「5W1H」という言葉を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか?
このフレームワークには、さらに発展させた「5W3H」という形が存在します。
今回は5W3Hについて、各要素の意味と活用方法を解説します。
目次
5W3Hとは、情報伝達や課題解決に用いることのできるフレームワークのこと
5W3Hとは、情報伝達や課題の発見・解決を行う際に、意識しておくべき要素をまとめたフレームワークです。マーケティングを含め、ビジネスの幅広い場面で活用されています。
これは、ビジネスシーンにおける基本的なフレームワーク「5W1H」をさらに発展させたもので、5W1Hの「How」の要素をさらに掘り下げています。
5W1Hについては、次の記事も参考にしてみてください。
5W3Hの各要素
5W3Hは、次の8つの要素の頭文字を取ったものです。5W1Hに、「How Many」と「How Much」が加えられています。
- What:何を(目的、課題)
- Why:なぜ(理由、動機)
- Who:誰が(対象)
- When:いつ(時期、時間帯)
- Where:どこで(場所)
- How:どのように(手段・方法)
- How Many:どのくらい(規模)
- How Much:いくらで(価格)
5W3Hが活用できる場面
情報の伝達や共有
5W3Hが活用できる主な場面は、情報の伝達・共有です。情報を伝える前に5W3Hの各要素を確認することで、抜け漏れがなく情報を伝えられます。電話や口頭で情報を伝える場合だけでなく、メモを残したりする場合にも有効です。
また、5W3Hはプレゼンテーションでも活用できます。プレゼンテーションでは「まず結論を示し、次にその根拠を伝える」のが鉄則ですが、5W3Hを活用することで「根拠」を筋道立てて説明しやすくなります。
課題解決(問題の原因特定)
課題解決を行うためには、まず問題の原因を特定しなければなりません。5W3Hの観点から問題を分析することで、原因を特定するきっかけになります。
課題解決においては「Why(なぜ)」を優先的に考えてしまいがちですが、他の観点から問題を考えることも重要です。例えば「ある商品の売上が低下してしまった」という場合、「いつから売れなくなったのか(When)」「どの店舗で売れなくなったのか(Where)」といった観点で問題を分析できます。
企画の優先順位決定
新しい企画を進める際に、企画の内容を明確にし、作業の優先順位を決定するのにも5W3Hが役立ちます。企画を立ち上げる際には、次のような順番で企画内容を考えていきます。
1. Why(企画の理由)
2. Who(ターゲット)
3. When(リリースの時期)
4. What(企画の特徴)
5. Where(販売場所)
6. How/How Many/How Much(宣伝内容、規模、価格)
このような流れで、企画の各要素を明確にしていきます。この中で、具体的なアイデアが浮かばなかった部分は、企画の中でも優先的に対応すべき要素であるということができます。
マーケティングにおける5W3H
マーケティングの場面においても、5W3Hが重要です。マーケティングにおいて重要なフレームワークには、「Product」「Price」「Place」「Promotion」の視点からターゲット市場を分析する4P分析(マーケティングミックス)がありますが、5W3Hを意識することで4Pをより詳細に考えられます。
4P分析については、次の記事を参考にしてみてください。
マーケティングに5W3Hを活用する場合、5W3Hの各要素を次のように捉えてマーケティングを考えます。
- What:商品・サービスによって顧客に提供する価値
- Why:目的、ターゲットの購買動機
- Who:ターゲット像(ペルソナ)
- When:販売開始時期、販売期間
- Where:販売チャネル、流通経路
- How:販促・集客のためのプロモーション方法
- How Many:事業・生産体制の規模
- How Much:価格設定、価格戦略
その他の関連するフレームワーク
5W1Hから派生したフレームワークには、5W3H以外にも「6W1H」「7W3H」などのフレームワークが多数存在します。これらは、いずれも5W1Hをベースに各要素を掘り下げたフレームワークであり、より詳細な分析を可能にしたものです。
もっとも多くの要素で分析を行うフレームワークである「7W3H」には、5W3Hの要素に加えて次の2つの「W」が存在します。
- to Whom:誰に(取引先など、ビジネスにおける「先方」)
- with Whom:誰と(関係者)
いかがでしたか?
5W3Hは、5W1Hにおける「How」の部分をさらに深掘りしたフレームワークです。
この記事を参考に、ビジネスシーンにおける5W3Hの活用方法を押さえておきましょう。
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