「フォローアップ」という言葉をご存知ですか?フォローアップは人事において、人材を定着させるために重要です。
今回は、フォローアップの意味やビジネスにおける例、方法を紹介します。
目次
フォローアップとは、一度行なった事柄を定着させるために面倒をみること
フォローアップとは、一度行なった事柄を定着させたり強化させたりするために面倒をみることです。また、新しいシステムを導入した際、どのような効果をもたらしているのかなど、現状を把握するための追跡調査もフォローアップと言われます。
ビジネスにおけるフォローアップの例
ビジネスにおけるフォローアップの例には、以下のものが挙げられます。
- フォローアップメール
商品やサービスを購入した顧客に対して、商品に問題点がないかを確認したり、サービスの追加情報を提供したりするために送るメールのことです。ステップアップメールと呼ばれることもあります。 - フォローアップ調査
社会調査や世論調査の際、一度だけで終了するのではなく一定期間継続して行なう調査のことです。 - フォローアップ研修
初回研修の終了から一定期間経過後に、同じメンバーで集まり研修の振り返りや課題の確認をするための研修のことです。
人事におけるフォローアップは、離職率を下げ人材定着率を上げるために必要
人事におけるフォローアップでは、離職率を下げ人材定着率を上げることを目的として、新入社員研修の後にフォローアップ研修や面談などを行ないます。
厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況」では、平成30年度の入社1年目の離職率は大学卒業で11.6%、短大等卒業で17.9%、高校卒業で16.9%となっています。また、入社3年目まででは大学卒業で31.2%、短大等卒業で41.4%、高校卒業で36.9%と全体の3〜4割が離職しており、入社後3年間は新卒者の離職率が高いという傾向が分かります。
また、多数の企業で導入されている指標に人材定着率があります。人材定着率は、当該年次入社の離職率を100から差し引き算出します。例えば、平成30年度の離職率が31.2%の場合、人材定着率は68.8%です。
離職率が上がり人材が定着しないと、従業員の採用や教育のための研修などによるコストが上昇する懸念があります。そのため、フォローアップにより人材定着率を上げることが重要です。
出典:厚生労働省(学歴別就職後3年以内離職率の推移:https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000845627.pdf)
フォローアップの方法
人事面談を行なう
一般的なフォローアップの方法に、人事面談があります。人事面談では、普段業務指示や指導を受けている先輩・上司には言いづらい社員の本音を聞き出し改善します。そのため、採用や研修を担当した人事部の社員が面談を担当することが一般的です。
面談の中で、現状や課題、今後なりたい姿などをヒアリングしながら本音を聞き出します。本音を聞き出すことで、研修や人事管理に関する今後の改善点も見つけられるでしょう。
上司によるフォローアップを行なう
直属の上司や先輩がフォローアップを行なうこともあります。日常的に部下の業務を把握し指導している上司は、悩みごとに気づきやすく細やかなフォローができます。
しかし、日々の業務時間内に話を聞き出し解決策まで導くことは困難なため、定期的に上司と部下の1on1ミーティングなどの場を設けるとよいでしょう。1on1ミーティングにおいては、悩みごとだけに留まらず、中長期的な目標達成に向けてのスキルアップ方法を話すことでモチベーションの向上につながります。
1on1ミーティングの詳細は、以下の記事をご参照ください。
フォローアップ研修を実施する
研修が終了してから一定期間経過後、再び同じメンバーで集まりフォローアップ研修を行なう方法もあります。フォローアップ研修では、研修で学んだ内容がどのように実践で活かされているのかを確認・共有することで継続的な実施を促します。
また、効果的な振り返りができるように、目標管理シートを作成してPDCAサイクルを回すことも重要です。
フォローアップ研修の詳細は、以下の記事をご参照ください。
メンター制度を導入する
新入社員や若手社員の精神的な悩みに対して、先輩社員が1対1でサポートするメンター制度もフォローアップの有効な方法です。
サポートする立場は、一般的に他の部署の先輩社員が担うことが多いため、部署内の悩みなどを正直に話せます。また、サポートする側も客観的なアドバイスができるというメリットがあります。
メンター制度の詳細は、以下の記事をご参照ください。
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