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ダブルファネルとは?マーケティングに必須な基本要素もあわせて解説

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ダブルファネル」という言葉をご存知ですか?
ダブルファネルは、インターネットを活用したマーケティングが常識となっている現代で、基礎的な考え方の1つとして知られています。

今回は、ダブルファネルをマーケティングに必須な基本要素と合わせて解説します。

ダブルファネルとは、パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせたもの

ダブルファネルとは、商品を認知したターゲットが購入に至るまでに徐々に人数が減少していく様子を示す「パーチェスファネル」と、商品を購入した顧客が新たな顧客を増やす様子を示す「インフルエンスファネル」を組み合わせた考え方です。徐々に人数が絞られていく様子が漏斗(ファネル)に似ていることからこのような名前が付き、二つのファネルを合わせて「ダブルファネル」と言います

下の図はダブルファネルの簡単なイメージ図です。それぞれの色の領域の広さが人数の多さを示しています。認知をしてから購入までの間にだんだん見込み客数が減り、購入してからは増えていく様子が表されています。

パーチェスファネルとは、商品の認知から購入まで、見込み客が減少する過程を表す

ダブルファネルの上部分であるパーチェスファネルには、「認知」「興味」「検索・検討」「購買」の4段階があります。それぞれの段階の概要を紹介します。

認知(Attention)

パーチェスファネルの1番上に来るのが、商品のことを認知する段階です。商品に興味を持ちそうなターゲットに対して、企業SNSやWebサイトなどに商品情報を載せたり、リスティング広告などを掲載したりすることで認知を得ます。

興味(Interest)

商品を知ったターゲットが、商品を魅力的だと感じ始めるのが興味の段階です。ターゲットが自分自身でも気づいていない課題があり、購入によってその課題を解決できるということに気づかせるのが目標です。

検索・検討(Search)

検索・検討の段階は、購入にあたって自社商品や類似商品を検索・比較することで「実際に購入するか」「どれを購入するか」を決める段階です。現代の消費者はインターネット上で他社商品を含む多くの情報に触れるため、自社商品の魅力が十分に伝わるようにSEO対策や積極的な情報提供を行ないましょう。

購買(Action)

購入の検討や他社製品との比較を行なった上で、商品を実際に購入する段階です。この段階では、購入方法が難しいために離脱してしまう顧客などを発生させないように、スムーズな購入体験を提供することが重要です。

パーチェスファネルの詳しい説明は、以下の記事を参考にしてみてください。

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インフルエンスファネルとは、商品を購入してから情報発信までの拡散の過程を表す

ダブルファネルの下部分であるインフルエンスファネルには、「継続」「紹介・共有」「発信・拡散」の3段階があります。それぞれの段階の概要を紹介します。

継続

継続の段階は、商品を購入してくれた顧客に同じ商品を再び購入することや、別の商品を購入することを促す段階です。既存顧客をファンに変えるために、顧客にアフターサポートを行なって連絡を取り続けたり、再購入に促すキャンペーンの実施などが施策として考えられます。

紹介・共有

顧客が自社商品のファンになることで、知人に商品を紹介・共有する段階です。ここまでは企業側から顧客を獲得し、逃さないように取り組んでいましたが、ここからの段階では購入者がターゲットを増やすという段階に変わります。企業としては、購入者が商品を紹介することにメリットを感じるような施策を打たなければなりません。

発信・拡散

発信・拡散は、顧客がSNSや口コミサイトなどで情報を拡散する段階です。不特定多数の顧客に対して顧客が主体的にPRをしてくれるため、効率良く多くのターゲットにアプローチができることが特徴です。

顧客は状態によってセグメントに分けることができる

パーチェスファネルやインフルエンスファネルは、商品を知り、迷い、購入し、情報を拡散するまでの行動を示しています。このような行動をしているターゲットや見込み客、顧客層そのものを示すのがTOFU・MOFU・BOFU・COFUです。それぞれの1文字目はTop・Middle・Bottom・Customerを示しており、OFUはOf the Funnelを示します。TOFUを例にすると、Top Of the FUnnelつまり、「漏斗(ファネル)の1番上の層」を指します。

それぞれのセグメントは以下のような顧客層を指します。

  • TOFU – パーチェスファネルの1番上の層におり、商品を知っている・興味を持っている潜在顧客
  • MOFU – パーチェスファネルの真ん中におり、他商品との比較や購入の検討をしている見込み客
  • BOFU – パーチェスファネルの底にいる、購入直前の見込み客
  • COFU – インフルエンスファネルにいる、既に商品を購入した顧客

TOFUなどの詳しい説明は以下の記事を参考にしてみてください。

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ダブルファネルは、消費者主体のコミュニケーションを前提としている

ダブルファネルの元になっている考え方に、見込み客や顧客などの消費者がコミュニケーションの主体となっているというものがあります。従来のマーケティング手法では、マス広告で大人数へアプローチし、広告や営業などで企業側から積極的に働きかけ、顧客数を増やしていました。しかし、インターネットの普及によって消費者自身にできることが増え、マーケティング活動において大きな影響力を持つようになりました

このような現象をよく表しているのが、消費者が主体となって他の消費者を呼んでいる、購入後の顧客による情報拡散の段階です。

ファネルを分析することで、顧客行動におけるボトルネックが見える

ダブルファネルはマーケティング活動の結果である顧客行動において、どの段階が顧客を大幅に減らしているボトルネックかを把握するのに役立ちます。例えば、興味から比較・検討に進む際に大きく人数が減少していた場合、消費者に魅力は伝わっていても、必要だと感じられていないことが考えられます。その場合は、見込み客に商品を購入することのメリットをアピールするなどの施策が考えられます。

このように、各層のボリュームを見てマーケティング活動における問題点を発見し、それに対して施策を打つことによってダブルファネルは有効に働きます。

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