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リーンシックスシグマとは?特徴やメリット、手順を解説

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リーンシックスシグマという言葉をご存知ですか?コストの削減や成果の安定に役立つものという認識はあっても、詳しい内容はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、リーンシックスシグマの特徴やメリット、詳しい手順などを解説します。

リーンシックスシグマとは、業務プロセス内のムダとムラをなくすための改善手法

リーンシックスシグマは、「リーン」と「シックスシグマ」という言葉を組み合わせた造語です。シックスシグマという改善手法に、リーン生産方式の考えを加えた、業務プロセスからムダとムラをなくすための改善手法のことを指します。

リーン生産方式とは、ムダをなくして競争力を高める生産管理手法のこと

リーン(lean)という言葉は、引き締まった、贅肉のないという意味を持ちますが、そこから転じて、ムダがないという意味でも使われます。つまりリーン生産方式とは、ムダを排除した生産方式のことを指します。

最初にこの言葉を用いたのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者ジェームズ・P・ウォマック氏です。彼はトヨタ自動車の持つ国際的な競争力は、ムダを排した生産方式から生まれると考え、それをリーン生産方式と名付けました。そのためリーン生産方式とは、トヨタ生産方式とほぼ同義であり、日本ではこちらの呼称のほうが一般的かもしれません。

シックスシグマとは、品質や業務のムラをなくして成果を安定させる改善手法のこと

シックスシグマの語源は、統計学における標準偏差、つまりデータの散らばり度合いを表すシグマ(σ)です。このデータの散らばり、つまり製品の品質のばらつきを可能な限り少なくしようというのが、シックスシグマという改善手法のスローガンです。

アメリカの半導体メーカーであるモトローラ社が行なっていた製品品質の管理手法であり、後に会社全体の業務プロセスの改革手法へと応用されました。

リーンシックスシグマのメリット

業務改善に役立つ共通言語が習得できる

リーンシックスシグマにはVoC(Voice of Customer:顧客の声)やCtQ(Critical to Quality:重要品質特性)など、専門用語が数多くありますが、こうした用語は世界共通で使用されています。一度身に付ければ、社内はもちろん国外の企業とも、業務改善についての認識を共有できるようになります。

データを基にした客観的分析を行なえる

リーンシックスシグマの手順には、顧客のニーズ確認や改善効果の検証などが含まれていますが、こうした判断は主観ではなくデータに基づいて行なわれます。リーンシックスシグマはトップダウン式の改善手法ですが、この基本原則によって客観性が担保されています。

人材育成にも活用できる

リーンシックスシグマでは各社員に役職を割り振ります。役職者は会社の改善を目指す、つまり経営者に近い目線でプロジェクトを進めるという経験を積めるため、リーンシックスシグマは人材育成の一環としても活用できます。社員側としても、世界基準の改善方式の中で役割を果たしたという実績を得ることができます。

リーンシックスシグマは、DMAICフレームワークに沿って行なわれる

リーンシックスシグマの改善プロセスは、5段階の改善ステップを持つフレームワーク「DMAIC(ディーマイク)」に沿って行なわれます。

DMAICの構成要素 内容
Define(定義) 取り組むべき課題を「定義」する
Measure(測定) 現状を「測定」し、把握する
Analyze(分析) 原因を「分析」し、特定する
Improve(改善) 「改善」策を検討し、実行する
Control(管理) 改善策の効果を確認し、定着に向けて「管理」する

これら5つのステップを通して業務改善を行ないます。Control(管理)の段階で新たな問題が見つかった場合は、またDefine(定義)に戻って最初から改善プロセスを実行します。

この流れはPDCAサイクルと似ていますが、DMAICフレームワークの特徴は、PDCAのPlan、つまり計画の部分を細分化し、改善すべき箇所の策定や改善計画に力を入れていることです。

リーンシックスシグマの手順

1. 改善にかかわる役職を割り振る

具体的な改善に入る前に、改善を行なうチームを結成し、チーム内の社員に役職を割り振ります。リーンシックスシグマは継続的な改善を前提とした手法なので、一時的な役目ではなく、役職として任命します。この役職も用語と同じく世界共通で使われています。

役職名 役割
チャンピオン/スポンサー 課題を設定する責任者。
オーナーとしてリソースを確保し、結果に責任を負う
マスターブラックベルト 活動全体を推進する責任者。トレーナー/コーチの役割を持つ
ブラックベルト 改善業務専任のチームリーダー。課題解決に特化する
グリーンベルト 通常業務と兼任のチームリーダー
イエローベルト 通常業務と兼任のチームメンバー

2. 顧客の要望を聞き、重要なニーズを確認する

リーンシックスシグマは、まず顧客の要求や不満を集めることから始めます。こうした情報はVoC(Voice of Customer:顧客の声)と呼ばれます。次にVoCとデータを突き合わせて検討し、どの製品・サービスのどのような性質・特性が顧客のニーズになっているかを確認します。こうして満たされるべき顧客のニーズである、CtQ(Critical to Quality:重要品質特性)をチャンピオン/スポンサーが決定します。この部分はDMAICフレームワークのDefine(定義)にあたります。

3. ニーズを実現するため、改善すべきプロセスを確定する

満たすべきニーズが決まったら、そのために改善すべきプロセスを確定しましょう。まず現状を把握するため、各プロセスのデータを測定し、ニーズの実現を妨げているプロセスを発見します。次にそのプロセスのどの部分を改善すべきなのかを、データに基づく分析によって特定します。こうして見出された問題の原因に向けて、改善を実施します。この部分はDMAICフレームワークのMeasure(測定)とAnalyze(分析)にあたります。

4. 改善の実施後、効果を検証する

改善を実施したのち、データに基づいて効果を検証します。もし良い効果が見られたならば、改善を定着させるための仕組みを作っていきます。惰性で以前のやり方に戻っていかないよう、新たなやり方を実行しやすいような環境を作るとよいでしょう。効果が見られなかった場合や新たな問題が改善中に見つかった場合には、再び問題の定義に戻って改善計画を練ります。この部分はDMAICフレームワークのImprove(改善)とControl(管理)にあたります。

なお、リーンシックスシグマはプロセスを見出すことを重視するため、どのような改善手段を取るかについては明確に定まっていません。実際の改善手段については別の考え方を導入することも考慮するとよいでしょう。

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