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リカレント教育とは|受ける方法や支援制度もあわせて紹介
皆さんはリカレント教育というものをご存知ですか?近年では仕事において専門的な知識・スキルが求められることが多く、それらを身につけるためにリカレント教育が注目されています。今回は、リカレント教育の概要や受ける方法、支援制度などについて紹介します。
目次
リカレント教育とは、社会に出てから仕事で求められる知識を改めて学びなおすこと
リカレント教育とは、学校教育から離れて社会に出た後、各々のタイミングで再び教育を受け、仕事で求められる専門知識やスキルを学ぶことを指します。リカレント(recurrent)は「循環する」「繰り返す」という意味で、学びと仕事を繰り返すことを表しています。リカレント教育は社会人になってから受けるため、「社会人の学び直し」とも呼ばれます。
生涯学習との違い
リカレント教育とよく混同されるのが「生涯学習」です。生涯学習は、文部科学省によると「人々が生涯に行うあらゆる学習、すなわち、学校教育、家庭教育、社会教育、文化活動、スポーツ活動、レクリエーション活動、ボランティア活動、企業内教育、趣味など様々な場や機会において行う学習」と定義されています。
(引用「平成30年度文部科学白書/第3章 生涯学習社会の実現」:https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpab201901/detail/1421865.htm)
リカレント教育が仕事に関する専門的な知識・スキルを学ぶのに対し、生涯学習は豊かな人生を送ることを目的としているため、仕事に関係のないものも含まれます。
リカレント教育が注目されている背景
技術革新
近年では技術革新が急速に進み、従来の業務方法では通用しない場面も増えています。IT技術の導入やDXなどの変化に対応するためには、知識のアップデートやスキルの習得が不可欠です。その手段として、リカレント教育が注目されているのです。
雇用の流動化
以前は終身雇用が主流だったことに対し、現在はスキルアップやキャリア形成を目的とした転職が増えています。企業は優れた人材の流出を防ぐために教育制度を充実させる必要があることから、リカレント教育が注目されています。
人生100年時代の到来
これまでは、学校で勉強し、仕事に就き、定年で退職するといったライフスタイルでした。しかし現在では、平均寿命の延伸や人口減少などから生涯現役で働くことが求められるなど、ライフスタイルが変化しつつあります。そういった変化に伴い、働く上で必要な知識・スキルをいつでも学べるように、リカレント教育の推進が重要視されているのです。
リカレント教育を受ける方法
リカレント教育を受ける場として代表的なのが大学・大学院です。社会人向けのビジネス分野に特化した講座などを開講している大学・大学院があるため、そういったものを利用するとよいでしょう。また、国もリカレント教育を推進しており、事業の一環としてポータルサイト「マナパス」を運営しています。「マナパス」では、約5,000の大学・専門学校の講座を、地域や金額、資格などの条件で絞り込んで検索できます。
(参考「マナパス」:https://manapass.jp/)
そのほか、株式会社ドコモgaccoが運営する「gacco」では、大学や研究所、企業などが提供する講座を無料で受けることができます。
(参考「gacco」:https://gacco.org/)
リカレント教育に関する助成金・支援制度
厚生労働省や文部科学省などは、リカレント教育を受けたい人に対するさまざまな支援を行なっています。
個人に向けた助成金・支援制度
- 教育訓練給付金
雇用の安定と再就職を促すことを目的として、対象講座を修了した人を対象に、自ら負担した受講費用の20〜70%を支給する。 - 高等職業訓練促進給付金
母子家庭・父子家庭の親を対象として、経済的な自立を支援するための給付金制度。看護師などの国家資格やデジタル分野などの民間資格を取得するために就学する場合、月10万円(住民税課税世帯は7万5千円)が支給される。 - キャリアコンサルティング
在職中の人を対象とした、キャリア形成サポートセンターでキャリアコンサルタントに無料で相談できる支援制度。 - 公的職業訓練(ハロートレーニング)
雇用保険を受給している求職者が、希望する仕事に就くために必要な職業スキル・知識を無料で習得できる。雇用保険対象外でも、一定の条件を満たせば月額10万円の支給を受けながら訓練を受けられる。 - 就職・転職支援の大学リカレント教育推進事業
文部科学省が主導する、非正規雇用・失業中の人を主な対象とした支援制度。40の大学で63のさまざまなプログラムが原則無料(一部テキスト代は必要)で受けられる。
企業に向けた助成金・支援制度
リカレント教育を導入する企業に向けた助成金・支援制度も用意されています。
- 人材開発支援助成金
事業主がリカレント教育を取り入れ、適用要件を満たしていると判断された場合、訓練や制度導入の経費などに対して助成金が受けられる。 - 生産性向上支援訓練
事業主のニーズに合わせて、専門的な知識やノウハウを持つ民間機関と連携した訓練を低コストで受けられる職業訓練制度。
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