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ブランド戦略とは?失敗しないためのポイントや成功事例を紹介
他社との差別化を図り、長期的な利益を生み出すためには、自社の強みを活かした魅力的なブランドを確立することが重要です。そのために必要になってくるのが、今回紹介する「ブランド戦略」です。
目次
ブランド戦略とは?ブランドの価値を高め、消費者に選ばれる会社に!
簡潔に言うとブランド戦略とは、自社の強みや消費者のニーズを考え、目指すべき姿を定め、ブランドの価値を高めていくという一連の戦略のことです。
消費者は商品を購入するとき、「このブランドなら安心だから」「いつも買っているブランドだから」というように、ブランドを大きな判断材料とします。商品やサービス自体ももちろん重要ですが、ブランドも同じくらい重要な要素として機能するのです。
ブランドの価値を高めるには、理想とするブランドに合った製品を企画したり、消費者に認知してもらうためのプロモーションを行う必要があり、これがブランディングと呼ばれる活動です。その際に一貫した施策を行うための指針となるのがブランド戦略なのです。
ブランド戦略を行う3つのメリット
では、ブランド戦略を立てるとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは大きく3つに分けて解説していきます。
商品が差別化され、競合に対する強みが生まれる
ブランドの価値が上がり、独自の魅力があると消費者に認識してもらうことができれば、競合との差別化が行なえます。
あなたがAとBという商品のうちどちらを買うかで迷っているとします。価格がほとんど同じ場合、購入の大きな決め手となるのはブランドに対して抱くイメージです。Aのほうがブランド戦略に成功していれば、あなたは「品質が良い」「デザインが良い」といったプラスのイメージを抱き、迷わずAを購入するでしょう。
このようにブランド戦略によって差別化に成功すれば、価格帯の近い競合に対する大きな強みとなります。
顧客ロイヤリティが確保され、長期的に利益を生み出せる
「顧客ロイヤリティ」とは、顧客が企業やブランドおよびその商品に対して感じる信頼のことです。
正しいブランド戦略を行うことで消費者が求めるようなブランドを作ることができれば、顧客がブランドに対して良いイメージを抱くようになり、顧客ロイヤリティが獲得できます。
顧客ロイヤリティが確保されれば、顧客単価が向上し、リピート率も上がります。それによって長期的に安定した利益を生み出せるようになるのです。
顧客ロイヤリティについてはこちらの記事が詳しいのでよろしければご参照ください。
ブランドの価値が向上することで高い利益率を維持できる
確固たるブランドを形成すれば、高い利益率を持続して売上を伸ばしていくことができます。
競合の多い市場では、顧客に選んでもらうためにそれぞれの企業が価格競争を行い価格を下げていきます。高価格でも選ばれるような独自のブランド力があれば、価格を下げることなく顧客を獲得し続けられるため、高い利益率を持続できるのです。
また、一度良いイメージが根付いてしまえばプロモーションに多くの予算を割く必要もなくなり、人材の獲得も容易になるといったコスト削減のメリットもあります。
ブランド戦略を成功させるためのポイント
ブランド戦略の意味とメリットはある程度理解できたと思いますが、実際にブランド戦略を行うときには、どのようなポイントを意識すれば良いのでしょうか。
ここでは、ブランド戦略を成功させるためのポイントを2つ紹介します。
自社の強みや立ち位置を知り、ターゲットとなる消費者を決める
まずは、市場での自社の立ち位置や消費者のニーズを把握します。マーケティングのフレームワークを使って市場分析を行ったり、SNSなどで消費者の声を集めるのも有効でしょう。その過程で、自社の強みは何なのか、そこからどのような価値を提供できるかも見えてくるはずです。
なぜなら、ブランドは企業が作るものではなく、消費者の印象によって形成されるものだからです。すなわち、消費者が企業のロゴや雰囲気、実際の商品などに対して抱いたイメージがそのままブランドとなるのです。
したがってブランド戦略を立てる際には、単に企業側が目指したいブランドを決めるのではなく、消費者が何を求めているのかを理解し、それに対して自社の強みを活かして何ができるかを徹底的に考えることが重要です。
さらに、ターゲットとなるユーザーも明確にする必要があります。全ての消費者にとって魅力的なブランドを作るのは非常に難しいです。年齢や性別などから市場を細分化し、どのような層に向けてブランドを作れば最も価値を生み出せるかを考えましょう。
市場分析の際に役立つフレームワークは以下のようなものがあります。
目指したいイメージや提供したい価値を明確にし、商品やサービスに一貫性を持たせる
ブランド戦略において、「一貫性」は非常に重要なポイントです。
ブランドのイメージを顧客に浸透させるのは容易なことではありません。時間やコストをかけてイメージに沿った商品やサービスを提供し続けることで初めて定着するものです。
最初に目指したい姿や提供したい価値を決めたら、現状と理想のギャップを意識して、常にその差を埋めるための商品やサービスを提供する必要があります。また、ロゴやキャッチコピーも世界観を持たせてブレないものにしなくてはなりません。一貫性のあるブランディングを続けなければ、いつまで経っても消費者はブランドを認識してくれません。
ブランド戦略の成功事例
高いブランド力で高価格でも人気を維持「スターバックス」
日本だけでも1000店舗以上を展開する飲食チェーン、スターバックス。「スタバ」の愛称で特に若者から人気を集め、新作が発売されるたびにSNSや口コミで話題を呼びます。高価格でテレビCMもしないにも関わらずスターバックスが人気を維持できる理由は、圧倒的なブランド力です。
スターバックスは「人々の心を豊かで活力あるものにするために ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」という明確なミッションを掲げ、その実現のために一貫した商品作りや店作りに取り組んでいます。
それによって消費者の中に「スタバ」というブランドが確立され、多少高くても購入する動機を生み出しているのです。
【参考】
スタバはなぜ値下げやテレビCMをしない?高いブランド力構築の戦略を元CEOに聞く
独自の消費者テストを導入したプライベートブランドで売上げアップ「西友」
西友が展開するプライベートブランド「みなさまのお墨付き」は、発売以来前年比売上3割増を継続しているとのことです。
このブランドでは商品開発段階で消費者テストを導入し、支持率80%以上のものだけを商品化しています。
これによって商品の質が向上するのはもちろん、消費者にテスト内容を公開することでブランド価値の形成にも成功しています。消費者はこのブランドに対して、「消費者テストを合格しているなら安心」というイメージを抱き、購入する上での迷いが減るのです。
顧客のニーズを把握してそれをブランド戦略に反映させた好例と言えます。
【参考】
プライベートブランド みなさまのお墨付き | SEIYU – 西友
発売から売上30%増を継続!生活者が商品化を決める西友のPB「みなさまのお墨付き」成功の秘訣とは?
いかがでしたか?今回はブランド戦略のメリットや成功させるためのポイント、実際の事例をご紹介しました。
ブランドの価値を高めるには、自社と消費者について徹底的に考え、明確な戦略を立てることが非常に重要です。この記事を参考にブランド戦略に挑戦していただければ幸いです。
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