経営戦略・事業戦略

会社の解散・清算とは?会社の廃業を行う手順を解説します

会社の解散や清算といった言葉を聞いたことはありますか?
これは会社を廃業するために必要な手順を指すもので、それぞれにいくつかの種類が存在します。

今回は、会社の解散・清算について解説します。

会社を廃業するには、解散と清算が必要

会社を廃業するためには、解散と清算という2つの手続きが必要です。会社法に定められた解散事由が発生した場合、解散の後に清算手続きに移行して廃業を行います。

会社の廃業は、基本的には次のような流れで行われます。

  1. 解散事由の発生
    主に会社法第471条に列挙されている事由が発生した場合、会社は解散しなければなりません。解散事由については、後ほど詳しく解説します。
  2. 解散と清算人の登記
    会社を解散する場合、解散の日から2週間以内に、解散したこと及び清算人について登記をしなければなりません。具体的な清算を行う清算人は定款などによって定められ、弁護士または経営者となるのが一般的です。
  3. 官報公告
    官報公告によって、会社の債権者に解散した事実を伝えます。債権者には、一定期間内に債権を持っている旨の届け出をするよう求める必要があります。
  4. 財産目録・貸借対照表の作成
    清算人が財産目録・賃借対照表を作成し、それについて株主総会で承認を得ます。
  5. 具体的な清算
    会社資産の売却や債権回収・債務弁済、残余財産の分配などによって、具体的な清算を行います。
  6. 決算報告
    清算人が決算報告書を作成し、株主総会による承認を受けます。これによって、会社の法人格が消滅することになります。
  7. 清算結了登記
    法務局に株主総会議事録と決算報告書を提出し、清算結了登記を行います。これによって会社の登記簿は閉鎖され、廃業手続きが終了します。

解散とは、廃業のために一切の事業活動を停止すること

解散とは、廃業のために一切の事業活動を停止することを指します。会社は、会社法において定められた解散事由が発生した場合に解散しなくてはなりません。

【会社法第471条】
株式会社は、次に掲げる事由によって解散する。
一 定款で定めた存続期間の満了
二 定款で定めた解散の事由の発生
三 株主総会の決議
四 合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)
五 破産手続開始の決定
六 第824条第1項又は第833条第1項の規定による解散を命ずる裁判

また、休眠中の会社はみなし解散制度によって解散させられることもあります。

【会社法第472条】
休眠会社(株式会社であって、当該株式会社に関する登記が最後にあった日から12年を経過したものをいう。以下この条において同じ。)は、法務大臣が休眠会社に対し2箇月以内に法務省令で定めるところによりその本店の所在地を管轄する登記所に事業を廃止していない旨の届出をすべき旨を官報に公告した場合において、その届出をしないときは、その2箇月の期間の満了の時に、解散したものとみなす。

会社の休眠については、次の記事も参考にしてみてください。

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任意解散

任意解散とは、会社が自主的に解散を行うことです。任意解散が行われるのは、主に次のような場合です。

  • 株主総会で解散が決議された
  • 定款で定められた解散事由が発生した
  • 定款で定められた存続期間が終了した
  • 合併で会社が消滅した

強制解散

強制解散とは、会社の意思にかかわらず強制的に解散させられることを指します。強制解散は、主に次のような法的もしくは財務的な理由によって行われます。

  • 破産手続開始の決定がなされた
  • 裁判所の判決によって解散が命じられた
  • みなし解散制度の対象となった
  • 銀行法や保険業法などの特別法による解散事由が発生した

清算とは、会社の財産を換金し、株主に分配する手続きのこと

清算とは、会社の全ての財産を換金し、株主に配分する一連の手続きのことを指します。清算には、財産の処分方法を会社が自由に決定できる任意清算と、法律に基づき清算人を選任して行う法定清算の2種類がありますが、株式会社に認められているのは法定清算のみです。
法定清算は、さらに通常清算と倒産手続きの2つに分けられます。

債務を返済できる場合、通常清算を行う

通常清算とは、廃業する会社が、抱えている債務の全額を返済できる場合の清算手続きです。会社の清算人が売掛金や在庫などの資産を換金し、手に入れた資金で債務を返済します。

倒産手続きと異なり、裁判所の監督を受けずに清算人主導で手続きを進められます。

債務超過の場合は、特別清算などの倒産手続きを行う

倒産手続きとは、会社が債務の全額を返済できない場合に取られる清算手続きです。清算手続き中に債務が返済できないことが判明した場合、または破産手続開始の決定がなされた場合には倒産手続きを行うことになります。
代表的な倒産手続きには、特別清算と破産の2つが存在します。

  • 特別清算
    裁判所に申し立てた上で、裁判所の監督下で会社の清算を行います。
  • 破産
    裁判所への破産申し立てにより、裁判所が選任した破産管財人が主導して清算を行います。
まとめ

いかがでしたか?

会社の解散・清算は、廃業のために必要な一連の流れを指す言葉です。

この記事を参考に、会社を廃業するための手順について押さえておきましょう。

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