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ピア効果とは|ビジネスにおいてお互いを高め合う方法を紹介

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「ピア効果」という言葉をご存知ですか?ピア効果は、周囲の人の行動が自分の意思決定に影響を与えるという現象です。教育心理学や行動心理学の研究結果として注目されていましたが、近年はビジネスにおいても注目されています。

今回は、ピア効果の意味や注目されている背景、ビジネスにおいて活用する方法を紹介します。

ピア効果とは、周囲の人の行動が自分の意思決定に影響を及ぼす効果のこと

「ピア効果」とは、チームメイトや同期、兄弟や姉妹など、周囲の人の行動が自分の意思決定に影響を及ぼす効果のことです。英語のpeer(ピア)は、仲間や同級生、同僚や地位・能力が同じ程度の者という意味の単語であるため、ピア効果は「同僚効果」と呼ばれることもあります。

日常においてピア効果が起こる状況の例には、以下のようなものがあります。

・陸上競技や水泳などスポーツ競技におけるライバルとの関係
・ミュージシャンが即興で演奏するジャムセッション
・学校や学習塾など成績・順位がつく環境
・会社の同僚とのライバル関係

正のピア効果

ピア効果の中でも、周囲の人の行動や環境によって成果や能力が向上することを「正のピア効果」と言います。正のピア効果には、個人での行動よりもチームでの行動の方が生産性が向上するという特徴があります。また、周囲の人との能力差が小さい場合に、より高いピア効果が得られると言われています。

負のピア効果

「負のピア効果」とは集団の行動や環境によって、お互いに悪影響を及ぼしてしまい、生産性や能力が低下する現象です。集団の能力差が大きい場合に負のピア効果が起こりやすい傾向にあります。これは、「周りの能力・学力に比べて自分は劣っている」「努力しても無駄だ」などの思い込みにより、自信を失いモチベーションが低くなることが原因です。

ピア効果が注目されている背景

近年、新型コロナウィルス流行の影響や時短勤務など多様な働き方の推進により、テレワークが増えオフィスに出社する機会が減りました。オフィスに出社しているときは、自然とコミュニケーションが取れていたため、仲間の必要性を気にすることはありませんでした。

しかし、出社機会が減り仲間の存在を直接感じ取りにくくなっため、孤独を感じる人が増えました。そのため、今まで意識していなかった仲間の存在が再認識されるようになり、ビジネスの場においてもピア効果が注目されています。

組織で正のピア効果が起きると、組織やチーム力の強化、個人の仕事へのモチベーショ向上にもつながります。さらに組織エンゲージメントの向上や人材の定着、離職防止効果も期待できます。

ビジネスにおけるピア効果の活用方法

労働時間の適正化

ピア効果を活用することで、労働時間を適正化できます。2008年アメリカの経済学者であるハメルメシュ氏により、組織の中で長時間労働する上司や同僚がいる場合、自分も必要以上に残業をしてしまう「負のピア効果」が起こりやすいことが明らかになりました。

一方で、日本の経済学者である黒田祥子氏と山本勲氏の研究により、長時間労働をしていた人が転勤で残業の少ない環境に変わった場合、労働時間が減少するというピア効果が起こるという結果も報告されました。

このように、労働環境の改善にはピア効果を考慮することが必要不可欠です。必要以上の残業を抑制し適正な労働時間を守りましょう。

チームワークの強化

ピア効果は、組織のチームワーク強化において有効です。組織内で課題がある場合には、一人で課題の解決策を考えるよりも仲間とともに考えることで、新しい解決策が生まれやすくなります。そうすることで、チーム全体の課題解決能力が高まり、組織力の向上につながるでしょう。

また、組織内に同じくらいの能力をもったメンバーがいると、お互いの仕事の仕方や言動などが影響し合いチーム全体のレベルアップにつながります。

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