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CSFとは?KPIを目標達成に直結させる考え方を解説

CSF(Critical Success Factor、主要成功要因)という言葉をご存知ですか?KPI(Key Performance Indicator、重要業績成果指標)やKGI(Key Goal Indicator、重要目標達成指標)と関連する概念なのですが、KPIやKGIは知っていてもCSFのことは全く知らない方も多いかと思います。
しかし、CSFを抜きにしてKPIによる目標管理を行うことはできません。CSFはKPIとKGIを繋ぎ、目標達成プロセスを明確化するための重要な役割を担っているのです。今回は、CSFとは何か、KPI管理におけるCSFの重要性とは何かについて解説していきます。
目次
KPIは事業全体の定量目標(KGI)を要因ごとに細かく分けたもの
CSFについて説明する前に、簡単にKPIを理解しましょう。KPIとは、「事業目的が達成された」という評価の基準となる数値であるKGIを達成するためのプロセスとなる目標数値のことです。
例えばKGIが売上高であれば、売上高=顧客数×購買頻度×購買単価と分解されるため、KPIの候補には「顧客数」「購買頻度」「購買単価」が挙げられます。更にこれらのKPIはより細かいKPIに分割できます。例えば顧客数は「新規顧客数」「既存顧客数」「離脱数」などに分けられ、KPIの候補には「飛び込みによる新規顧客の獲得数」「離脱防止施策による既存顧客維持数」などが挙げられます。
このように、下位のKPIを達成すると上位のKPIが達成され、最終的にはKGIに貢献するというプロセスができあがります。したがって、KGIが事業の最終的な達成率である一方、KPIは「どの程度達成できたか」をはかる指標であると言えます。
KPIについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください!
【徹底解説】KPI・KGIとは?成果を出すためのKPIの設定方法を紹介
CSFとは最も重要なKPIのこと
では本題のCSFの説明に入りましょう。CSFとは「KGIに最も貢献する成功要因」のことであり、つまりKPIの中で最も上位にあるものがCSFということになります。つまり上の例なら顧客数や購買頻度、購買単価がCSFの候補となります。実際に図に落とし込むと以下のようになります
すなわち、「CSFはKPIが達成されることによって達成され、CSFの達成はKGIの達成につながる」という関係性が成り立ちます。
CSFを設定するメリット
以上のように、CSFはKPIの中でも最も重要な業績指標のことを指しています。では実際のところ、なぜKPIではなくわざわざCSFとして設定する必要があるのでしょうか?
KPIとKGIの関連が明確になり、従業員の目的意識が強くなる
上の例で示したKPIは非常に単純な構造になっていますが、実際のKGIとKPIの関係性はもっと複雑です。このような状態でCSFが存在していないと、言葉の上ではあらゆるKPIが同レベルに捉えられてしまい、数字の上でKPIを達成することによってKGIが達成されるプロセスが不明瞭になってしまいます。
一方で、最も上層にあるものをCSFとして設定しておくことで、言葉の上でも階層を意識できるようになります。結果、CSFを使うことで、「KPIの数字を達成することでCSFに貢献し、CSFの数字を達成することでKGIに貢献する」という目標達成の流れを明確に捉えることができます。
従業員の目線に立つと、プロセスが明確になることで自身の成果がいかに事業の目的に貢献するのかを捉えやすくなります。結果として、従業員の目的意識や当事者意識を喚起し、モチベーションを保つことができます。
KGI達成のためのストーリーが決まり、現状を分析しやすくなる
上で述べたように、CSFを使用しないとKGIとKPIの間の関連が見えなくなってしまいます。そのような場合、「どのようなシナリオでKPIをKGIに繋げていくのか」という点が曖昧になってしまいます。
CSFを設定すれば、「いつ、なにを行うべきか」「結果どうなるのか」「その後、どうするべきか」といった点が明確化していきます。これによって、KGI達成のための具体的な計画ができあがります。
こうした計画を設定することで、現状のKPIの達成度から「今、どの程度達成できているのか」「達成度を上げるために今後、どうしていけば良いのか」を細かく考えることができるようになります。結果、施策を常に最善の状態にしておくことができます。
いかがでしたか?
KPIとKGIの関係性の中で、CSFが持つ重要性をご理解いただけたのではないでしょうか。
事業のKPIやKGI、そしてCSFは上場企業であれば有価証券報告書などに記載してあるケースが多いため、そうした資料を参考にしてみるのもおすすめです。
CSFを設定して、目標達成を確実に行えるようにしていきましょう!




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