ビジネスにおいて顧客の囲い込みは、売上獲得のために重要だと言われています。今回は、ビジネスにおける囲い込みの意味やメリット、施策例を紹介します。
目次
顧客の囲い込みとは、戦略に基づいて既存顧客を維持し継続的な売上獲得を目指す戦略
ビジネスにおける顧客の囲い込みとは、戦略に基づいて既存顧客を維持しながら、見込み顧客を取り込み継続的な売り上げ獲得を目指す戦略のことです。顧客の囲い込みは、類似商品・サービスが溢れている近年のビジネスにおいて重要だと言われています。
顧客囲い込みのメリット
安定的な売上が見込める
戦略に基づいた顧客の囲い込みができれば、継続的な商品・サービスの利用が見込めるため、安定的な売り上げが期待できます。さらに、囲い込んだ顧客のアップセル・クロスセルを狙うことで、客単価の向上にもつながります。
また、優良顧客が発信する口コミにより、商品・サービスの認知度向上やファン層の拡大も狙えます。
アップセル・クロスセルの詳細は、以下の記事をご参照ください。
新規顧客獲得のコストを抑えられる
新規顧客の獲得には、既存顧客の維持と比べ5倍ものコストがかかると言われています。顧客を囲い込んで離反防止につなげることで、新規顧客獲得に注力せずに済み、結果的にコストが抑えられるというメリットがあります。
しかし、既存顧客を誰でも囲い込めばよいわけではありません。「売り上げの8割は全体の2割の優良顧客が生み出している」というパレートの法則を理解し、囲い込む必要のある優良顧客を選定しておくことが重要です。
パレートの法則の詳細は、以下の記事をご参照ください。
顧客データが蓄積できる
顧客の囲い込みを行い継続的な商品・サービスの利用につなげることで、顧客データを蓄積できるというメリットがあります。例えば、顧客の年齢・性別や購入頻度などの情報を継続的に収集しておくことで、マーケティング戦略や販促活動、商品開発に利用できます。
顧客囲い込みの施策例
ポイント制度の導入
リピーター獲得に有効な顧客囲い込み施策の一つにポイント制度の導入があります。ポイント制度導入には以下のような方法があります。
- 自社ポイントカード
ポイントの蓄積・利用などの運営を自社で行う、自社運営店舗のみで利用可能なポイントカードです。顧客情報を管理・分析することで戦略立案にも活用できます。 - 共通ポイントカード
加盟店であればどこでも利用できるポイントカードです。導入や運営コストが抑えられます。また、共通ポイントカード運営会社が企画するキャンペーンにより、新規顧客の獲得にもつなげられます。 - 電子マネーポイント
近年では、自社独自の電子マネーを導入している企業も多くあります。自社電子マネーをチャージする際や利用する際にポイントを付与することで、自社商品・サービスの利用につながります。
情報の事前告知やクーポンの配信
新商品の情報やイベントなどの事前告知、お得なクーポン配信も顧客囲い込みの有効な施策です。インターネット環境が整っている現在では、LINEやTwitterなどのSNS、メールマガジンなどインターネットを通じた情報提供が有効とされています。
また、EメールやDMなどによるクーポン配信も有効です。顧客に対して、クーポンが配布された特別感や利用によるお得感を与えることができます。自社アプリがある場合は、アプリを介することで低コストでのクーポン配信が可能です。
セット販売の促進
セット販売の促進は、携帯電話やサブスクリプションサービスなど、継続的な利用を前提とするサービスによく見られます。通常の販売に加えて、セット購入での割引を提案することで継続的な利用の可能性が高くなります。
具体的には、携帯電話本体と基本プランをセットで契約する際の販売方法がこれにあたります。携帯電話の機種代金を年単位の分割払いにし、月額の基本料金の割引を行うことで支払いが完了するまでの継続使用を促します。また、長期継続利用者には月額料金の割引を行うことで、他社への乗り換えを防ぎます。
このように、顧客に対してお得感を与えられるセット販売を促進することで、顧客の囲い込みにつなげられます。
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