この記事は 2 分で読めます

傍観者効果とは|原因と起こさないためのポイントを紹介

URLをコピーする

「傍観者効果」という言葉はご存知ですか?傍観者効果は、援助が必要な状況でも、周囲に人がいると援助行動が抑制される集団心理のことです。

今回は、傍観者効果の概要や原因、起こさないためのポイントを紹介します。

傍観者効果とは、周りに傍観者がいる際に率先して援助行動を起こさなくなる心理のこと

傍観者効果とは、緊急事態に直面し援助が必要な人がいるにもかかわらず、周りに多くの人がいると率先して援助行動を起こさなくなる集団心理の一つです。傍観者効果は、1964年にアメリカのニューヨークで発生したキティ・ジェノヴィーズ事件をきっかけに、多くの目撃者がいたにもかかわらず被害者を助けなかったことに焦点が当たり注目され始めました。

【キティ・ジェノヴィーズ事件の概要】


キティ・ジェノヴィーズという女性が自宅アパート前で暴漢に襲われ殺害されました。このとき、彼女の悲鳴で事件に気付いた目撃者が38名いましたが、目撃者たちは事件に気づいてからも被害者を助けようとしませんでした。

傍観者効果の実験例

1968年、社会心理学者のビブ・ラタネとジョン・ダーリーは、「都会人の無関心や無責任さがキティ・ジェノヴィーズ事件の原因ではなく、自分以外にも目撃者が多数いたため援助行動が抑制されたのではないか」という仮説を立て実験を行いました。

【実験内容】

  • 実験に参加する大学生に、討論会に参加することを伝える
  • 討論会に参加する学生を、2名、3名、6名の3つのグループに分ける
  • 匿名性を守るため、相手の様子が分からないように被験者を一人づつ個室に通す
  • 一人づつ個室に別れているため、実験は全てマイクとインターフォンを用いて行う
  • 討論会の最中にサクラである参加者の一人が発作を起こす演技をし、マイクを通して他の参加者に助けを求める
  • このときに、それぞれのグループがどのような行動を起こすのかを確認する

実験の結果、2名のグループは最終的に全員が援助行動を起こしましたが、6名のグループでは援助行動を全く起こさなかった参加者が38%いました。つまり、周りに人がいると援助行動が抑制されるということが証明されました。

傍観者効果が起こる原因

責任の分散

傍観者効果が起こる原因の一つに、「周りの人と同じ行動をしているのだから、何かあっても自分だけの責任ではなくなる」と判断してしまう責任の分散が挙げられます。人間は重大な局面で自分が責任を負うことを回避し、ほかの人の行動を当てにする傾向があります。このとき、集団の規模が大きくなるほど、「周りの誰かが行動するだろう」と思い込む傾向が強くなります。

他の人と同じ行動をとることで責任や非難が分散されると判断し、何か起きても自分だけではないという自己防衛の心理が働きます。この心理により、傍観者効果が引き起こされるのです。

評価懸念・聴衆抑制

緊急事態に直面したとき、「行動を起こして失敗してしまうくらいならば、始めから何も行動しない方がいい」と思う評価懸念により、援助行動が抑制され傍観者効果が起こります。

また、「自分が起こした行動に対して、他の人からネガティブな評価をされてしまうのではないか」という聴衆抑制によっても援助行動が抑制されてしまいます。具体的には、電車やバスでお年寄りに席を譲ろうとしたけれど、断られたら嫌だなと思い、結局行動に移せないという例が挙げられます。

多元的無知

緊急事態に対して「周りの人が何もしていないから大丈夫だろう」という多元的無知によっても傍観者効果が起こります。「周りの人が援助行動を起こしていないのだから、緊急性や介入の必要性がない」と誤った判断をしてしまいます。

具体的には、路上で喧嘩が起きているけれど、「誰も止めに入っていないから自分が止めなくても大丈夫だろう」と判断してしまう例が挙げられます。

傍観者効果を起こさないためのポイント

適切な援助方法を知る

傍観者効果を起こさないためには、普段から問題が起きた際の適切な援助方法を知り、シミュレーションしておくことが重要です。傍観者効果が起きているときは、周りからの評価が気になったり、必要以上に空気を読もうとしたりしてしまい、行動に移すことが難しくなります。

職場で孤立している人がいる場合には、自分が孤立してしまったときにしてもらうと嬉しい行動を考え、他者に寄り添う方法を学ぶとよいでしょう。また、援助が必要なのか判断しかねる場合には、「行動を起こして何もなければ運がよかった」と考えると行動に移しやすくなり、傍観者効果を防げます。

異常性や緊急性を周りに理解させる

自分や他の人が緊急事態の渦中にいるとき、異常性や緊急性を周りに理解させることで傍観者効果を防げます。このとき、傍観者になっている人に対して、「何で困っているのか」や「どのような援助が必要なのか」をきちんと伝えることが重要です。そうすると、傍観者は事態の緊急性や異常性が理解でき、行動に移しやすくなります。

ビジネスにおいても援助が必要なときには相手を指名して具体的な指示を出し、傍観者効果が起こらないよう心がけましょう。

経営・マネジメントおすすめの記事

2020年3月12日

魅力的なブランドコンセプトとは?事例や作る際のポイントを紹介!

2018年8月8日

無料のグループウェア5選!求める機能に応じて選ぼう

2018年7月5日

ニッチ市場とは?戦わないことで成功した企業の事例を紹介