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商品価値を上げる方法とは|構成要素やフレームワークも合わせて紹介

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商品価値を上げて売上向上を狙いたいけれど、何をすべきか分からない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、商品価値の構成要素とフレームワーク、商品の価値を上げる方法を紹介します。

商品価値の構成要素

経営学者の和田充夫氏は著書『ブランド価値競争』において、商品価値は「基本価値」「便宜価値」「感覚価値」「観念価値」の4つの要素で構成されると提唱しました。商品価値の4要素は階層になっており、下から「基本価値」「便宜価値」「感覚価値」「観念価値」と、階層が上に行くほど消費者にとっての重要度が高まります。

基本価値

基本価値は、「最低限その商品に備わっていないといけない価値です。例えば、スマートフォンでは通話できることや、自動車では移動できることが基本価値として挙げられます。

便宜価値

便宜価値は、「他の商品との差別化のために基本価値に付加された価値」です。機能的価値と呼ばれることもあります。スマートフォンでは、音声が途切れずクリアであることが便宜価値に相当します。また、自動車では運転や乗り降りのしやすさなどが該当します。

感覚価値

感覚価値は、「商品の使用によって消費者に楽しさを与える価値」のことです。情緒的価値とも言われます。スマートフォンや自動車では、デザイン性を指します。

観念価値

観念価値とは、「商品の意味や背景によって得られ、自分自身の位置づけを表現する価値」です。自己表現価値と呼ばれる場合もあります。スマートフォンではコミュニケーションが向上すること、自動車では早く移動することなどが該当します。

商品の価値構造を整理するフレームワーク「プロダクト3層モデル」

「プロダクト3層モデル」は、商品・製品(プロダクト)の価値構造を3層に分け整理する、マーケティングに用いられるフレームワークです。経済学者であるフィリップ・コトラーが提唱したため「コトラーの3層モデル」とも呼ばれることもあります。

第1層:製品の中核

第1層である製品の中核とは、製品のコアとなる要素であり、製品価値やコンセプトを指します。顧客が求めているベネフィットや基本的なサービスが製品の中核に該当します。

スマートフォンでは通話やメール、インターネットなどの基本的な機能が製品の中核とされます。

第2層:製品の実体

第2層の製品の実体とは、実際に売られている製品そのもののことです。製品の品質、デザインやパッケージなどの基本的な特性が製品の実体に該当します。

スマートフォンにおいては、電波の入りやすさや良質な通話品質、インターネット回線の速度などが挙げられます。

第3層:製品の付随機能

第3層である製品の付随機能は、製品の中核に直接影響しませんが、製品の価値を高めているような要素です。製品・サービスに付帯しているアフターサービスや品質保証、配達・設置サービスなどが挙げられます。

スマートフォンでは、購入時の割引や紛失時サポート、電池パックやバッテリーの無料保証などが挙げられます。

商品の価値を上げる方法

商品の機能を高める

商品価値を上げるには、まず商品の核となる商品の機能を高めることが重要です。商品の基本となる性能など、商品そのものが持つ特徴や機能を上げましょう。

ブランド価値を上げる

商品の価値を上げ、維持するにはブランドの価値を高めることが必要です。そのため、商品の機能だけではなく、消費者が商品を通じて何を満たしたいのかを考え、価値向上に取り組むことが大切です。ブランド価値は、商品の価値要素「感覚価値」「観念価値」を上げることで高められます。

ブランド価値の詳細は、以下の記事をご参照ください。

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価格を下げる

売上につなげる方法としては、商品の価格を下げることが挙げられます。時間やコストのかかる、「商品機能の向上」「ブランド価値の向上」に取り組むより、キャンペーンなどで一時的に価格を下げる方が素早く売上につなげられます。

ただし、一時的に下げた価格に消費者が満足してしまうと、元の価格に戻した際に売れ行きが悪くなる恐れがあります。その結果、値下げを繰り返すことになり、ブランド力が低下、それに伴い商品価値も低下するという負の連鎖に陥ります。

価格施策の際には、中長期的な戦略や次の打開策がないと、結果的に商品価値を下げることになってしまうため慎重に行わなければなりません。

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