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リストラクチャリングとは|リストラとの違いや方法、事例も紹介

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リストラクチャリングという言葉を聞いたことはありますか?よく耳にする「リストラ」と同じですが、実際の意味は少し異なります。

今回はリストラクチャリングの概要や取り組む方法、事例を紹介します。

ビジネスにおけるリストラクチャリングとは、事業の再構築を意味する

ビジネスにおけるリストラクチャリングとは、経営効率改善を目的とした事業や企業の再構築を指します。具体的には不採算部門の縮小・統廃合、成長事業への経営資源集中、組織や財務構造の改革、人事構造の再構築などの手段が取られます。

リストラとの違い

リストラはリストラクチャリングの略で、日本でよく使われています。日本では、本来の意味よりも「人員整理」というイメージを持っている人が多いでしょう。バブル崩壊時に不採算事業を整理するため従業員解雇が盛んに行われ、その際にリストラという言葉が一般的に知られるようになりました。

本来は人員整理はリストラクチャリングの一側面でしかありませんが、こういった経緯から日本では「リストラ=人員整理」というネガティブな印象が広まってしまったのです

リエンジニアリングとの違い

リストラクチャリングと似ている言葉にリエンジニアリングがあります。リエンジニアリングとは既存業務に関する組織・戦略を見直すことを指します。リストラクチャリングでは事業自体を整理・改善しますが、リエンジニアリングは業務プロセスを見直すという点で異なります

リストラクチャリングの方法

財務リストラクチャリング

財務リストラクチャリングでは貸借対照表にある3つの数値を見直します。それぞれの数値を見直す方法は以下の通りです。

  • 資産(アセット)
    長期保有している有価証券や不要な不動産の売却による資産の現金化を行う
  • 負債(デッド)
    債権放棄する
    債務を株式化する(DES)
    債務を別条件へ変更する(DDS)
  • 純資産(エクイティ)
    債務を株式化し、負債を資本金へと振り替える

財務リストラクチャリングには会計・財務の知識が必要になるため、税理士や財務コンサルタントなど、外部の専門家に依頼する場合が大半です。

事業リストラクチャリング

事業リストラクチャリングとは、事業そのものを見直す方法です。具体的には、採算の悪い事業を縮小したり、撤退・売却したりして、浮いたリソースを主要事業に集中させます。見直す事業は、フレームワークや企業コンサルティングを用いて判断します。

業務リストラクチャリング

業務リストラクチャリングとは、事業内容を改善して売上を増加させる方法です。例えば顧客のニーズを踏まえた商品開発や、顧客との関係性を構築するマーケティングなどで売上増加を狙うなどの方法があります。

また、経費削減も業務リストラクチャリングの手段に挙げられます。日本人がリストラと聞いて想像する人員整理もこの一つです。

M&Aによるリストラクチャリング

企業や事業を合併・売買するM&Aでもリストラクチャリングは可能です。不採算事業を売却することで、事業構造の改革と資金入手が同時に行えるため、効果的とされています

リストラクチャリングの事例

日本レーザー株式会社

レーザー機器専門商社である日本レーザー株式会社は1994年に債務超過が発生しました。そこで、人件費の削減や評価制度の見直しといった事業リストラクチャリングに取り組みます。そのほかにも、企業の経営陣と従業員が出資して企業買収する「MEBO」という手法を用い、企業の統治形態の変更と従業員の株主化を行いました。その結果、日本レーザー株式会社は1年で黒字化に成功したのです。

パナソニック株式会社

パナソニックでは、テレビ事業の失敗により2年連続で7,500億円以上の赤字が発生していました。そこでパナソニックは、事業リストラクチャリングに取り組みます。失敗したテレビ事業や半導体事業を縮小・廃止し、好調である自動車関連事業や住宅関連事業へ注力した結果、業績のV字回復に至りました。

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