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商品分析とは?「ABC分析」をはじめとする4つの分析手法を解説
商品分析という言葉を聞いたことはありますか?
なんとなくのイメージはあっても、具体的な内容や手法は知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は商品分析について、概要と代表的な4つの分析手法を解説します。
目次
商品分析とは、ある商品群の中で対象商品がどのような立ち位置にいるかを分析すること
商品分析とは、ある商品について、それが属するカテゴリーの中でどのような立ち位置にいるかを分析することを指します。具体的な分析手法としては「ABC分析」や「アソシエーション分析」など様々なものがあります。
商品分析は、商品の開発から販売までのプロセス全体の改善に役立てられる
自社の商品の位置づけを把握すれば、商品に関わる様々な業務を改善したり、戦略を立てたりすることが可能になります。
- 商品企画:新たに狙うべきターゲットを選定する
自社の既存商品や他社の商品がどのような立ち位置にいるかを分析する
→他の商品と被らないターゲット層を見つける - 商品開発:商品の改善を行う
新商品の開発や既存商品のリニューアルを実施した場合に、市場における位置づけを確認する
→開発やリニューアルの方向性を調整し、よりターゲット層に相応しい商品を作る - 経営・マーケティング:戦略立案を行う
自社の商品の中での売れ筋・死に筋を把握する
→「売れ筋商品の売上をさらに伸ばす」「死に筋を改善する、もしくは撤退する」といった戦略を立てる - 宣伝・販売:売り方の改善を行う
キャンペーン等の実施の有無により、実際の売上にどのような影響を与えたかを測定する
→宣伝方法や売り場の作り方などをより効果的なものに改善できる
このように、商品分析を行うことで、商品の開発から販売までのプロセス全体を改善することができます。
代表的な分析手法
ABC分析
ABC分析とは、重要な指標をひとつ選び、それに沿ってデータを3つのグループに分類する手法です。商品分析においては、売上高指標として「売れ筋」と「死に筋(人気がなく、売れない商品)」を把握するための手法として用いられており、次のような流れで分析を行います。
1. 商品ごとの売上高を集計する
2. 商品を売上の高さ順に並べる
3. それぞれの商品を、売上高の割合によって上位・中位・下位の3つに分類する
ABC分析は、特に在庫管理や売り場作りの際に役立てられます。「売上の高い商品は売り場を大きく取り、在庫も多めに用意する」「売上の低い商品は発注数を減らす」といったように、店舗における戦略立案が可能です。
具体的な分析の方法については、次の記事を参考にしてみてください。
アソシエーション分析(マーケット・バスケット分析)
アソシエーション分析とは、データマイニング(=大量のデータを分析し、有用なパターンや法則を発見すること)の一手法です。アソシエーション分析のうち、「消費者がAという商品を購入したとき、Bもあわせて購入している」というパターンを発見するための手法をマーケット・バスケット分析といいます。
近年では、POSシステム(小売業における商品の販売状況を把握するシステム)の登場により、顧客の購買行動を分析することが比較的容易になりました。この分析によって、「よくセットで購入される商品の売り場を並べる」というような戦略を立てることができます。
アソシエーション分析(マーケット・バスケット分析)については、次の記事も参考にしてみてください。
デシル分析
デシル分析は、商品ではなく顧客を分類する手法です。顧客を購入金額順に並べた上で、購入金額で10等分した階級に分類します。さらに、各階級の合計購入金額を算出することで、どの階級が売上に貢献しているかを把握できます。
商品ごとの売上についてデシル分析を行えば、それぞれの商品のメインユーザー像をある程度明確にできます。これによって、商品ごとに適切なマーケティング戦略を考えられます。
デシル分析については、次の記事も参考にしてみてください。
トライアル・リピート分析
トライアル・リピート分析は、商品のリピート率を算出することによって、商品がどのくらいリピート買いされているかを知る手法です。ポイントカードや会員証などのIDを利用することで、特定の個人の購入履歴を追い、リピート率を算出できます。
リピート率を算出すれば、新商品の発売時などに消費者への浸透・定着の度合を測ることが可能です。
リピート率は次の式で求めることができます。
リピート率 = リピート数 ÷ トライアル数
リピート数:対象商品を2回以上購入した人数
トライアル数:対象商品を1回でも購入したことのある人数
いかがでしたか?
商品分析とは、対象商品が商品群の中でどのような立ち位置にいるかを把握する手法です。これによって、商品の開発から販売までにおける様々な戦略を立てられます。
この記事を参考に、商品分析の代表的な手法や活用方法を押さえておきましょう。
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