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デザインシンキング(デザイン思考)とは|プロセスやメリット・デメリットを紹介

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「デザインシンキング」と言う言葉をご存知ですか?これは、ユーザー視点に立って、ビジネス上の課題を解決に導く思考法です。
今回は、ビジネスシンキングの概要や注目されている理由、5段階のプロセス、メリット・デメリットを紹介します。

デザインシンキング(デザイン思考)とは、ユーザー視点に立ち、ビジネス上の課題を解決する思考法のこと

デザインシンキング(デザイン思考)とは、ユーザー視点に立ち、ビジネス上の課題を解決する思考法のことです。ユーザーのニーズを理解した上で、アイデアの発想や試作品の作成、テストを行います。問題解決につながるアイデアの思考法として注目されています。

ロジカルシンキングとの違い

ロジカルシンキング(論理的思考)とは、物事を体系立てて整理し、論理的な手法を用いて分析する思考法のことです。一方、デザインシンキングは、ユーザー視点に立ち、ユーザーのニーズを理解することから始まります。その後、アイデアを発想し試作品を作成することで、問題解決につながるアイデアを生み出します。

デザインシンキングとロジカルシンキングは、ユーザーのニーズを起点に考える点と、問題解決の視点で考える点が異なります。

ロジカルシンキングについての詳細は、以下の記事をご参照ください。

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クリティカルシンキングとの違い

クリティカルシンキング(批判的思考)とは、ある考えや主張が正しいかどうかを判断するために、論理的かつ客観的な視点で考える思考法のことです。一方、デザインシンキングは、問題解決に必要なアイデアを発想し、それを具体化することで、問題解決につながるプロセスを取ります。

ユーザーの潜在的なニーズを分析するデザインシンキングと、客観的にユーザーの課題や解決方法を分析するクリティカルシンキングは、創造的な問題解決か論理的な問題解決かという点で異なります。

クリティカルシンキングの詳細は、以下の記事をご参照ください。

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アートシンキングとの違い

アートシンキング(アート思考)とは、芸術作品を創造する際に、自分自身が持つ感性や想像力を活用するための思考法のことです。一方、デザインシンキングは、ビジネス上の課題を解決するために、ユーザー視点に立って、問題解決につながるアイデアを生み出すことを目的としています。

デザインシンキングとアートシンキングは、他人軸でアイデアを生み出すか、自分軸でアイデアを生み出すか、という視点が異なります。

デザインシンキングが注目されている理由

急激な市場の変化や将来の予測が困難なVUCAの時代において、マーケットやユーザーのニーズを調査するだけでは課題の本質を捉えることが難しくなってきました。そのため、仮説検証型のアプローチだけでなく、ユーザーの視点を取り入れたデザインシンキングが注目されています。

また、急速な技術革新による社会構造の変化に対応するためにも、イノベーションを導きやすいデザインシンキングが重要とされています。

デザインシンキングの5段階のプロセス

1. 観察・共感(Empathize)

デザインシンキングを行うには、まず問題の解決に向けユーザーに対して観察・共感することから始めます。ユーザーや利害関係者に対してインタビューやアンケートを行い、彼らの体験や問題を深く理解しましょう。

2. 定義(Define)

観察・共感から得た情報をもとに、課題を整理・定義し、解決策の目標を設定します。問題の根本的な要因を明確にして、解決に向けた方向性を定めます。

3. 概念化・アイデア発想(Ideate)

ユーザーの課題が定義できたら、ブレーンストーミングなどの手法を使い、問題解決に対するアイデアを出し合います。このとき、質を重視するのではなく、多様なアイデアを尊重し、発散的な思考を行うことが重要です。

4. 試作(Prototype)

アイデアを具体化し、問題解決策の原型を作ります。このとき、時間やコストはできるだけかけず、低コスト・低リスクなプロトタイプを作り、試験的に実施することが重要です。

5. テスト(Test)

作成したプロトタイプに対してユーザーテストを繰り返し、問題解決の妥当性を検証します。ここで得られたフィードバックを取り入れ改善を繰り返すことで、精度の高い製品・サービス開発につなげられます。

デザインシンキングのメリット

チームワークの強化につながる

デザインシンキングを行う際はチームで実施する場合が多く、役職関係なく様々な立場の人が協力することから、チームワークの強化につながるというメリットがあります。多様な視点から問題を捉え、受容しながら発想することを求められるため、自然とコミュニケーションが増えて、より良い意見の交換が期待できます。

イノベーションの創出につながる

デザインシンキングは新しい視点から問題を解決するための手法です。従来のやり方にとらわれず自由な発想を促進できるため、革新的なアイデアが生まれることが多く、イノベーションの創出につながるとされています。

アイデアの提案が習慣化できる

デザインシンキングはアイデアを生み出すことが主な目的です。このプロセスを繰り返すことでアイデアを生み出すことが習慣化され、常に新しいアイデアを出し続けられるというメリットが得られます。

デザインシンキングのデメリット

習得に時間とコストがかかる

デザインシンキングを正しい方法で実施するには、専門的な知識や経験が必要です。また、プロセスが習慣化するまで、繰り返し実践することが重要であるため、完全に習得するまでには時間やコストがかかってしまうというデメリットがあります。

不確実な問題には向いていない

デザインシンキングは、ユーザーの声からアイデアを導き出し、問題を解決するための手法です。そのため、問題の定義が曖昧な場合や、ユーザーが課題を認識していない場合、原因が明らかでない場合にはうまく適用することができません。このような場合は、別の手法を用いることを検討しましょう。

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