ワークライフインテグレーションとは？取り入れるメリットや注意点を紹介

ワークライフインテグレーションという言葉をご存知ですか。ワークライフインテグレーションは従業員のプライベートを充実させられる考え方であり、企業にとっても生産性の向上などの上で重要なものです。
今回は、ワークライフインテグレーションの概要やメリット、取り組む際の注意点を紹介します。

ワークライフインテグレーションとは、仕事とプライベートを統合的に捉え、両方を充実させるという考え方

ワークライフインテグレーションは、仕事とプライベートを統合的に捉えて線引きを無くすことで、相乗効果を生み出し両者を充実させるという考え方です。具体的には、テレワークやワーケーション、フレックスタイム制などの多様な働き方を取り入れることが挙げられます。

働き方改革や新型コロナウイルスの流行などの影響により、多様な働き方を取り入れる企業は増え、ワークライフインテグレーションのような考え方が注目されるようになりました。また、若者の人口が減少する中で、優秀な若い人材の獲得や転職の防止などのための新たな働き方が模索されていることもワークライフインテグレーションが注目される理由です。

ワークライフバランスとの違い

ワークライフインテグレーションとよく似た意味を持つ言葉に、ワークライフバランスがあります。ワークライフバランスは、プライベートと仕事の調和を目指す考え方です。具体的には「仕事が忙しく介護や育児を行えないため、休暇を取る」というように、私生活と仕事は分かれたものとしてその調和を目指します。

ワークライフインテグレーションは、そもそも仕事とプライベートに線引きを無くして両立を目指すという意味であり、ワークライフバランスとは異なります。

ワークライフインテグレーションを取り入れるメリット

生産性の向上につながる

ワークライフインテグレーションを取り入れるメリットとして、生産性の向上が挙げられます。プライベートの時間が欲しい際には、テレワークを適度に取り入れる選択をするというように、仕事とプライベートを両立することで従業員のモチベーション向上につながり、生産性向上が見込めます。

また、仕事とプライベートの統合を目指すことにより、プライベートの経験を仕事に生かせるなど相互に良い影響を与える可能性があるという点でも生産性の向上を期待できます。

多様な働き方を提供できる

ワークライフインテグレーションの考え方を取り入れることで、従業員に多様な働き方を提供できるようになります。近年は柔軟な働き方を求める人々も多く、育児や介護など家庭の事情により、フルタイムでの勤務は難しいという場合でも働くことができるため、採用の際には多くの人材確保につながる可能性があります。

従業員の成長を促せる

ワークライフインテグレーションは従業員のモチベーション向上に役立つため、スキルアップに対して前向きになる可能性があります。具体的には、仕事に対するモチベーションが上がり、資格取得やスキルの獲得に精進できるようになるため、従業員の成長につながります。

ワークライフインテグレーションに取り組む際の注意点

マネジメント方法や評価制度を見直す必要がある

ワークライフインテグレーションの考え方を取り入れる際には、従来のマネジメント方法や評価制度を見直すことが大切です。多様な働き方を許容するため、人事評価もそれに応じて新たに作り直さなければ、不平等な評価や時間外労働につながってしまうおそれがあります。

また、リモートワークなどの多様な働き方を許容するためには、柔軟に働くための仕事環境の整備も必要です。具体的には、業務に用いるパソコンの提供やセキュリティの対策などが挙げられます。

目的や意義が理解されにくい

ワークライフインテグレーションは目的や意義が理解されにくいことにも注意が必要です。現状に満足している従業員にとっては無駄なものであると受け止められたり、ただ自由になったと感じたりするだけで働き方に変化は生まれません。ワークライフインテグレーションの仕組みや効果、それに伴う制度などを共有して十分に効果が得られるようにしましょう。