経営戦略・事業戦略

売上高経常利益率とは?企業の収益性を示す指標の利用方法を解説

売上高経常利益率という言葉を聞いたことがあるけれど、どのように利用すればよいのかわからない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、売上高経常利益率の利用方法と比較方法を紹介します。

売上高経常利益率とは、売上に対する利益の割合のこと

売上高経常利益率は売上高に対する利益の割合のことで、企業の収益性を示す指標として使用されます。財務活動も含めた企業全体の収益性を示すため、売上高経常利益率が高いほど経営がうまくいっているといえます。

売上高経常利益を算出する計算式は以下の通りです。

売上高経常利益率(%)=経常利益÷売上高×100

経常利益の仕組み

売上高経常利益率の算出に必要な経常利益は、企業が本業で得た利益に加え、本業以外で得た利益を加えたものです。経常利益は、売上高経常利益率とあわせて企業の収益性を示す重要な指標です。

経常利益と営業利益の違いはこちらの記事をご覧ください。

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指標としての売上高経常利益率の利用方法

自社前年と比較

売上高経常利益率を比較する場合は、まず当期の自社数値を確認し前年の数値と比較しましょう。前年と比較することで、売上高経常利益率が上昇傾向か下降傾向かを把握できます。売上高営業利益率が前年より低くなっている場合は、売上を上げるか経費を抑えるかの改善が必要です。また、前年比較だけでなく、月次・四半期・半期で経営状況を分析することも必要に応じて行いましょう。

同業他社・競合と比較

売上高経常利益率は、自社の属する業界や競合企業、上場企業と比較できます。同業他社よりも売上高経常利益率が高ければ、業界内で他社にない強みを持っているといえます。他社の情報は、有価証券報告書や帝国データバンク、東京商工リサーチなどのサービスで確認が可能です。特定の企業と収益構造や費用の構成を比較し、自社の収益改善に活用しましょう。

業界内での比較

同じ業界であれば比較的収益体系が近いので、売上高経常利益率が似た数値になる場合がよくあります。業界内での平均数値と比較し自社の状況を把握しましょう。

主要産業の売上高経常利益率はこちらをご覧ください。

業種 売上高経常利益率(%)
製造業 7.3
小売業 3.1
卸売業 3.2

参考:経済産業省 企業活動基本調査( https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kikatu/result-2/2019kakuho.html

また、業種や企業規模により異なりますが、売上高経常利益には以下のような目安となる数値があります。

売上高経常利益率(%) 企業の状態
1 5.1~4.0 優良
(上位約20%)
2 4.0~3.0 良好
3 3.0~0.6 標準(上)
4 0.6~0 標準(下)
5 0~▲3.0 注意
6 ▲3.0~▲8.5 危険

 

売上高営業利益率と比較する

売上高経常利益率>売上高営業利益率の場合

売上高経常利益率が売上高営業利益率より高い場合、資産運用による株式売却益や配当金が上乗せされて営業外損益がプラスになり、資産運用がうまくいっています。

また、売上高経常利益率がプラスにもかかわらず、売上高営業利益率がマイナスの場合は、本業が落ち込んでいる可能性があるので確認しましょう。

売上高経常利益率<売上高営業利益率の場合

売上高経常利益率が売上高営業利益率より低い場合は、借入金の利息が大きく営業外損益がマイナスになっています。経営状況に見合った借入金と金利なのか確認する必要があります。

加えて、株式売却損や有価証券評価損が大きい場合も営業外損益がマイナスになります。この場合は、資産運用や余剰資金の使用方法を見直しましょう。

売上高経常利益率を上げるポイント

売上高経常利益率を改善するには、段階的に改善を行うことが重要です。

まず売上高総利益率を改善しましょう。売上高総利益率の改善は、売上高を上げることと、仕入原価や製造原価を抑えることが必要です。次に、販売にかかる営業の費用や諸経費を抑え売上高営業利益率を改善します。 さらに、借入金の利息などの営業外費用を抑え、効率的な資金運用で営業外収益を増やし、売上高経常利益率を改善します。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、売上高経常利益率の指標としての利用方法と比較方法を紹介しました。この記事を参考に、自社の収益性を理解し経営改善に取り組んでみましょう。

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