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労働集約型産業とは?具体例や抱えている問題点を解説します

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労働集約型産業という言葉をご存知ですか。これは、産業の形態を表す経済用語の1つです。この記事では、労働集約型産業の具体例や、抱えている問題点を解説します。

労働集約型産業とは、人間の労働力に頼っている業務の割合が多い産業のこと

労働集約型産業とは、人間の労働力に頼っている業務の割合が多い産業を指す経済学の用語です。労働集約型産業では、労働者1人あたりの設備投資額が低く、売上に対する人件費の割合が高くなっています。また、専門性や技能を必要とすることが多い点も特徴です。

資本集約型産業は、設備などの資本が事業の中心になる産業のこと

労働集約型産業と対になる用語として、資本集約型産業があります。資本集約型産業は資本が事業の中心になる産業で、生産設備や機材などの資本を投入することで収益を上げます。具体例としては、電気・ガス産業や製造業、金融業などが挙げられます。

労働集約型産業の具体例

労働集約型産業は、一次産業と三次産業に多くなっています。一次産業には、農林水産業などが含まれます。一方、三次産業としては、流通や接客業、サービス業、アニメーションをはじめとするコンテンツ産業などが挙げられます。また、中小企業では労働集約型産業の形態を取ることが多くなっています。

これらの産業は、製造業に比べて機械化する際の障害・制約が大きくなっています。かつては製造業や建築業も労働集約型産業でしたが、科学技術の発展に伴って機械を用いた業務の割合が増加しています。ただし、製造業の中でも繊維や雑貨といった軽工業では労働集約型が多くなっています。

知識集約型産業は、人間の知的労働力に頼る割合が多い産業のこと

労働集約型産業には、知識集約型産業も含まれる場合があります。知識集約型産業とは、人間の知的労働力に頼る割合が多い産業のことで、頭脳労働が業務の中心になります。具体的には、情報サービスやファッション産業のほか、弁護士などの専門知識を要する産業が知識集約型産業に含まれます。

労働集約型産業が抱える問題点

賃金が低い傾向にある

労働集約産業では多くの労働力が必要になるため、1人あたりでは生産力が低く賃金が安くなる傾向にあります

経営面では、売上に対する人件費の割合が高くなっています。日本では最低賃金が上がり続けているため、人件費の増加への対処も課題になっています

労働時間が長い

長時間労働を強いられる場合も多いことも、労働集約型産業の問題点です。例えば、建築業では労働時間が長く、完全週休二日制の普及率が他の産業に比べて低くなっています。

長時間労働を改善するには、商品の付加価値を高めたり合理化を進めたりしてビジネスモデルを転換しなければなりません

離職率が高く、労働力の供給より需要の方が多い

低賃金や長時間労働もあって、労働集約型産業では離職率が高くなっています。特に、介護職では離職率の高さと平均年収の低さが問題視されています。

また、求人数と求職者数の差が大きい傾向にあり、労働力の供給より需要の方が多くなっています。内閣府の報告書「日本経済2017-2018」では、介護・看護、給仕係、清掃業、IT、建設業などの業種で労働力需給の不一致が生じていると指摘されています。

日本の人口が減少していく中で、労働集約型産業は労働力不足に陥りやすくなっています。さらに、労働集約型産業は人間の労働力に依存する割合が高いため、労働力不足の影響は他の産業より深刻になります。

出典:内閣府「日本経済2017-2018」第2章第2節(https://www5.cao.go.jp/keizai3/2017/0118nk/n17_2_2.html

生産性や効率が悪い

労働集約型産業では労働者を多く投入することで業務を進められるため、設備投資などによる効率化が後回しになってしまいがちです

また、1つの製品を作るのに資本集約型産業よりも多くの人数がかかることから、1人あたりの生産性は低くなっています。生産性の低さは、低賃金や長時間労働の原因にもなります。

労働集約型産業においても、機械化やAIの活用によって効率化を進めることが必要です。また、労働者の成長が業績に直結しやすいため、人材育成が重要になります。

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