この記事は 2 分で読めます

アンダーマイニング効果とは?意欲が低下する原因や対策を解説

URLをコピーする

アンダーマイニング効果という言葉をご存知ですか。これは、モチベーションに関する心理現象の1つです。この記事では、アンダーマイニング効果でモチベーションが低下してしまう原因やその対策を解説します。

アンダーマイニング効果とは、内発的動機から行なっていた行為に外発的動機付けされると意欲が低下する現象

アンダーマイニング効果とは、内発的動機から行なっていた行為に対して報酬が与えられることでモチベーションが低下してしまう現象です。「undermine」には、「損なう」「弱らせる」といった意味があります。

内発的動機付けとは、好奇心や興味関心、やりがいなどをもとに自らやりたいと考えることです。一方、外発的動機付けとは、他人から報酬や評価を得るため、または罰を回避するために行動しようとすることを指します。

例えば、親を喜ばせようと家事を手伝っている子どもにお小遣いを与えると、その後はお小遣いが与えられなければ手伝わなくなることがあります。

アンダーマイニング効果は企業の運営においても重要で、社員の行動・業績に対して報酬を与えるとモチベーションを低下させてしまう場合があります。アンダーマイニング効果を防ぎ、社員のモチベーションを維持するように注意しなければなりません。

アンダーマイニング効果を検証した実験

アンダーマイニング効果を明らかにした実験として、心理学者エドワード・デシ氏とマーク・レッパー氏が1971年に行なったものがあります。この実験では、学生を2グループに分け、以下の3回に渡ってパズルを解かせました。

  1. それぞれのグループにパズルを解かせる。
  2. 片方のグループには「パズルが解けたら報酬を与える」と伝え、もう一方のグループには何も伝えず、報酬も与えずにパズルを解かせる。
  3. 報酬を与えずに、それぞれのグループにパズルを解かせる。

実験の結果、2回目に報酬を与えられなかったグループでは、3回目でもモチベーションの変化は見られませんでした。一方、報酬を与えられたグループでは、3回目で明らかにモチベーションが低下し、パズルに触れる時間が減りました。これは、報酬という外発的動機付けがされた結果、アンダーマイニング効果によりパズルへの意欲が低下したことを示唆しています。

エンハンシング効果との関係性

アンダーマイニング効果とは逆の効果に、エンハンシング効果があります。これは、言語的な報酬によって内発的動機が高まる現象を指しており、他人から称賛されたり評価されたりすることでモチベーションが向上します。

エンハンシング効果の詳細は、以下の記事をご参照ください。

合わせて読みたい記事
エンハンシング効果とは?やる気を高める褒め方や活用のポイントを解説エンハンシング効果という言葉をご存知ですか。これは、報酬とモチベーションに関する心理現象の1つです。この記事では、エンハンシング効果を活...

アンダーマイニング効果が生じる原因

行為の目的が、やりがいから報酬へと変化してしまう

アンダーマイニング効果が生じる原因の1つに、行為の目的がやりがいから報酬へと変化してしまうことが挙げられます。

もともと内発的動機付けから行なっていた行為であっても、金銭などの報酬が与えられると、人間はその報酬をもらえる喜びを追求してしまいがちです。結果として、やりがいから行なっていた行為が、報酬を得る手段へと変化してしまうのです。

他者から行動を強いられていると感じる

人間には、「自分の行動は自分で決めたい」という自己決定への欲求や「できないことをできるようになりたい」という有能への欲求があります。報酬が与えられることで、報酬を獲得するために他者にやらされているように感じてしまい、自己決定や有能への欲求が満たされなくなりモチベーションが下がるのです。

アンダーマイニング効果への対策

物質的な報酬ではなく、言語的な報酬を与える

アンダーマイニング効果を避けるには、物質的な報酬ではなく、賞賛する言葉などの言語的な報酬を与えることが効果的です。言語的な報酬は、物質的な報酬に比べて自己決定感や有能感を低下しにくいことが分かっています。さらに、言語的な報酬を与えることで、エンハンシング効果により内発的動機付けがされます。その結果、モチベーションの向上が期待できます。

言語的な報酬を与える際には、才能よりも行動や努力を褒める方が効果的です。また、賞賛していることが相手に伝わるよう、抑揚や仕草にも注意しましょう。

自己決定感を高める

アンダーマイニング効果を防ぐには、社員に自己決定感を持たせて自立を促すことが重要です。これにより、他者から行動を強いられていると感じにくくなり、内発的動機を保ちやすくなります。社員の成長に合わせて、自己決定できる部分を増やしましょう。

監視したり過度の競争、ノルマを設定しない

報酬以外にも、監視や罰、ノルマ、競争などが与えられることによってもアンダーマイニング効果が生じます。罰則やノルマなどは、モチベーションの一時的な向上に寄与することはあっても、その効果は長続きはしません。アンダーマイニング効果を防ぐために、監視したり過度の競争やノルマを設定することは避けましょう。

経営・マネジメントおすすめの記事

2020年3月12日

魅力的なブランドコンセプトとは?事例や作る際のポイントを紹介!

2018年8月8日

無料のグループウェア5選!求める機能に応じて選ぼう

2018年7月5日

ニッチ市場とは?戦わないことで成功した企業の事例を紹介