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レッドオーシャンとは|成功するコツやブルーオーシャンとの違いを解説

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レッドオーシャンという言葉をご存知ですか?ビジネスにおいて新規参入する場合、その市場を理解して適切な戦略を練ることが必要不可欠です。
今回は、レッドオーシャンの概要や参入するメリット・デメリット、成功するためのコツを紹介します。また、関連用語であるブルーオーシャンとの違いについても解説します。

レッドオーシャンとは、競争が激しい既存市場のこと

レッドオーシャンとは、既に参入している企業が多く競争が激しい市場のことです。レッドオーシャンという言葉は、「血で血を洗うかのように赤く染まった海」というイメージに由来しています。レッドオーシャンに当てはまる業界としては、食品・飲料や家電、自動車やITなど、知名度が高い企業が多く参入している市場が挙げられます。

ブルーオーシャンとは、競合が少ない未開拓市場のこと

レッドオーシャンと関連する言葉に「ブルーオーシャン」があります。ブルーオーシャンとは、参入している企業が少なく未開拓である市場のことです。ビジネスにおいて基本どのような業界も、最初は革新的なアイデアとしてブルーオーシャンに当てはまりますが、競合が増えることで市場が成長しレッドオーシャンへと変わります。

ブルーオーシャンからレッドオーシャンに変わった例として、最近のものではフードデリバリー業界が挙げられます。もともと日本では需要が少なく、主要都市でのみ行われていましたが、在宅時間が増えたことで急激にその需要が高まり、瞬く間にレッドオーシャンへと化しました。

また、ブルーオーシャンに似た言葉で「ニッチ」というものがありますが、ニッチとは市場全体の一部にある特定の需要のことを指しています。つまり、ニッチとは市場の中で数少ない需要を指すのに対し、ブルーオーシャンは需要が発見されていない未開拓の市場そのものを意味します。

ブルーオーシャンの戦略については、以下の記事をご参照ください。

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レッドオーシャンに参入するメリット・デメリット

メリット:市場規模が大きい

レッドオーシャンのメリットは、市場規模が大きいことです。レッドオーシャンでは既に参入している企業が多いため、消費者のニーズが発掘されており、多くの消費者が見込まれます。そのため、企業の知名度を上げれば、ある程度の顧客を獲得でき、継続的な利益を生み出すことが可能です。

デメリット:新規参入が難しい

レッドオーシャンでは、競争が激しいため新規参入が難しいというデメリットがあります。レッドオーシャンで既に顧客を抱えている企業は高い競争力を持っているため、激しい価格競争に対抗するには豊富な経営資源や高い技術力などが必要となります。そのため、規模が小さい企業が台頭していくには高いハードルを越えなければなりません。

レッドオーシャンで成功するためのコツ

商品の差別化を図る

他企業との競争が激しいレッドオーシャンで成功するには、顧客に自社商品を選んでもらわなければなりません。そのためには、商品の差別化を図る必要があります。競合企業の商品を分析して改良すべき点を見つけ、顧客のニーズにさらに寄り添った商品を開発しましょう。

また、既に成熟している市場においても、隠れている需要がある場合や、急激な市場の変化が起こる可能性もあるため、新たなアイデアを打ち出す姿勢も非常に重要です。

低コストを実現する

レッドオーシャンでは、競合企業が多く価格競争が非常に激しいです。そのため、商品を低価格で売ることは必要不可欠であり、低コストの実現が重要となります。生産効率や作業効率を向上させて、業務全体にかかるコストを削減しましょう。

顧客体験を向上させる

現在では技術が発展しているために、商品の差別化が難しい場合もあります。そこで、顧客が商品を購入する前からアフターサポートまでの顧客体験を向上させて、競合との差別化を図る戦略が有効です。顧客が商品を購入するときに企業に対してよい印象を持てば、リピーターになる可能性が上がります。リピーターが増えれば、安定した収益を確保することが可能です。

顧客体験を向上させる方法については、以下の記事をご参照ください。

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引き際を常に考える

レッドオーシャンで競争優位性を維持できない場合は、その事業から撤退することも考えておく必要があります。経営資源を未来のない事業に割くのではなく、未来のある事業に当てた方が企業の利益向上につながります。事業の引き際をいつも考慮に入れながら、経営資源や見込み利益などのバランスを考えた経営戦略を行いましょう。

レッドオーシャンで成功した事例

バルミューダのトースター

(出典:https://www.balmuda.com/jp/toaster/

家電メーカーのバルミューダが販売するトースター「BALMUDA The Toaster」は、価格が約2万5000円と高価ながらも100万台以上の販売実績を出している人気商品です。この商品のコンセプトは「窯から出したばかりの焼き立ての味を再現する」というものであり、焼きたてのようなパンを自宅で食べることができるという体験を売りにしています。

また、シンプルで高級感のあるデザインから、バルミューダのトースターを持っていることを自慢したいという消費者の欲求を駆り立てています。オーブン機能付きの電子レンジが普及しているにもかかわらず、バルミューダは今までになかった消費者の需要を引き出して、トースターをヒットさせることができました。

富士フイルムの医療分野への進出

(出典:https://holdings.fujifilm.com/ja

富士フイルムはもともと、写真のフィルムを製造する会社として世界的にも大きなシェアを獲得していました。しかし、カメラのデジタル化が進み写真フィルムの需要が下がると、自社の技術が活かせる分野として医療分野への進出を試みました。写真フィルムの技術・経験と需要がマッチする事業を行うことで、競合が多い中でも世界・国内シェアのトップを取るに至っています。

レッドオーシャンで成功するには、自社の技術・経験を、市場での競争優位性獲得につなげられるかどうかが非常に重要です。

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