですが、作成する際の趣旨が異なります。
カスタマージャーニーマップは、行動を元に顧客の心理を追い施策を考えます。一方で、コンセプトダイアグラムは顧客の心理変化から行動を追い施策を考えるという点が異なります。
カスタマージャーニーマップの詳細は、以下の記事をご参照ください。
コンセプトダイアグラムを作成する目的
Webサイトを作成する目的を理解するため
コンセプトダイアグラムは、Webサイトを作成する目的を理解するために作成されます。サイト全体を図に整理し可視化することで課題を認識できます。そうすることで自分の考えを整理でき、実は理解できていなかった内容にも気づけるのです。
目標達成に向けて必要な機能・施策を立案するため
コンセプトダイアグラムを作成することで、目標達成のために必要な機能や施策の立案につなげられます。図を描きながらメンバーに共有・議論することで、話が逸れにくくなり全体の理解が深められます。また、抽象的なアイデアを後ですぐ思い出せるというメリットもあります。
コンセプトダイアグラムの作成手順
1. ゴールとペルソナを決める
コンセプトダイアグラムを作成する際には、Webサイトを作成することで達成したい目標とペルソナを決めなければなりません。具体的には、「どのような顧客に」「どのような商品・サービスを提供するのか」「商品・サービス利用後、顧客にどのようになってほしいのか」などを設定します。
ペルソナマーケティングの詳細は、以下の記事をご参照ください。
2. 顧客の心理・行動変化を表す
次に、顧客の立場に立って心理・行動がどのように変化するのか考えます。具体的には、「商品・サービスを購入する際」「お申し込みフォームで依頼を送信する際」などの流れを図に整理し、顧客の心理・行動の変化を書き込みます。
3. コンテンツや機能を関連づける
顧客の心理・行動の変化を表した図に、Webサイトに必要なコンテンツや機能を関連づけます。商品・サービスを知ってもらったり、購入してもらったりするには、どのような機能やコンテンツが必要なのかを記載します。具体的には、商品・サービスを認知してもらうための広告や検索機能、カタログ配布やブログ・SNSでの商品紹介などのコンテンツが挙げられます。
4. 検証するための指標を決定する
次に、関連づけたコンテンツや機能を検証するための指標を決定します。例えば、商品・サービスを認知してもらうための広告に対しては、Webサイト訪問者数やクリック率が紐づけられます。また、カタログの閲覧者数なども指標として利用するとよいでしょう。数値で測れる指標を設定することで、コンテンツや機能の効果が検証できます。
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