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パス・ゴール理論とは|状況に応じて選択すべきリーダーシップの型を解説
「パス・ゴール理論」をご存知ですか?パス・ゴール理論には、リーダーにとって参考になる考え方が提唱されています。
今回は、パス・ゴール理論とは何かの説明に加え、その活用方法を解説します。
目次
パス・ゴール理論とは「状況によって、とるべきリーダーシップの型が異なる」という考え方である
パス・ゴール理論とは、「リーダーシップ条件適応理論」の1つであり、1971年にRobert J. Houseが提唱したものです。メンバーが目標(Goal)を達成できるかどうかは、リーダーが適切な道筋(Path)を辿れるかに懸かっているという考え方に基づいています。つまり、リーダーが適切に行動できているかどうかで、メンバー(部下)のパフォーマンスが決まるということです。
パス・ゴール理論では、リーダーシップの型を「指示型」「支援型」「参加型」「達成志向型」の4つに分類しており、職場環境やメンバーの特性によって有効なリーダーシップの型が異なると考えられています。
パス・ゴール理論の根底にある「リーダーシップ条件適応理論」とは
リーダーシップ条件適応理論とは、「いかなる状況でも最善であるような、普遍的なリーダーシップは存在せず、状況に応じて適切なリーダーシップが異なる」という考え方です。かつて、リーダーシップは先天的な才能であると考えられていました。しかし、成功者のリーダーシップに共通する特徴を見つけられなかったことから、リーダーシップ条件適応理論が生まれました。
リーダーシップ条件適応理論には、「パス・ゴール理論」のほかに、「コンティンジェンシー理論」「SL理論」があります。
「コンティンジェンシー理論」の詳細は、以下の記事をご参照ください。
リーダーシップの型を選ぶときに考慮すべき要素
リーダーシップの型を選ぶときに考慮すべき要素として、「職場環境」と「メンバーの特性」があります。これらを総合的に判断してリーダーシップの型を決めなければなりません。
職場環境
考慮すべき職場環境として、大きく以下の3つが挙げられます。
- 業務内容が明確か曖昧か、また単純か複雑か
- 指揮系統の権限は誰にあるのか
- チームワークが機能しているか
メンバーの特性
考慮すべきメンバーの特性として、大きく以下の3つがあります。
- メンバーに業務遂行能力があるか
- メンバーの業務に対する経験が豊富か
- メンバーに自立性があるか
パス・ゴール理論で分類されるリーダーシップの4つの型
指示型:課題に取り組む方法や行程を示す
指示型リーダーシップでは、メンバーに何を期待しているかを伝え、課題に取り組む方法や業務スケジュールなどを具体的に指示します。業務内容が複雑なとき、チームワークが弱いとき、メンバーの経験が少なかったり自立性が希薄であったりするときに有効です。
逆に、メンバーの経験が豊富なときに全てを指示してしまうと、モチベーションの低下を招いてしまうこともあるので注意しましょう。
支援型:部下のアイデアや意思を尊重する
支援型リーダーシップは、細かい指示は出さずに部下の意見を尊重して、働きやすい環境づくりに努める型です。業務内容にかかわらず、メンバーの相談に乗って悩みや不安を解消し、メンバーとの信頼関係を築いたりもします。
業務内容が明確なときや、メンバーに経験を積ませたいとき、自立性のあるメンバーを後押ししたいときに有効です。
参加型:決定する前に部下の意見を取り入れる
参加型リーダーシップでは、リーダーが意思決定を行う前にメンバーに相談してその意見を取り入れます。メンバーとの間に信頼関係があり、メンバーの能力や経験、自立性が十分なときに有効です。
参加型リーダーシップによって、メンバーは信頼されているという喜びや、自分の意見が意思決定に関わったという達成感を味わうことができます。
達成志向型:高い目標を設定し部下に努力を求める
達成志向型リーダーシップでは、メンバーに高い目標を与えて達成するための努力を要求します。困難な業務に対する成功体験によって、メンバーに自信を付けさせることができます。組織体制が固まり、これからチームとして成長するには欠かせないものです。
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