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ホーソン実験とは|実施内容や結果、仕事で活かす方法を紹介

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ホーソン実験をご存知ですか?100年近く前に実施された実験ですが、ここで得られた結果は現代の企業においても、人材の育成やマネジメントに活かせるものです。

この記事では、ホーソン実験の実施内容や結果、仕事で活かす方法を紹介します。

ホーソン実験とは、「職場での人間関係が生産性に影響を及ぼす」ことを証明した4つの実験

ホーソン実験とは、アメリカのウェスタン・エレクトリック社が所有するホーソン工場で1924年から4年の間に実施された4つの実験のことです。この実験は、様々な条件のもとで労働者の生産性はどのように変化するのかを明らかにするという目的で実施され、「職場での人間関係が生産性に影響を及ぼす」ことを証明しました。

ホーソン実験が行われた時代の特徴に、生産現場での主流な管理方法として取り入れられていた「テイラーシステム」があります。テイラーシステムとは、作業量や作業手順をマニュアル化し「どのような人材でも一定の成果が出せるようにする」ことを目的にした科学的管理法です。
このテイラーシステムが行き詰まりを迎えた頃、科学的な要素だけでなく、人間的な要素も含めた労働者の生産性向上を検証するために実施されたのがホーソン実験です。

ピグマリオン効果との違い

ホーソン実験によって判明した結果と、ピグマリオン効果について比較されることがあります。ピグマリオン効果とは、「他者から期待されると成績が向上する」という効果です。

ホーソン実験の結果と共通しているのは、「他者からの期待によってモチベーションが向上する」という点です。しかし、ホーソン実験の結果は対象者の上下関係には依存しないのに対し、ピグマリオン効果は明確に上の立場・下の立場がはっきりしている関係の中で起こるという点で異なります。

また、2つの実験は見る視点が異なっています。ホーソン実験の結果は「他者から注目されることによって成果が上がること」を証明したのに対し、ピグマリオン効果は、「他者に期待することで相手の成果が上がること」を意味しています。

ピグマリオン効果の詳細は、以下の記事をご参照ください。

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4つのホーソン実験の実施内容・結果

ホーソン実験は、「照明実験」「組み立て実験」「面談実験」「バンク配線作業実験」の4つに分けて実施されました。実施内容と結果は以下のようになっています。

照明実験

照明実験は、作業場における照明と生産性の関係について明らかにする目的で実施されました。「作業場の照明が暗い状態で作業を行うと生産性が低下し、明るい状態で作業を行うと生産性が向上する」という仮説のもとで行われましたが、実際は照明が暗くても生産性が高かったり、反対に照明が明るくても生産性が低いと判断できるケースが見られました。

この結果から、照明と生産性には相関がないことが明らかになりました。

組み立て実験

組み立て実験は、労働条件と能率の相関を明らかにする目的で実施されました。リレー組み立て実験や、継電器組立作業実験とも呼ばれています。実施内容としては、休憩時間や就業時間、部屋の温度のほか賃金などの労働条件を変更しながら、組み立て作業を行わせて生産性の変化を見るというものです。「物理的な労働環境が悪くなれば、作業効率も悪化する」という仮説のもとで行われました。

結果として、労働条件の改善によって生産性は向上したものの、その後労働条件を元に戻しても生産性が低下することはありませんでした。つまり、単純に労働条件の変化が生産性に影響しているというわけではなかったのです。その一方で、「被験者の中に共通の友人がいたために、チームでの連携がしやすかった」「被験者が最初から実験の目的を知っていた」などの心理的な要素が生産性に関係しているのではないかという指摘がされています。

面談実験

面談実験では、2万人の従業員1人ひとりに対し、現場での仕事について聞き取り調査を行いました。その結果、同じ労働条件下で働いていたとしても、満足だと述べる人もいれば不満を述べる人もいるということが判明しました。最終的に、従業員たちの満足度は賃金制度や就業時間といった労働条件ではなく、主観的な好みや感情によって左右されると結論付けられました。

バンク配線作業実験

バンク配線作業実験の「バンク」とは、電話交換機のことを指します。バンク配線作業実験では、従業員を職種別でグループに分け、バンクの配線作業を共同で行わせた成果が調査されました。この実験では、上記3つの実験結果を踏まえて「現場に小さなグループがあり、それが社会統制機能を果たしている」という仮説のもとで行われました。

実験結果として、労働者たちが全力を尽くすのではなく自ら労働量を制限していることや、監督者とよい関係にあるほうがミスが少ないことなどが明らかになりました。また、実験を通して、インフォーマルな集団(組織や役職にとらわれず好意的な感情によって自然発生した集団)も明らかとなり、個人間の関係性が生産性に影響していることが指摘されています。

ホーソン実験の結果を仕事に活かす方法

ホーソン実験の結果から、「職場での人間関係が生産性に影響を及ぼす」ことが証明されました。この結果を仕事に活かす方法として、以下のようなものがあります。

チーム内のコミュニケーションを活性化させる

ホーソン実験の「職場での人間関係が生産性に影響を及ぼす」ことが証明された結果から、まずはチーム内のコミュニケーションがどのように行われているかを振り返りましょう。上司・部下にかかわりなく、チーム内で十分なコミュニケーションが取れていることで、業務を円滑に進められます。コミュニケーションが活性化されているチームでは、個々が自身の業務だけに取り組むのではなく、他人の状況も把握した上でサポートし合える関係を構築できるでしょう。

相談役としてのリーダーを配置する

プロジェクトを進めていく中では、メンバーの間でのコミュニケーションミスが生じることもあるはずです。そのような場合でも、相談役のリーダーが緩衝材としてメンバーを取りまとめることで早急に解決できる可能性が高まります。リーダーがチームのメンバー同士に接点を与えてコミュニケーションを促すことで、良好な人間関係を保てるでしょう。

業務外での交流を深める

業務上の関わりだけでは、どうしても上司・部下といった関係を意識してしまい、親しい関係を築くことは難しいと言えます。人間関係を良好に保つためには、業務外での交流を深めることも重要です。例えば、ランチを一緒に取る、サークル・同好会の活動を行うといった方法があります。このような活動の促進により、普段は知ることのできないチームメンバーの一面を発見でき、お互いへの理解を深められるでしょう。

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