名刺交換はビジネスの入り口です。
相手との信頼関係構築の第一歩となる名刺交換ですが、実は正確なやり方が分からないという方もいるのではないでしょうか。
今回は、名刺交換の目的と正しい方法について紹介したいと思います。
なぜ名刺交換をするのか?
そもそもなぜ名刺交換をするのでしょうか。名刺交換には3つの目的があります。
自己紹介のため
名刺は、相手に自分の氏名、社名、所属、役職といった情報を正確に伝える手段です。
正しく名刺を渡すことで、自分に対する不審感を多少なりとも払拭することができます。
また、相手の情報を正確に知る手段でもあります。
連絡先を交換するため
名刺には、電話番号やメールアドレスといった連絡先が記載されています。
名刺を交換しておくことで、ビジネスに一旦区切りがついてからも相手と連絡が取りやすくなります。
新しいビジネスを始める際に連絡を取ることもできますし、反対に相手から声をかけてもらう場合も考えられます。
何気なく交換している名刺も、見方次第では宝の山となりうるのです。
名刺を活用して人脈を広げていくと、新たなビジネスチャンスも生まれてきます。
ビジネスマンとしての常識を示すため
マナー通りに名刺交換をすることで、第一印象がよくなりその後のビジネスを進めやすくなります。
反対に、正しく名刺交換ができないと、それだけでビジネスマンとしての信用を失い、せっかくのビジネスチャンスを不意にしてしまう可能性もあります。
名刺交換の方法
準備
名刺交換は挨拶とともに始まりますので、訪問先に到着したらいつでも交換できるように
名刺入れを準備しておきましょう。
名刺交換は立って行います。最初の挨拶を交わした後は、交換しやすい場所に移動しましょう。このとき、テーブル越しに名刺交換をしないように注意しましょう。
1対1の名刺交換
名刺交換は、目下の人から目上の人に差し出すことが基本となります。
営業活動の場合は、必ず自分から差し出します。
名刺は、名刺入れの上に乗せて両手で胸の高さに持ちます。「社名」、「部署名」、「フルネーム」を省略せずに名乗り、軽く会釈をしながら差し出します。
万が一、先に目上の人に名刺を差し出された場合には、まずは慌てずに受け取りましょう。
受け取らないことは大変失礼に当たりますので、受け取ってから「申し遅れました」などと一言添えて差し出すと良いでしょう。
名刺は、「頂戴いたします」と言いながら両手で受け取ります。
受け取る際は、できる限り指が文字にかからないようにします。
同時に受け渡しをする場合には、お互いに右手で差し出して左手で受け取ります。
このとき、目下の人は目上の人よりも若干低く差し出すことで謙虚さを示します。
相手の名前の読み方がわからない場合には、受け取ったタイミングで確認します。
これ以降で読み方を聞き直すことは失礼に当たります。
複数名同士での名刺交換
複数名同士で交換する場合には、地位が高い人同士から交換を始め、役職順に交換していきます。
名刺は予め人数分を名刺入れから取り出しておきましょう。
例えば、相手:部長、係長/自社:課長、新入社員 という状況で、こちらから営業活動をする場合は、
相手ー自社 |
1.部長ー課長 |
2.部長ー新入社員 |
3.係長ー課長 |
4.係長ー新入社員 |
という順番で交換します。実際には、2と3は同時に行われます。
交換する際は、目下である自社の人が移動して受け渡しをします。
名刺を交換したあとは
頂いた名刺は、すぐには名刺入れにしまわず名刺入れの上に置いておきましょう。
複数の相手と交換した場合には、最も役職が高い方の名刺を名刺入れの上に置き、残りは着席順に並べます。
名刺をしまうのは、商談等が終わったタイミングが良いでしょう。
相手がしまうのに合わせてさり気なく自分もしまいます。
名刺交換の注意点
名刺交換の際には、以下の点に注意しましょう。
目下の人が先に差し出す
名刺を差し出すのは、必ず目下の人からです。
目上の人に先に差し出された場合には、まずは受け取ってから、「申し遅れました」と言って渡しましょう。
名刺交換は立って行う
名刺交換は必ず立って行います。
このとき、テーブル越しで行うのではなく、相手のそばへ移動して交換しましょう。
両手で受け取る
名刺は、「頂戴いたします」と一言言って、両手で受け取ります。
このとき、文字に指がかからないように注意します。
受け取った名刺はすぐにはしまわない
受け取った名刺は、すぐにはしまわず、名刺入れの上に重ねてテーブルの上に置きます。
複数名の名刺を頂いた場合には、最も役職が上の人の名刺を名刺入れの上に重ねておいておき、それ以外の人の名刺は、テーブル上に席順で並べておきます。
名刺切れを避ける
名刺切れは大変失礼ですので、枚数を確認しておきます。
常に10枚は入れておくと良いでしょう。
万が一、名刺を切らした状態で名刺交換をする場合には、「申し訳ございません、ただ今名刺を切らしておりまして」と素直に謝罪しましょう。
そして、できる限り早く名刺を持って訪問するか、お詫び状とともに郵送すると良いでしょう。
名刺は、名刺入れから出す
名刺は、ポケットや財布から出さず、必ず名刺入れから出します。
名刺はあるが名刺入れがない場合は、同僚から借りたり、近くの店で購入するなどして代用しましょう。
きれいな名刺を渡す
汚れていたり、折れ曲がっている名刺を渡してはいけません。
予備として手帳などに入れている名刺を渡す場合は、一度確認してきれいなものを渡すようにします。
名刺入れは、派手なものを避ける
名刺入れは、無難なものが一番です。
100円ショップで売っているようなプラスチックやアルミのものは避け、革製のものを使いましょう。
色は、黒や茶、紺などで無地のデザインにしましょう。
また、自分の名刺と頂いた名刺を分けるために、ポケットが2つあるものにしましょう。
目の前で名刺に書き込みをしない
名刺は、相手の顔ですので、目の前で書き込みをすることは失礼に当たります。
相手のいない場所での書き込みは問題ありませんので、帰社後などに相手の特徴や会話の内容をメモしておくと、のちに役立ちます。
知っているようで意外と知らない名刺交換のマナーを確認していただけましたか?
基本的にはマナー通りに行えば問題ありませんが、時として臨機応変な対応が求められます。
スマートな名刺交換で第一印象をアップさせて、ビジネスを成功に導きましょう!
新規営業の業務効率化にお困りではありませんか?
5万社以上が活用する企業情報サービスで、時間や手間を削減しましょう!
