「ロイヤリティ」という言葉をビジネスシーンで聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?また、何気なくこの言葉を使っている人も多いと思います。
しかしこの言葉、使い方次第で全く違う意味を持つのです。
今回は、ビジネスシーンで「ロイヤリティ」という言葉がもつ2つの意味について解説していきます。
目次
ロイヤリティ(Loyalty)とは「顧客の愛着心」のこと
ロイヤリティという言葉が持つ意味の1つに、「顧客がある財やサービスに対して抱く信頼感や愛着」というものがあります。この意味で使われる際は、単に「ロイヤリティ」ではなく「顧客ロイヤリティ」という使い方をされることも多いです。
ロイヤリティ(Loyalty)の具体的な用法
- 「ロイヤリティの低い顧客をメインターゲットにした施策が必要ではないでしょうか?」
- 「今度の新商品は、まず我が社へのロイヤリティが高い顧客から導入していきましょう」
このように、マーケティングやセールスに関する話題においては「顧客の愛着心」という意味合いで使われることが多くあります。
ビジネスで留意すべきロイヤリティ(Loyalty)とは
一般的に、ある顧客のロイヤリティが高ければ高いほど、購買の頻度や購買単価が高くなる傾向にあります。ロイヤリティの計測方法はいくつかあり、実際の購買データ(頻度、単価など)をもとに計測することも可能です。
また、潜在的なロイヤリティの計測方法として「NPS(Net Promoter Score)」というものがあります。これは、顧客に「ある製品を友人などに薦めるかどうか」を10段階で評価してもらい、0~6と回答した人をを批判者、7~8と回答した人を中立者、9~10と回答した人を推奨者(Promoter)として、顧客全体のうち推奨者の占める割合から批判者の割合を差し引くことで求められます。この指標が高ければ高いほど、ロイヤリティの高い顧客を多数抱えているといえます。
NPSについて、詳しくは以下の記事をご参照ください。
ロイヤリティ(Royalty)とは「特許権などの使用料」のこと
ロイヤリティの持つもう1つの意味に、「特許などの知的財産の使用料」が挙げられます。
ある法人や個人などが保有する著作権や特許権といった知的財産を商業利用する場合、多くの場合その所有者に対して使用料を支払う必要があります。このとき支払われる料金もロイヤリティと呼ばれています。
また、フランチャイズなどで屋号を使用する際や経営指導などを受ける際に支払われる料金も「ロイヤリティ」と呼ばれ、この用法はこちらの意味で使用されています。
「ロイヤリティ(Royalty)」の具体的な用法
- 「今期のロイヤリティ収入は前期比で5%アップしました」
- 「この画像を商業利用するにはロイヤリティを支払う必要がある」
このように、財務・会計や画像・音楽などの知的財産に関わる話題においては、「知的財産の使用料」という意味合いで使われることが大半です。
ビジネスで留意すべき「ロイヤリティ(Royalty)」とは
営業の際、顧客企業の担当者の方にスライドなどの資料を用いたプレゼンテーションを行うことが多くあるのではないでしょうか?そんな時に気をつけたいのが画像などの素材の利用可能な範囲です。気軽に利用できる「ロイヤリティフリー」の素材はたくさん存在しますが、一方そういった素材であっても、一部商業利用が制限されているものも存在します。
こうした素材をロイヤリティを支払うことなく営業などで利用した場合、著作権法などに違反してしまう場合がありますので注意が必要です。
いかがでしたか?
同じ「ロイヤリティ」という言葉でも、「顧客ロイヤリティ」として使われるか、「特許権や著作権の使用料」として使われるかで大きな違いがある事がわかったのではないでしょうか。
カタカナ表記や話し言葉では判断が文脈に依存するので、誤解のない使い方を心がけましょう。
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