セールスとマーケティングの役割とは？2部門を連携させるためのポイントを紹介

セールスとマーケティングの連携は、効率的な顧客獲得や売上向上に不可欠です。両部門を連携させたいものの、どのように連携させればよいか分からず困っていないでしょうか？

今回は、セールスとマーケティングの役割や連携が困難な理由、連携させるためのポイントを紹介します。

セールスとマーケティングの役割

セールスの役割は「売る」こと

セールスの役割は、顧客と接触して商品やサービスを「売る」ことです。顧客と直接会話して、購買意欲を高めて商品やサービスを提供し、契約を締結することが主な活動です。

顧客獲得プロセスは、大きく「集客」「見込み客フォロー」「販売」「ファン化」に分けられますが、この中で「販売」と「ファン化」を営業部門が担当します。マーケティング担当が集客して購買意欲を高めた見込み客に、商談を行い購買・契約につなげます。また、その後の売上アップや維持活動を行います。

マーケティングの役割は「売るための仕組みを作る」こと

マーケティングの役割は、商品やサービスを「売るために必要な仕組みを作る」ことです。ターゲット選定や市場調査、販促活動などを通じて、商品やサービスを顧客にアピールすることが主な活動です。

顧客獲得プロセスの中の「集客」と「見込み客フォロー」をマーケティング部門が担当します。まず、どのような層にアプローチを行うか、ターゲットを明確にします。そして、そのターゲットが商品・サービスに興味を持てるよう必要な施策を練ります。

セールスとマーケティングの連携が困難である理由

方向性や視点が異なるため

セールスとマーケティングは、それぞれ異なる方向性や視点を持っています。例えば、セールスは即時的な成果を求め、個々の取引に焦点を当てます。一方、マーケティングは長期的な視野を持ち、幅広い市場や顧客を対象に戦略を立てます。このような違いから、目標やアプローチにズレが生じ、連携が困難となることがあります。

実施の目的が異なるため

セールスとマーケティングは実施目的も異なります。セールスは具体的な商品やサービスの売上を増やすことに焦点を当てます。一方、マーケティングは商品やサービスの認知度を高め、顧客の関心や興味を引きつけることを目指します。このような、目的の違いにより2部門の連携が難しくなる場合があります。

各部門が独立して活動するため

セールス部門とマーケティング部門は、独立して活動することが多いため同じ部署だけで活動するよりも連携をとることが困難です。各部門が異なる業務を行う上で、コミュニケーション不足により十分な情報共有をできなければ、認識のズレが生じて連携を取りづらくなります。

また、コミュニケーションが滞れば、マーケティングがターゲットとして興味を引きつけた層とセールスがアプローチする層とにズレが生じる原因にもつながり、成約率の低下を引き起こしてしまいます

セールスとマーケティングを連携させるためのポイント

ペルソナや顧客情報を共有する

セールスとマーケティングが連携するためには、ペルソナ（顧客の理想的なターゲット像）や、顧客情報を共有することが重要です。具体的には、マーケティング部門が収集した顧客の情報や行動データをセールス部門と共有し、営業活動に活かせるようにします。また、セールス部門が聞いた顧客の声をマーケティング部門に返すことで、さらに顧客のニーズに沿った商品の提案や、販促活動の実施が可能となります。

特に商品・サービスが購入されるプロセスを示すカスタマージャーニーマップを作成・共有することで、顧客の情報やプロセスのステータスを共有しやすくなります。

KPIを統一する

セールスとマーケティングが同じ目標に向かって協力するためには、KPIを統一することが重要です。KPIを統一することで、両チームの活動を統一的に評価できます。

まず、セールスとマーケティングの目標を明確にし、それに関連するKPIを設定します。例えば、リード獲得数、売上などが挙げられます。次に、定期的な報告やミーティングを通じて、KPIの進捗状況や結果を両部門で共有し合いましょう。そして、結果に関するデータを分析し、改善案を立ててアクションプランに落とし込むことで目標達成を目指します。

インサイドセールスを活用する

セールスとマーケティングの連携を強化するために、両部門の架け橋となるインサイドセールス（内勤型営業）を活用する方法もあります。具体的には、セールス部門・マーケティング部門両方の社員からインサイドセールス部門を構成し、両部門が円滑なコミュニケーションをとれるよう、仲介役を担います。

また、インサイドセールス担当者がマーケティング部門からのリードをフォローアップし、セールス部門に質の高いリードを提供します。そして、営業プロセスを支援し、顧客との長期的な信頼関係の構築を支援します。

インサイドセールスの詳細は、以下の記事をご参照ください。

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