この記事は 3 分で読めます
フリーキャッシュフローとは?計算法や経営状態を見極める方法を紹介
フリーキャッシュフローという言葉を聞いたことはありますか?
これは、企業の経営状態を把握するための重要な指標となります。
今回はフリーキャッシュフローについて、その計算方法や経営状態を見極める方法を紹介します。
目次
フリーキャッシュフロー(FCF)とは、企業が自由に使うことのできる資金のこと
フリーキャッシュフロー(Free Cash Flow,FCF)とは、企業が事業を行う中で得た資金の内、自由に使うことのできる額のことを指します。
企業では、経営状態を客観的に判断するために、資金の流れを表したキャッシュフロー計算書が作成されます。その中では、主に次の3つのキャッシュフローについて記載されます。
- 営業キャッシュフロー
商品やサービスの販売など、企業の本業による現預金の流れのことです。 - 投資キャッシュフロー
設備投資や企業買収、過剰資金の運用などによる資金の流れのことです。事業の継続・発展のためには投資が必要であり、基本的にマイナスとなります。 - 財務キャッシュフロー
金融機関からの借入れやその返済、株式発行による増資、株主への配当金支払いなど、資金調達活動に関する資金の流れのことです。
フリーキャッシュフローは、次のような式で計算することができます。
フリーキャッシュフロー = 営業キャッシュフロー + 投資キャッシュフロー |
つまり、企業の本業における営業活動における利益で、投資した金額分を回収できている場合、企業が自由に使える資金が生じるということになります。
キャッシュフロー計算書については、次の記事も参考にしてみてください。
フリーキャッシュフローの使い道
積極的な投資
フリーキャッシュフローがプラスの状態である(=手元に自由に使える資金がある)場合、会社の成長のために、新規事業などに投資することが考えられます。
自己資金があれば、銀行融資に頼らず、より積極的に投資を行えるようになります。
株主への分配
フリーキャッシュフローは、株主への資産分配に充てることもできます。配当金の支給は、出資者を集めるために有効です。
配当金は、必ずしも支給しなければならないわけではありませんが、節税に役立つ場合もあります。
借入金の返済
金融機関からの借入金の返済にも、フリーキャッシュフローが充てられます。借入金を返済すれば、自己資本比率が高くなり、財務の健全化に繋がります。
借入金を圧縮して将来のリスクを低下させ、事業の安定性を高めるのも選択肢のひとつです。
フリーキャッシュフローは、経営状態を測る指標となる
フリーキャッシュフローはプラスの状態が好ましい
基本的には、フリーキャッシュフローはプラスの状態が好ましいといえます。フリーキャッシュフローがプラスであるということは、本業で投資分の資金を回収できており、手元に資金が残っている安定した企業であることを意味します。
フリーキャッシュフローのプラス額が大きければ大きいほど、企業の経営に余裕があるといえます。そのため、「フリーキャッシュフローの最大化」は経営における方針のひとつとなり得ます。
ただし、投資活動を行わないことによって投資キャッシュフローのマイナス額を抑え、フリーキャッシュフローをプラスにするのは好ましくありません。事業の成長には投資活動は欠かせないものであり、投資を行いながらもその分の資金を本業で回収できている状態が理想的です。
フリーキャッシュフローがマイナスの場合でも、経営状態が危険であるとは限らない
フリーキャッシュフローがマイナスだからといって、必ずしも経営状態が危険であるとは限りません。企業の成長のために積極的に投資を行った場合、一時的に投資額が大きくなり、その分を本業で回収できなくなるということは十分に考えられます。
このような投資活動は将来の利益につながるものであり、経営状態が悪い、将来性がないといった判断を行うのは早計です。
経営状態をより正確に見極めるためには、数年分のフリーキャッシュフローを確認する必要があります。さらに、フリーキャッシュフローの使途や他の指標、経営戦略なども含めて判断しなくてはなりません。
いかがでしたか?
フリーキャッシュフローは企業が自由に使える資金を表すもので、経営状態を測るためのひとつの指標となります。
この記事を参考に、フリーキャッシュフローについての理解を深めましょう。
まずはこれだけ。新規開拓営業を始める時の心得
無料でダウンロードするために
以下のフォーム項目にご入力くださいませ。