飛び込み営業は時代遅れか｜メリット・デメリット、代替手段も解説

飛び込み営業（訪問営業）は、もう時代遅れでやる意味もないと、時々言われることがあります。こうした意見は、時代の変化によって飛び込み営業が持つデメリットが大きくなってきたことによるものと考えられます。

そこで本記事では、飛び込み営業が現在置かれている状況を確認するために、そのメリットやデメリット、時代の変化や代替手段などを解説します。

飛び込み営業のメリット

信頼関係が構築できる

通信技術が発達し、離れた相手と連絡を取る手段はいくらでもある現代ですが、それでも直接行う対話の力は失われていません。目の前にいる顔の見える相手と話ができるため、顧客との信頼関係を築きやすいというのは、電話やテレビ会議にはない、飛び込み営業のメリットです。

知識のない相手にも売り込める

直接相手と対話することには、相手の様子を伺いながら話せるという利点もあります。知識がないために顧客自身が持つニーズに気づけていない場合、対面で事情を詳しく聞いた方が、潜在的なニーズを引き出しやすくなります。

飛び込み営業のデメリット

肉体的・精神的負担が大きい

飛び込み営業は1つ1つの相手先に直接出向く必要があり、長時間の移動を強いられます。さらにアポなしで飛び込むため、大抵はこちらの商品に興味がなく、断られることがほとんどです。せっかく遠い距離を移動しても門前払いを食らう可能性が高い点で、肉体的にも精神的にも負担の大きい業務と言えるでしょう。

相手に迷惑がかかる

営業相手にも当然予定があり、突然訪問してしまえばスケジュールを組み直す必要が出てきます。特にBtoBの営業の場合、その訪問で複数人の業務予定がズレてしまうかもしれません。飛び込み営業で迷惑と思われてしまうと、会社に対する信用も落とす可能性もあります。

効率が悪い

業務の効率化が重視される昨今、長い移動時間を取って成約率が低い営業をするのは、かなり効率の悪い業務と言えます。ビッグデータを活用したビジネスも普及しつつある状況で非効率的な営業を続けることは、会社の競争力低下にもつながりかねません。

飛び込み営業が時代遅れだと言われる理由

IT技術が進化したから

営業手段の選択肢が増えたことによって、デメリットも多い飛び込み営業は時代遅れと言われるようになりました。

営業相手と連絡を取る手段が限られていた時代は、確かに飛び込み営業が最も効果的な手段でした。しかし、IT技術の進化によって電話やメールだけでなく、Web広告やテレビ会議など様々なオンライン上での営業手段が誕生しました。さらに、コロナ禍でこうした技術が一気に普及した結果、もはや飛び込み営業は最も効果的な手段とは言えなくなりました。

労働に対する意識が変化したから

飛び込み営業の持つデメリットは、労働に対する意識が変化する中であまり許容されないものになりつつあります。

飛び込み営業は移動時間の長さや効率の悪さといった性質のために、長時間労働と結びつきやすくなっています。近年、働き方改革やワークライフバランス、労働法の準拠などが重視されるようになったため、飛び込み営業のようなこうした働き方は、社員に無理を強いる非効率的なものであると認識され始めました。

飛び込み営業に代わる営業手法として、インサイドセールスがある

マーケティング活動で選りすぐられた見込み顧客に絞って、メールやオンライン商談、Webツールなどを使い非対面で行う営業を、インサイドセールスと呼びます。

この手法のメリットには、興味を持っている相手に向けて営業できるため、効率よく成果を出しやすいことや、営業社員による対話だけでない多くのアプローチ手法を試みるため、非属人的な営業活動ができることなどが挙げられます。飛び込み営業のデメリットを逆転させたようなものと言えるでしょう。

インサイドセールスのやり方

インサイドセールスの具体的なやり方としては、まず自社ホームページやWeb広告などで自社の商品やサービスに興味を引き、見込み顧客を増やします。そして、彼らに対してメールや電話、テレビ会議などで直接アプローチをして営業を行うという流れです。

インサイドセールスについてより詳しいことは、以下の記事もご覧ください。

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インサイドセールスで飛び込み営業のデメリットを補完できる

インサイドセールスを行えば飛び込み営業が不必要になるというわけではなく、二つを組みわせることでより良い結果を得られます。

あらかじめ興味があると分かっている潜在顧客に集中して営業を行うことで、飛び込み営業の非効率性を解消できます。加えて、インサイドセールスでは信頼関係が希薄になりがちというデメリットを、対面で実施する飛び込み営業のメリットで補完することが可能です。従来のアポなしでの飛び込み営業は時代遅れかもしれませんが、長所を上手く活かすことで現代でも有効な手段にできます。