ピアプレッシャーという言葉をご存知ですか?ピアプレッシャーを適切にコントロールし、活用したいと考えている方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、ピアプレッシャーのメリットやデメリット、活用のポイントを紹介します。
目次
ピアプレッシャーとは、組織内で生じる同調圧力のこと
ピアプレッシャーは、英語で「仲間」を意味する「peer」と、「圧力」を意味する「pressure」からなる言葉で、組織内で生じる同調圧力のことを指します。
具体的には、職場の仲間からの監視などにより受ける圧力をピアプレッシャーと呼びます。
職場にピアプレッシャーがあることで、仕事に対する適度な緊張感が生まれ、モチベーションが向上するなどのメリットもありますが、従業員のストレスにつながったり、生産性が低下したりといったデメリットもあります。
2種類のピアプレッシャーとそれぞれの特徴
相互監視:ピアプレッシャーをさらに強める
相互監視には、同調圧力を強める働きがあります。そのため、相互監視が適度に働けば、周囲に見られているという緊張感からモチベーションが維持できます。しかし、過度に相互監視が働くと、人間関係の悪化を招くおそれがあります。
相互配慮:組織の連帯感を強める
相互配慮には、組織の連帯感を強める働きがあります。具体的には、組織の仲間と互いに励まし合ったり、助け合ったりすることが相互配慮に当たります。相互配慮が働くことで、仲間と互いに高め合えるようになりますが、過度に働けば長時間労働などにつながるおそれがあります。
適度なピアプレッシャーが組織にもたらすメリット
モチベーションを高く維持できる
ピアプレッシャーが働くことによって、適度な緊張感が生まれるため、モチベーションを高く維持して業務に取り組めます。また、仲間との間に競争意識も生まれ、生産性の向上も見込めます。
仕事に対する責任感を高められる
相互監視のピアプレッシャーにより、互いを適度に意識するようになれば、責任感を持って仕事ができるようになります。責任感を持つことによって、仕事中のミスの減少にもつながります。
良好な信頼関係を築ける
適度なピアプレッシャーによって、職場の仲間と良好な信頼関係を築くことができます。仲間同士で互いに切磋琢磨し合えるだけでなく強いチームワークも生まれ、難しい課題に協力して取り組むため、企業全体の生産性向上にもつながります。
過度なピアプレッシャーが組織に与えるデメリット
従業員が過剰なストレスを感じてしまう
ピアプレッシャーの相互監視が強すぎると、常に見られているという緊張感からストレスを感じるようになります。また、周囲の目が気になるようになり、仕事に集中できなくなるおそれもあります。
自発的な発言や行動をしづらくなる
ピアプレッシャーが過度に働くと、従業員が「自分が発言すると、雰囲気が悪くなるのではないか」と考えるようになり、自発的な発言や行動をしづらくなります。従業員の自発的な行動が減り、チャレンジしにくい雰囲気が生まれてしまうと、企業は新たなアイデアを得られなくなったり、問題に迅速に対応できなくなったりする場合もあります。
残業の増加など、職場環境が悪化する
過度な同調圧力は、職場環境の悪化を招きます。具体的には、従業員が「上司がまだ働いているから、私が先に帰るわけにはいかない」と考え、残業時間が増加したり、有給や育児休暇などを取得しにくい雰囲気が生まれたりするおそれがあります。
ピアプレッシャーを活用する上で重要なポイント
従業員の役割や責任を明確に伝えておく
従業員一人ひとりの役割が明確でないと、周囲の目ばかりが気になるようになり、過度な同調圧力が生じてしまいます。ピアプレッシャーを活用するためには、従業員の役割や責任を明確に伝えておくことが重要です。
また、役割を理解することで行動指針ができ、自身の仕事に集中できるようになります。
定期的に1on1を行い、フォローする
適度にピアプレッシャーがある状態を保つためには、定期的に1on1を行うことが大切です。1on1を通して、仕事の進捗状況の報告や、不満や不安を溜め込んでいないかなどを確認します。ここで、ピアプレッシャーが過度に働いている場合には、問題が悪化してしまう前にフォローしましょう。また、仲間同士で互いにフォローできる環境作りも、過度にピアプレッシャーを感じさせないために大切です。
1on1については、以下の記事もご参照ください。
組織内の人間関係を良好に保つ
他者からどのように見られているのか分からないという不安は、ピアプレッシャーを過度に感じさせる原因になります。そのため、コミュニケーションを取りやすいように、組織内の人間関係を良好に保つことが大切です。具体的には、自己主張ができたり、互いに評価し合えたりするなどの関係性を構築しましょう。自分の周囲からの評価を知り、自信を持てるようにするために、360度評価などを活用することも効果的です。
360度評価については、以下の記事もご参照ください。
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