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代表性ヒューリスティックとは|具体例やビジネスでの戦略例を紹介

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代表性ヒューリスティックという言葉をご存知ですか?これは、人が抱いている代表的・典型的なイメージを物事の判断に用いてしまうことを指します。

この記事では、代表性ヒューリスティックの概要や具体例、ビジネスの戦略例を紹介します。

代表性ヒューリスティックとは、その人が抱く代表的・典型的なイメージを物事の判断に用いてしまうこと

代表性ヒューリスティックとは、「その人が抱く代表的・典型的なイメージを物事の判断に用いてしまうこと」を表しています。この言葉は、「代表性」+「ヒューリスティック」の2つの言葉で構成されています。

代表性とは、「自身がある事物について抱く典型的なイメージに対する類似度」を表しています。例えば、バレーをやっている人は背が高いというイメージを持っていると仮定しましょう。その場合、背の高いバレー選手はイメージに近いため代表性が高く、逆に背の低いバレー選手はイメージから遠いため、代表性が低いと考えられます。

ヒューリスティックとは、「経験や先入観に基づいて、正解に近い答えを得る思考法」のことです。例えば、車でなじみの場所に行く際に、カーナビなどで所要時間を確認しなくても、ある程度の予測はつくと思います。このように、普段の何気ない行動の中にもヒューリスティックを用いた思考が隠れています。

その他のヒューリスティックの種類

利用可能性ヒューリスティック

利用可能性ヒューリスティックとは、「思い出しやすいものや頭に浮かびやすいものを基準に物事の選択を行う」ことです。

例えば、「Kから始まる英単語」と「Kが3番目に来る英単語」ではどちらが多いかという問題があるとします。実際には「Kが3番目に来る英単語」の方が多く存在しますが、Kから始まる単語が多く思いついたため前者の方が多いと考えた方もいらっしゃるかもしれません。これが利用可能性ヒューリスティックです。

利用可能性ヒューリスティックについて紹介した記事もございますので、あわせてご覧ください。

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固着性ヒューリスティック

固着性ヒューリスティックとは、「物事の判断が、最初に見た数字や条件を基準として左右される」ことを指します。

例えば、定価5万円の自転車Aと、定価10万円が割引されて5万円になっている自転車Bがあるとします。この場合、価格は同じ5万円であるにもかかわらず、自転車Bの方がお得に感じることはありませんか?

このように、先に示された定価が基準となって判断に影響を及ぼすのが、固着性ヒューリスティックです。

代表性ヒューリスティックの例

リンダ問題

代表性ヒューリスティックにおいて、リンダ問題は非常に有名な例です。

問題

リンダは31歳の独身女性。非常に聡明で、率直に意見を言う。大学では哲学を専攻し、学生時代には人種差別や社会問題に強い関心を持ち、反核デモにも参加していた。次の選択肢のうち、現在のリンダはどちらの可能性が高いか。

A:リンダは銀行の出納係である。
B:リンダは銀行の出納係であり、女性解放運動にも参加している。

実験では、約9割の被験者がBを選択しました。選択肢を比較してみると、BはAの部分集合であり、Bの確率がAより高くなることはありません。

つまり、被験者のほとんどは論理ではなくイメージに基づいた判断、すなわち代表性ヒューリスティックによって判断したと言えます。言い換えると、「銀行の出納係」と「女性解放運動家」の典型的なイメージを想像し、よりリンダに一致するイメージに該当する選択肢を選んだのです。

ギャンブラーの誤謬

ギャンブラーの誤謬とは、理論や合理的な根拠にそぐわない確率論的な判断を下してしまう現象です。

1913年、モナコのモンテカルロのカジノでルーレットを行うプレイヤーたちがいました。ルーレットでは10回連続で黒に落ちていたので、プレイヤーたちは「次は赤に落ちる」と確信していました。しかし、結果は25回目まで黒に落ち続け、26回目でようやく赤に落ちました。

ここで生じているのがギャンブラーの誤謬で、代表性ヒューリスティックが働くことでギャンブラーの誤謬に陥っているのです。

「ルーレットで連続して黒が出ているから、次は赤に賭ける方が良い」と考えるのは普通なことです。しかし、実際のルーレットでは、どちらに落ちるかはそれまでの結果に関係なく同じ確率で生じるため、「これまで連続した色と別の色に賭けた方が良い」という考えは誤ったものだと判断できます。

代表性ヒューリスティックを用いたビジネスの戦略例

松竹梅戦略

マクドナルドではポテトやドリンクのサイズがS・M・Lの3種類、吉野家でも牛丼のサイズは並・大盛・特盛の3種類があります。このようなラインナップは「松竹梅戦略」といい、人間の性質を利用した戦略です。

選択肢が3つある場合、人間には真ん中の選択肢を選びやすいという性質があります。では、なぜ真ん中の選択肢を選ぶのでしょうか?

松竹梅で言う「竹」の選択肢、すなわち真ん中の選択肢には「無難」という代表性ヒューリスティックが働くためです。一番安い選択肢は「品質が低い・他に劣る」といった印象を抱きやすく、逆に一番高い選択肢は「高い」という印象を与えるため、結果的に真ん中の選択肢が選ばれやすくなるのです。

高価格戦略

高級ブランドの商品は高価格なものが多いですが、その商品に対する需要は非常に高いのが特徴です。

人間は、価格が高いものを「価値が高い」と認識するヴェブレン効果という心理が働くことがあり、高価格戦略はこの心理を用いた戦略です。

商品の質を判断するには、商品の製法や使用されている原料などで評価することもできます。しかし、その方法では多くの労力を消費するため、判断材料として分かりやすい「価格」を基準にして判断を行います。それにより、商品の価格が高い=「質が高い」という代表性ヒューリスティックが働くのです。

ヴェブレン効果について解説した記事もございますので、あわせてご覧ください。

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